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俺は、自宅の窓から沈む夕日を見つめていた。3年の月日があっという間に過ぎ去った。500億の金は底をついたが、世界中の企業から、技術提携の申し入れが殺到し、また、開発援助の名目で、毎日のように資金が集まり、その総額は数兆円を超える規模となっていた。研究は進展し、医療部門ではそれまで治療不可能と言われていた遺伝性の難病に対する有効な治療法がいくつか発表された。俺は研究所の運営を、メガネ狸と腐れアマに任せ、引退を決意していた。 世界は、静かに、確実に変革の方向へ動いている。 戦争の抑止・・差別の撤廃・・・環境改善・・・俺の知ったことか!くっだらない偽善につきあっちまったぜ! 俺は新聞を破り、部屋中にばら撒いた。引きちぎれた紙面には、こんな文章が書かれている。 「一人の男が世界を変えつつある。我々は今、奇跡の真っ只中にいるのではないだろうか?」 時計を見ると、3年前のあの日、あの時の時刻が迫っていた。結局、俺は、一度も嘘をつくチャンスに恵まれずに、一人の信者も勧誘できなかったのだ。 「あの野郎・・・本当に騙しやがった・・」 信者勧誘なんて、本当はどーでもよかったのだろう。あいつは・・・あいつは自分の仕事をしに来ただけなんだ。 薄れ行く意識の中で、アホの坂田が笑っているような気がした。
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アホの坂田が笑ってる
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なるほどーですね!!
アホの神様やりますねw
面白かったです^^
ポチッ!
2009/2/24(火) 午後 10:37 [ _ ]
みく♪
読んでもらえるのが、一番嬉しいよ!ありがとう!
2009/2/24(火) 午後 11:02