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今一番気になる監督はラヴ・ディアズ、そしてジェームズ・ベニング

シャルナス・バルタス

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FREEDOM

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FREEDOM

監督:シャルナス・バルタス

主演:Valentinas MasalskisFatima EnnaflaouiAxel Neumann

製作年度:2000年

☆☆☆☆

ひと言:本作もストーリーは定かではありません。

自由を探し彷徨う3人が主人公ですが、セリフはほぼありませんので、それぞれのキャラがどんな考えで何をしたいのか・・よくわかりません。

オープニング間もなく、密猟漁船もしくはボートピープルの乗った船が沿岸警備隊に射撃され、誰かの死体が海岸に上がっていました。そのシーンから推測するに彼ら3人もボートピープルではないかと思われます。

本作が他のバルタス作品と違うところは、夜のシーンが全くありません。昼間夕方などの海岸沿いを、そして不毛の岩場を歩き続ける3人・・にもかかわらず、彼らの苦悩や疲弊した心境が見る者に訴えます。

作風の類似性を指摘されるタル・ベラーが夜のシーンや暗いシーンを多用するのと全く正反対です。

とにかく自然の撮り方が非常にうまい!まるで役者を撮っているのではなくバックの自然がまずありきでその中に役者が存在しているといった趣です。

そして生き物たち。『Few of Us』もそうでしたが、今回もトカゲ、はえ、かもめ、かになど生き物が自由なのに対し、人間は自由でないということを強調しているようです。また得意の長まわし。タルの長まわしはカメラが動くのですが、彼の場合は静止します。その中で役者が動くのです。そういう意味ではアンゲロプロス的かもしれませんね。

A CASA

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A CASA

監督:シャルナス・バルタス

主演:Micaela Cardoso, ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ, レオス・カラックス

製作年度:1997年

☆☆☆☆☆

ひと言:見てはいけない映画を見てしまったというのが感想です。

この映画は当時、そして今まで一体どれくらいの人が見たのでしょか?なぜこの監督はまだ依然としてマイナーなのでしょうか?あきらかに過小評価されているのではと思います。

シャルナス・バルタス監督作品はどれも似てはいるのですが(セリフがほとんどありません)、しかし、ひとつひとつが独立しています。

本作は彼の作品の中では評価の低い作品なのですが、私は本作が彼の最高傑作だと思います。『家』(原題のCASAは家という意味)を舞台に、一人の男が、家の中で様々な表情のない疲れ切った人たちとすれ違い、そして交差していきます。

容姿に障害を持った人たち、裸の女たち子供たち、言語障害の老人、顔面におしろいを塗った女、黒人の男女、動物の被り物をした裸の男女、本を焼く男。また冒頭の鳩の群れ、そしてテーブルの上で残飯を後をたててむしゃぶりつくメスのド―ベルマン、蜂の群れなど生き物たちも相変わらず役者以上の存在感を見せます。全くセリフがありません。

音響では、その場にいない人の声、階段や廊下を歩く足音、ドアを開け閉めする軋むような音、突然の爆音などがあまりにも効果的。

そして息の詰まるような室内劇から一転し、時折はさまれる夕日をバックにした凍てつくような自然のショットや薄暗い中、氷の上で花火を上げる人々・・あまりにも美しい。そして涙を目いっぱいにためた女性・・。

どう形容してよいのか判断に苦しむ、幻なのか、死の世界なのか・・、たぶん何度見ても正確に監督が言わんとしていることは理解できないと思いますが、まさに感性に切り込んでくるような、そして冷たいようで感情を露わにしてくるショットの数々は、タルコフスキーやベルイマンとはまた違ったスタイルです。あなたの五感をフル稼働させて、この映画と格闘してください。

90年代では、タルの『サタンタンゴ』、エリセの『マルメロの陽光』と並んで、最も好きな作品です。

IN MEMORY OF THE DAY PASSED BY

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IN MEMORY OF THE DAY PASSED BY

監督:シャルナス・バルタス

主演:

製作年度:1990年

☆☆☆☆

ひと言:シャルナス・バルタスのデビュー作品。ドキュメンタリーです。

素晴らしい黄色を強調したモノクロ画像がまたまた息を呑みます。古びた塗装の禿げたブロック塀に住む疲弊した人たち、焼却所のゴミをあさる人たち、寒さに耐えながら指をさすりピアノの前に座り込み、悲しい曲を弾く老人、全く葉のない木々の前に腰かける老人、吹雪の畑の中をさまよう親子・・とにかく貧しく疲弊して疲れきっている人々。救いは神のみ、突然道路で膝をおり祈りはじめる中年男、そして教会に礼拝に通う人人人。また操り人形を持った青年が本作の狂言役です。

本作を撮った時はシャルナス・バルタス監督、弱冠26歳・・なのにこの抑制のきいた大人の視線・・驚きです。

リトアニアは第二次世界大戦中にソビエト連邦やナチス・ドイツに侵略され、最終的にリトアニア・ソビエト社会主義共和国としてソ連に編入されます。そして本作が制作された1990年に独立を宣言しています。ラストショットの流氷はリトアニア自体を象徴しているのでしょうか・・。

素晴らしい。

FEW OF US

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FEW OF US

監督:シャルナス・バルタス

主演:エカテリーナ・ゴルベワ

製作年度:1996年

☆☆☆☆

ひと言:旧ソ連、現在はルトアニア。そんな激動の内戦などを経た国からいま世界的に注目を浴びている新鋭気鋭の監督、私と同年代のシャルナス・バルタス。

一部の批評家からはその長まわしと観念的で難解な演出から、タル・ベ−ラとタルコフスキーを足して2で割ったスタイルと言われています。

本作はセリフが一つもありません。ソ連崩壊直後、極寒のシベリアの山村を舞台にヘリコプターに運ばれた女が降り立ちます。その後、装甲車で山里離れたトナカイを飼っている老人の家に運ばれ、数日間滞在します。その老人の家族の中の青年が彼女をじっと見つめます・・そして。

・・というよりストーリーは全くないといって良いでしょう。これは想像の世界なのか、実際に起こっていることなのか・・。

自然の音と静かなクラシックだけがたびたび流されます。

自然の素晴らしさは息をのみます。あまりにも美しい。装甲車が雪の積もった山々をバックにぬかるんだ道を走り去っていくシーンなどは全く息をのみます。

主役のエカテリーナ・ゴルベワは『ポンヌフの恋人』の鬼才レオス・カラックスの『ポーラX』に主演していますが、本作では表情演技に徹しています。(数年前亡くなったようですね)

私にとっては同監督の演出スタイルはアレクサンドル・ソクーロフの演出にきわめて近い気がしました。また好きな監督が増えました。

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