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あーあ、玉梧郎、また来たよー。 あいつったらー、羽を開け開けってうるさいんだよなぁー。 ぼくたちミドリシジミは5時ごろ6時ごろまで活動して、この時間はくつろぎの時間なんだよねー。 10時ごろに来て、飛べーだの、開けーだのーって、来るの遅いんだよー。 しょーがない。今回だけは開いてやるかー。 1回だけだよ。しっかり見て、うまく撮ってよー、ぼくの輝き。 よいしょ よいしょ。うまく撮れてる? ピンは大丈夫? よいしょ。どうも腋が甘いな。この暗がりじゃシャッタースピード上がらないだろうに。 よいしょ。また、手ブレじゃないの? レンズの先ふらふらしてるよ。 しっかり前に回りこんできたね。感心感心。ぼくの色は角度のよって色が変るからね。 正面からが一番きれいといわれてるんだ。でも曇りだからどうかなぁー。 おい、玉梧郎ーっ! どうしてそんなに後ろに下がるんだ。 400mm付けっ放しかー。ほら、アングル下がっちゃったー。 今度、ぼくたちを撮るときはマクロで近くから撮ってね。 |
てふてふ
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5月24日 日曜 ひらひら、ひらひら舞い上がる。 きらきら、きらきら舞い降りる。 クリスタルな輝きは緑の葉に止まる。 静かに佇む姿は見過ごしてしまいそう。 森の入り口でボクの前にひらひら舞い降りたミドリシジミは、 この状態で、まったく動きません。5分待っても10分待っても。 あきらめて森に入り野鳥を探す。今日の森は静か過ぎる。 耳を澄ましてもシジュウカラの地鳴きが時折聞こえてくるくらい。 初夏の森は、木下闇が広がり薄暗い。 森の小道を抜けたところで、声をかけられた。 「ミドリシジミですか〜」 「えっ、まー」 野鳥メインで来ているので、返事に躊躇した。 「見つかりました?」 「えっ、ま〜。入り口で1羽だか1匹見かけましたけど、羽を開かないのですよ」 「この時間は、あまり活動しませんね。5時から6時くらいは乱舞ですよ」 「え〜っ、そうでしたか、今日は寝坊しましてね。見たかったな〜」 「先週は、パラダイスでしたよ。雨のように・・・、キラキラ、キラキラ」 「開いた姿を一度みたいですよ」 「見たいですか、そこに6トウいましたよ」 「6トウ? そんなに。・・・蝶は『トウ』と数えるのですか」 「匹という方もいますが、蝶ファンはトウといいますね。ええ、頭のトウです」 案内してもらい、指差す方向に目を凝らすも、ボクには見えない。 そこですそこ、と大きく手を伸ばしてもらいやっと分かった。 「ああ、ユビを指してしまいました」と反省している。 どうしたのかと思っていると、奥のほうに網を持った人がいた。 「網屋さんだ。網屋さんは、根こそぎ採っていっちゃうんですよー」 「どうするのですか。売るとか?」 「特に珍しいわけでもないので、売れはしません。標本にするのですよ」 「標本?」 「メスには、班模様によってA型、B型、AB型、O型、OA型、OAB型に分かれるんです。 根こそぎ採って、きれいなのを標本にするみたいですね。 あ、羽広げましたね。これは、メスのO型です。模様がまっくないタイプです」 勝手リンクすみません http://puh.web.infoseek.co.jp/zefirustakei.htm 「こっちのも開きましたよ。これはオスですかね」 「麟粉には色がないのですが、プリズム効果でしょうか。 角度によって、光り方が違うんです。青っぽく見えたり、みどりになったり」 写真でどう映るのか分からないが、確かに輝いている。きれいだ。 今日は曇り、太陽が出ていたら、どんな光り方をするのだろう。 少しずつゆっくりと羽を開いてきた。 「きれいだよー、いいね。いいね。もっと開いて。いいよ。いいよ。もっともっとー」 初見、初撮りのボクは、興奮のあまり思わず妙な掛け声を掛けていた。 オスです。オスにはメスのような種類はなく、もちろん型もないそうです。 だから、メス専門のマニアもいるということのようです。 今度は、キラキラ、ひらひら、きらきら、ヒラヒラを撮ってみたい。 鱗翅目 シジミチョウ科
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好きです。紅シジミ。 |
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こちらは、イチモンジセセリです。 |



