<準々決勝>

○桐蔭学園(大将同士)明徳義塾●
先鋒から引き分け3つ。副将は明徳宮本、桐蔭兵藤。ともに前の試合で勝負を決めている。
しかし兵藤にとって宮本は苦手な剣風なのか、兵藤の持ち味を封じた宮本が2本勝ち。
明徳有利となるも、桐蔭大将北川は宮本を降し明徳森本との大将戦へと持ち込む。
正攻法同士の攻防は時間も早く過ぎ延長4回、北川の美しい飛び込みメンが決まった。

○福大大濠(大将同士)大分●
先鋒戦引き分けの後、次鋒同士を取った大分首藤が大濠中堅川原とは引き分けてまず先行。
さらに大分は中堅梶原が大濠の闘将・副将樫原を破って早くも大将竹ノ内を引き出す。
この窮地を打破するかのように竹ノ内は豪快な諸手ツキを決め、一気に流れを引き寄せる。
その後は伸びやかな飛び込みメン、引きメンを連発。3人から6本を次々と決めた。

○九州学院(大将同士)福岡第一●
先鋒戦引き分けの後、次鋒同士から九学古田真平が1勝1分で主導権を掴む。
対する第一は副将の坂井が豪快にメンを決め、副将同士も引き分けて舞台を整える。
大将戦、九学は東郷、第一は権丈。2年前の準決勝・先鋒戦では東郷が一本勝ちしている。
開始と同時に東郷が鋭く前に出る。権丈もそれは承知、メンに出る。刹那、東郷がコテ。
さらに数十秒後、勝負に出た権丈のメンをまたしても東郷が余し気味にコテを捉えた。

○東福岡(不戦2人)糸島●
福岡中部地区同士の対戦。先鋒戦、糸島原田がコテを先取すると糸島陣営は沸き立つ。
しかし、近年決勝トーナメントの常連となりつつある東福岡は諸石がコテを2本取り返す。
これで流れは東に。東福岡は次鋒勇が糸島中堅高城から引きメンを決め、リード拡大。
糸島副将牟田、大将小川の精魂込めた反撃も実らず、東福岡中堅蓮井のコテで勝負あり。


<準決勝>

○福大大濠(不戦1人)桐蔭学園●
平井対決となった先鋒戦を大濠平井がドウ余しメンで取り、桐蔭次鋒東海林と引き分け。
流れを掴んだ大濠は次鋒梅ケ谷が我慢の剣道で引き分け。しっかりと繋いでいく。
さらに大濠中堅川原が桐蔭副将兵藤のコテの打ち終わりにメンを決めて、さらにリード。
桐蔭は大将北川が出る。安定感のある川原に対し、北川も突破口を見出せず延長は4回。
ようやく北川がメンを決め1人返すが、続く大濠副将樫原は川原にも増して守りが堅い。
北川は相手をよく見て、溜めてからの鋭いメンを放っていくが樫原は対処。
一方、樫原は素早い引きメンを再三放つ。何度か部位を捉えるが、決定打とはならない。
延長3回を数える。時折手元が上がる樫原をみて、北川が鍔迫り合いから引き逆ドウ。
機会はいいが、やや浅い。樫原はコーナーに引いていく北川を追う。剣先が触れ合う。
樫原が行くか。いやいかない。足を止める。そこに北川の真っ直ぐなメン。
いや、罠だった。完全に見切った樫原がドウに返し、高々と残心を示した。

○九州学院(不戦2人)東福岡●
魁星旗準決勝、九州大会決勝の再現。いずれも九学が序盤で大量リードし勝利している。
しかしながら大将徳永は魁星旗では2人を抜き返し、九州大会では大将戦を勝っている。
後半までもつれればおもしろい・・・しかし、そうはうまくいかない。
先鋒戦で九学榎本がメンの一本勝ち。東福岡次鋒勇とは引き分けて九学が主導権を握る。
つづく九学次鋒古田真と東福岡中堅蓮井の一戦も引き分け。1差で後半戦となる。
早く追い付いておきたい東福岡副将末永だが、その思いを九学中堅古田和が突破する。
出コテを先取した古田は、さらに末永を誘い出してメンを追加。2本勝ちをおさめる。
東福岡は大将徳永登場。徳永は簡単に手元を上げない。そして日本人離れしたバネを持つ。
まだ挽回の余地はある。攻めていく。が、やや溜めがたりないか。
逆に機をみた古田が捨て切ったメンを放つ。徳永もコテにいこうとするが間に合わない。
残り時間、徳永が攻める。しかし、崩すには至らず。やがて時間となった。


<決勝>

○福大大濠(大将同士)九州学院●
過去、大濠は11回、九学は5回の決勝進出を果たしている。
うち優勝は大濠4回、九学5回。すなわち九学の決勝戦における勝率は10割。
そんな両校がついに、初めて、決勝で対戦する。
上位常連同士の決勝戦なのに、なんとなく新鮮な感じがしたのはそのためだ。

大濠は先鋒平井、次鋒梅ヶ谷、大将竹ノ内が2年生の若いチーム。
対する九学は補欠まで選手7名全員を3年生で揃えてきた。

先鋒戦、大濠平井と九学榎本。準決勝でともにいい働きをしている。ここは引き分け。
次鋒戦、大濠梅ヶ谷は5回戦以降勝利がなく本来の力が出し切れていない印象。
対する九学古田真は伸びやかに戦い、相メンを制すと引きメンを追加し大きな2本勝ち。
劣勢の大濠は中堅川原。ここまで目立った活躍はないが、我慢で繋ぎ役に徹してきた。
その川原が初太刀で思い切ってメンに飛び込む。これが古田真の頭上をとらえる。
残り3分55秒を堅実に戦った川原が一本勝ち。中堅同士は引き分けてタイに戻す。
両校ともに残りはあと2人。2枚看板同士で決着をつけることとなった。
副将は大濠樫原、九学辻。自分の力で勝負をつけたい気持ちもあるだろう。
しかし、ここでの失点が致命傷になることも互いに理解している。
互いになかなか思い切った技は出せない。やがて時間、副将同士は引き分け。
いよいよ勝負は大将戦。大濠竹ノ内、九学東郷。宮崎県出身者同士の決戦へ。
前半戦、早い仕掛けをみせたのは東郷。やや半身になりながら切り裂くように間を盗む。
この攻めに手元が上がれば体を反転しコテ。手元が下がれば刺すようなメンに飛ぶ。
この厳しい攻めに竹ノ内はなかなか自分の間で技を出すことができない。
さらに東郷は鍔迫り合いでも厳しい。鋭い引きメンがたびたび竹ノ内を脅かす。
竹ノ内は上半身をのけ反らせて凌ぐ。東郷には引きドウもある。手元は上げられない。
後半、東郷の波状攻撃を凌いできた竹ノ内が徐々に“機会”を見つけ出す。
東郷が仕掛ける直前、ほんの一瞬だけ「まだ来ない」ポイントがある。
リーチでまさる竹ノ内には届くが、東郷には届かない僅かな間。
そこを狙って竹ノ内が思い切ったメンをみせるようになる。こうなると五分か。
そのころ4分間が過ぎた。延長戦に入る。
結末が読めない。なるほど読めないはずだ。当事者2人も驚く結末となるからだ。
最後はこの試合、東郷が優位に進めていたはずの鍔迫り合いから竹ノ内が引きゴテ。
無心で放ったこの打ちが虚を捉えた。赤旗が3本挙がった。


<上位の結果>
1 福大大濠(6年ぶり5回目)
2 九州学院
3 桐蔭学園、東福岡

Eパートは、シード4校すべてが6回戦へと駒を進める比較的順当なパートに。
長崎1位の西陵は、5回戦までを先鋒次鋒の2人だけで勝負を決め、後衛陣を温存。
東海1位の高山西は豊富な稽古量を窺わせる仕掛けの速さと振りの鋭さで攻め抜く。
5回戦では全国選抜東京代表の郁文館を次鋒玉井の2人抜きで先行、不戦1で破る。
島根1位の大社は、派手さはないが、堅実な試合運びをみせる。
ヤマとなった5回戦、佐賀2位の敬徳戦は一進一退となるが中尾が大将戦を制した。
福岡第一は楽ではない組み合わせとなるが地力を発揮。4回戦では三養基に不戦2。
同地区対決の5回戦では筑紫丘伝統の粘りで接戦も副将坂井の豪快なメンで突き放した。
6回戦、西陵対高山西は、高山西の気迫に西陵陣営が後手にまわり、差が広がっていく。
力のある西陵副将松尾も1勝を返すにとどまり、高山西が中堅保木脇で大将を引き出す。
しかし、西陵大将開はピンチにもまったく動じるそぶりを見せず、会心の逆転3人抜き。
福岡第一対大社は、大社先行も第一中堅木村が2人抜きで逆転、副将坂井が抑え不戦1。
パート決勝、福岡第一対西陵は、この試合から先鋒に入った第一の2年矢野が溌剌躍動。
積極的な攻めで2人を抜き第一ペースに。西陵は中堅川副、副将松尾が1人ずつ返すのみ。
ここにきてやや散漫な印象の西陵に対し、第一は中堅木村が西陵大将開からメンで快勝。

Fパートでは、序盤からシード校にノーシード校が肉薄する。
2回戦、九州学院対東海大相模は九学が次鋒戦を取った他は引き分け、副将辻が決めて辛勝。
九学はその後、先鋒を村田から山口、榎本と代え、5回戦では榎本が横浜商大高を5人抜き。
北信越Vのシード金沢桜丘対筑豊1位の嘉穂は先鋒戦を取った金沢桜丘が4分けで押し切る。
その金沢桜丘を3回戦で新居浜東が不戦1で破り、4回戦も突破するが、組み合わせに泣く。
5回戦は愛媛同士の対決となり、帝京五が総体代表の意地をみせ不戦2で新居浜東を退ける。
3回戦、鹿児島実に対し福岡が先に大将を引き出すが、鹿実大将吉原が逆転2人抜き。
しかし鹿実は5回戦で、接戦を連戦連勝してきた浦和のペースに飲み込まれ不戦1で敗退。
残るシードの仙台育英は、先鋒黒木が5人、4人、5人と抜き、唯一余裕の勝ち上がり。
が、5回戦では新宮中堅長野の怒涛の4人抜きで窮地へ。しかし、大将遠藤が逆転3人抜き。
6回戦、帝京五対浦和は帝京リードを浦和大将駒林が返すも、帝京大将前田が延長戦を制す。
九州学院対仙台育英は、九学が2回戦東海大相模戦のスコアをきれいに再現する。
次鋒古田真平が1勝。他は引き分けて繋ぐと、副将辻が仙台育英大将遠藤を退けて不戦1。
パート決勝、九州学院対帝京五。2年前の準々決勝でも対戦し、九学が不戦2で勝っている。
そして今回も九学ペースに。先鋒榎本が2勝1分、次鋒古田真平が残り2人を抜いて完勝。

Gパート、主役となったのは湯本。福島の総体代表ではあるが、ほぼノーマーク状態。
東北大会では個人戦で鶴岡、成田が1位2位を占めたが、団体戦では上位進出なっていない。
しかし、この玉竜旗で快進撃をみせる。緒戦の2回戦、日生学園三を不戦1。
3回戦では樟南に対し大将鶴岡が逆転3人抜き。4回戦では九産大九州に不戦1。
5回戦鎮西戦では副将成田で追い付き、大将鶴岡が九州大会覇者井柄から2本勝ち。
鎮西は1年生上原の活躍などで秋田南、大分舞鶴と難敵を乗り越えてきたがここで脱落。
湯本は6回戦佐賀北戦も鎮西戦と同じ展開、鶴岡がここでも大将戦を取りパート決勝へ。
全国選抜8強の和歌山東を破り、意気揚々の佐賀北の勢いさえも湯本が呑み込んだ。
一方からは東福岡が進出してくる。楽な試合はないが、各選手がしっかりと繋ぐ。
接戦となった3回戦慶応義塾戦、5回戦須磨学園戦では副将末永が役割を果たし不戦1。
6回戦、桜丘戦は接戦の予想を覆し、中堅蓮井の2人抜きで勝負を決した。
桜丘は8強入りした前年に劣らぬ戦いぶりで尽誠学園、横浜と強豪を連破するもここまで。
パート決勝、2分けから中堅戦を取った東福岡蓮井が湯本の重要人物である副将成田も破る。
しかし湯本大将、鶴岡が逆襲。間合いに明るい蓮井とは長期戦となるが上段から片手メン。
東福岡副将末永に対してはコテに転じてついに大将戦へと持ち込む。
後日全国総体2位となるその力を存分にみせた鶴岡だったが、ここでついに力尽きた。
東福岡大将徳永が意を決し、大きく構える鶴岡の左コテに飛び込むと、これが決定打に。

Hパート、筑紫台は棄権。2回戦、桜美林が中国大会2位の西大寺を破る。荒れる予感。
このパートには何かをやってくれそうなチームがある。糸島、そして延岡工。この2校。
糸島は伸び伸びと戦う。2回戦でシード那覇に不戦2で快勝。3・4回戦も前衛陣で勝つ。
5回戦では大阪1位の汎愛にも反撃の機会を与えず、中堅高城が2人抜きで試合を決める。
6回戦では札幌日大と抜きつ抜かれつの混戦も初登場の小川が大将戦を制しパート決勝へ。
札幌日大は、序盤は中堅山中が奮闘。4回戦以降は全員が見所をみせ総合力を示した。
かたや延岡工は4回戦までを副将飯干までで勝ち、5回戦で照準の水戸葵陵戦を迎える。
先鋒戦引き分けの後、葵陵次鋒大関が2人を抜くが、副将飯干が大奮闘、2人を抜き返す。
大将戦、延工は中武、葵陵は大坂。一本ずつ取り合う熱戦は中武の伸びやかなメンで終止。
大一番を乗り越えた延岡工は6回戦、埼玉栄との混戦も大将中武がメンを決めパート決勝へ。
埼玉栄は3年生が2人だけの若いチームながら先鋒清水の10人抜きなど、よく健闘した。
パート決勝は意外な結果に。中堅同士から大舞台に強い糸島高城聖也が豪快な技を繰り出す。
これに延工後衛陣があえなく連敗、不戦2で勝負が決まった。とはいえ16強は見事。
糸島は、この年3月まで母校の監督だった徳安拓三を擁した平成7年以来、15年ぶりの8強。



続きはまた。

Aパート、1回戦で川棚が栃木2位の佐野日大を大将戦延長で破る。
明徳義塾、龍谷、育英などの有力校は2・3回戦を前3人までで決めていく。
しかし4回戦で育英が日田との大将戦に敗れ、その日田も5回戦で福工大城東に大将戦敗退。
沖縄1位の興南もここまで奮闘してきたが、5回戦で三重大将小川に逆転3人抜きを喫す。
明徳、龍谷も接戦となる。明徳は広島皆実の逆襲を大将森本融が大将戦の末に振り切る。
龍谷は小山と五分の展開となるが大将戦で西村が小山町田からコテとメンを奪った。
6回戦、明徳義塾対三重は明徳先鋒本田が4人抜き。三重大将小川の反撃は1勝どまり。
龍谷対福工大城東は龍谷がじわじわと差を広げ、中堅宮崎が城東大将中冨を破った。
パート決勝、先鋒戦を龍谷松石が取り、明徳次鋒土居と引き分け。まずは龍谷の流れ。
しかし明徳は中堅吉村が奮起。2人を抜き龍谷副将海野と引き分け、逆転に成功する。
逆転を狙う龍谷大将西村は186cm。明徳の副将宮本は168cm。リーチには随分差がある。
しかし勝負を決めたのは西村の虚を突いた宮本の豪快な飛び込みメンだった。

Bパート、全国選抜2位の高千穂は緒戦の2回戦、福岡北部2位の小倉を不戦1で降す。
3回戦は早くも好カードの連続。長崎日大は富山1位の龍谷富山を大将古賀空が2人逆転。
古賀は2回戦でも北筑を3人逆転。その勢いが4回戦の先鋒水島の5人抜きに繋がった。
大分鶴崎は大将古賀照崇が八女の副将松尾、大将仙頭の実力者2人を破ってみせた。
祐誠は県8強の苅田工に対し劣勢から副将切明が2人、大将泉が3人を抜き返す逆転劇。
酒田商は2年生大将の菅原拓が福岡舞鶴から逆転3人抜きし、東北2位の意地をみせる。
4回戦、大分鶴崎は佐賀学園との激しい星の奪い合いを再び大将古賀が制す。
5回戦、鹿児島玉龍と酒田商は4分けの大将戦、玉龍・口ノ町祐智が2本勝ち。
ここまで健闘の長崎日大は大分鶴崎に、祐誠は桐蔭学園にそれぞれ不戦2で敗退。
6回戦、桐蔭学園対大分鶴崎は、3引き分けから副将戦を鶴崎若林が取る。
しかし桐蔭大将北川は若林を退け、鶴崎古賀との延長3回におよぶ大将戦も制した。
高千穂対鹿児島玉龍は、玉龍の各選手がよく粘り副将同士を分けて大将口ノ町に繋ぐ
玉龍にとっては思惑通りの展開。しかし大将戦、相メンに打ち勝ったのは高千穂本村。
パート決勝、桐蔭学園対高千穂は中堅まで3つの引き分けが並ぶ。
副将戦を取ったのは桐蔭兵藤。さらに兵藤は高千穂大将本村からも巧みなメンを決めた。

Cパート、2回戦で箕島大将道津が鳥取1位米子松蔭を2人逆転。3・4回戦も大将戦勝利。
3回戦では、2年生中心の長崎東が岐阜1位麗澤瑞浪を不戦1で降し伝統校復活の狼煙。
4回戦では、この1年佐賀で8強どまりの伊万里が山梨1位の富士河口湖に殊勲の白星。
5回戦で、ここまで健闘してきたノーシードの箕島、長崎東、伊万里が敗退。
福大大濠、上宮、鹿児島商、東海大四と力のある4校が残る。大濠と東海四は大将を温存。
上宮は3回戦西短大附戦で、鹿商は4回戦都城戦で各大将が登場し窮地を救っている。
6回戦、大濠対上宮は上宮が次鋒同士から森田の殊勲の2人抜きでリードを奪う。
大濠は副将樫原が気迫のこもった戦いぶりで2人を抜き返し副将同士は分けて追い付く。
実力者同士の大将戦は再延長、大濠竹ノ内が上宮大浦の竹刀を裏から押さえてメンを奪取。
東海大四対鹿商は東海先鋒西条が3人を抜く意外な展開。鹿商大将堀が1人返すがそこまで。
パート決勝、大濠対東海大四は3引き分けから大濠副将樫原が2人抜きで勝負を決めた。

Dパート、最も光を放ったのは南筑の大将・大石大貴。
緒戦の2回戦立命館戦こそ不戦1で出番はなかったが、3回戦東奥義塾戦から早速出番。
先に引き出されるも逆転2人抜き。4回戦海星戦もまた逆転2人抜きに成功する。
5回戦では中国大会Vの倉敷にまたしても劣勢からの逆転3人抜き。本物の力をみせる。
そして迎えた6回戦は九州選抜優勝の島原、さすがに厳しい戦いになるか。
しかし南筑前衛陣はよく粘り1差に抑えると、大石は期待に応え島原副将荒木を降す。
大将戦、島原入江との熱闘は延長の末に大石のコテが決まり、ついにパート決勝へ。
島原は規定違反による反則負けなどで、最後まで波に乗れなかった。
一方、南筑の反対側も大混戦となったが、大分が抜け出す。
まずは2・3回戦を先鋒佐藤翔平の10人抜きで好スタートを切る。
4回戦は長崎南山との大将戦を制してきた日章学園と大将戦となるも佐藤知輝が勝ち取る。
5回戦はここまで圧倒的な強さをみせてきた高輪に対し先鋒佐藤翔平が2勝1分で先行。
ここから高輪副将斎藤が豪胆な剣で3人抜きし逆転するが大将佐藤知輝逆転2人抜き。
6回戦は阿蘇と。阿蘇は3回戦で福岡北部地区3連覇の常磐を大将原村が逆転2人抜き。
阿蘇もいい流れで勝ち上がっている。やはり大将戦となるが大将佐藤の渾身のドウで決着。
パート決勝、大分対南筑は南筑が次鋒池松でリードも大分副将伊藤がタイに戻し大将戦へ。
大分・佐藤知輝、南筑・大石大貴。ここまで抜群の勝負強さ誇った2人の戦いは白熱。
一本ずつ取り合っての延長戦、佐藤の絶妙かつ鮮烈な引きドウが大石を捉えた。
大分は10年ぶりの決勝トーナメント進出。


続きはまた。

日時:平成22年(2010年)7月27,28,29日
場所:マリンメッセ福岡
参加校数:572校


この年のキーワードは「2枚看板」である。
上位候補と目される高校の多くがエース級の選手を2人揃えている。
抜き勝負ならではの、その配置の妙もポイントとなる。


九州学院は九州選抜2位、全国選抜ベスト8、魁星旗優勝、九州大会優勝。
九州選抜個人覇者で卓越した技術をもつ東郷知大、同3位で豪剣の辻菖太がいる。
前衛陣も前年からの経験がある選手ばかりで、当然優勝を目指してくる。

龍谷は魁星旗2位、九州選抜3位。大将西村慶士郎は兄龍太郎に劣らぬ能力を持つ。
さらに昨年大会で18勝を挙げた先鋒松石拓也の颯爽とした剣風も心地よい。

福大大濠は、夏に向けきちんと立て直し、激戦の福岡で全国総体切符を手にした。
今回は九州選抜2位で全中Vの3年生樫原圭亮が副将、2年生の竹ノ内佑也が大将。
これまでの公式戦から2人のオーダーを入れ替えて臨むが、吉と出るか凶と出るか。

H20年Vの福岡第一は、前年はまさかの3回戦敗退。今年は捲土重来を期す。
実績のある本格派大将権丈直樹に加え上段坂井駿介が成長。チーム力が上がった。

東福岡は全国選抜県代表、九州選抜3位、九州大会2位。総体県予選は3位。
大将徳永二亮の技のキレは抜群。副将末永龍之介のがむしゃらな剣道もおもしろい。

九州選抜優勝の島原はエース入江洋平に加え九州大会で小野原巧朗が3位と健闘。
昨年の全国選抜優勝メンバーが残る西陵は副将松尾大樹、大将開達志に迫力がある。

全国選抜2位の高千穂は2枚看板ではなく総合力で勝負する。
本村幸輝、加藤伊織ら全中を制した三股中のメンバーに大型1年生も加わった。

岩本貴光監督赴任からわずか2年で大分を制した新進気鋭の大分舞鶴。
大分にも佐藤知輝らセンスある選手が揃っており、久しぶりの上位を狙う。

春先から伸びてきた八女にも仙頭直樹と松尾健汰という2枚がいる。
南筑は九州大会個人2位で将来性十分の大石大貴の負担を減らせば上位進出もある。

九州大会個人覇者の井柄光博を擁す鎮西は道連王者の1年・上原裕二郎にも注目。
昨年全国総体個人ベスト8の中武剣吾が率いる延岡工は勢いに乗ればおもしろい。
九州大会3位の鹿児島実、九州選抜8強の鹿児島商ら鹿児島勢の奮起にも期待。
インターハイ地元開催に意気上がる興南、那覇の沖縄県勢の躍進にも期待したい。

遠来組では、前年の決勝を争った明徳義塾、水戸葵陵が春の全国選抜でともに3位。
両校ともに、この年も切れ味鋭くまとまりのある好チームをつくってきた。
3年生と2年生のバランスも良く、チーム力が高い。

関東1位の桐蔭学園は北川清太、兵藤裕則と一本奪取能力に優れた試合巧者がいる。
同2位で大型選手が揃う高輪は大将岩瀬卓也を軸に豪剣の遣い手が揃った。
エース大浦彰一郎を擁す近畿1位の上宮は全国総体を逃してはいるが、力がある。
その他、東海大会優勝の高山西、東北大会優勝の仙台育英、魁星旗3位の東海大四。
さらに全国選抜8強の和歌山東、新田・帝京五の愛媛勢などにも躍進が期待される。

<準々決勝>

○西陵(不戦1人)桜丘●
桜丘先鋒宮内が先勝し西陵次鋒開とは引き分け。次鋒白木も引き分けてリード堅守。
反撃の西陵は副将松尾大樹が落ち着いた試合運び。上体がぶれず相手がよくみえている。
桜丘の後衛3人を一気に抜き去った。破れた桜丘だが全員がよく繋ぎ同校初の8強。

○明徳義塾(不戦2人)福大大濠●
この試合から大濠は20試合を戦った嶌村に代え先鋒に宮田を投入し、引き分け。
次鋒同士から明徳の1年土居が上段から思い切った攻めをみせ1勝1分で主導権を握る。
五分に戻したい大濠は副将竹ノ内が取りにいくが、逆に明徳中堅表原が出ゴテを奪取。
表原は大濠大将秀徳に対しても落ち着いて戦い、延長戦でやはりコテを決めた。

○水戸葵陵(大将同士)九州学院●
九学は前3人が2年生。葵陵は全員3年生。葵陵先鋒高倉が1勝1分でまずは葵陵優位に。
しかし、九学は中堅東郷が切れ味鋭いメンを武器に2人を抜いて副将遅野井と引き分ける。
葵陵は大将山下が登場。九学は副将茂田が勝負を決めにコテに行くが山下がメンを合わせた。
延長までもつれこんだ大将戦、山下が九学下窪から豪快かつ鋭利なかつぎメンを決めた。

○島原(大将同士)東福岡●
先鋒戦を取った東福岡薄は島原次鋒山口と引き分け。次鋒の徳永も引き分けで繋ぐ。
さらに東福岡は中堅河辺が島原副将入江に2本勝ち。早くも島原大将大坪を引き出す。
しかし、自信を胸に戦う大坪は東福岡の後衛陣を呑み込むような攻めで破っていく。
大将戦でも豪快な逆ドウを先取すると、東福岡谷の決死のメンもドウに捌いた。


<準決勝>

○明徳義塾(不戦2人)西陵●
先鋒戦は引き分け。ここから準々決勝でも活躍した明徳次鋒土居がさらに大暴れ。
西陵次鋒開のツキに対し真っ向からメンを決める。開も挽回を試みるが逆にメンを追加。
相上段となった西陵中堅冨永との一戦では先取されながらも反応よく逆転勝ちを収める。
苦戦の西陵は副将松尾が土居を攻め崩してコテを奪い1勝を返す。
しかしここから明徳中堅表原が大濠戦に続き活躍。松尾からは2本勝ち。
西陵大将浅井に対しても無駄のないコテを切り込んだ。大将塩谷温存のまま初の決勝へ。

○水戸葵陵(大将同士)島原●
葵陵は先鋒高倉が1勝1分で主導権を握り、次鋒飯塚、中堅青木も引き分けで繋ぐ。
大将大坪に全幅の信頼を置く島原も1差なら圏内とみたか。慌てる様子はない。
その期待に応え大坪は、遅野井が引いたところを逃さずメン決め大将戦へと持ち込む。
端正な山下と野獣のような大坪の剣道がかみあい見応えのある一戦。
まずは大坪が仕掛けて抜きメンを狙うが山下は冷静にコテを奪う。審判を見回す大坪。
一本先取しても山下に守るそぶりはみられない。鍔迫り合いから手元を崩し引き逆ドウ。
コーナーにつまった山下を大坪が追う。大坪が豪快にメン。山下も真っ向からメン勝負。
際どい勝負は体幹の崩れなかった山下に旗。山下の眼の良さが光った。


<決勝>

○明徳義塾(大将同士)水戸葵陵●
男女通じて大会史上初となった遠来組同士による決勝。
そして、両校ともに初の決勝戦。

先鋒戦は明徳森本、葵陵高倉ともに元気良く戦い引き分け。
次鋒戦、ここまで大健闘の明徳1年土居がこの決勝でも物怖じせず戦う。
逆ドウを狙って空振りするもその勢いで片手メンを放つとこれが一本に。
先制を許した葵陵飯塚は怒涛の反撃に出る。諸手ツキ、左コテ、飛び込みメン。
惜しい技を連発し、空気を支配した飯塚が最後はきれいに左コテを決め、引き分け。
中堅同士、副将同士も決め手なく引き分け。4分けで大将戦となるのも大会史上初。
明徳大将の塩谷は今大会初登場。葵陵山下は茂田、下窪、大坪と猛者を破ってきた。
決勝戦の緊張感から長い勝負になるかとも思われたが勝負は時間内に決した。
試合が中断、仕切り直したところから塩谷が思い切ってコテに飛び込む。
山下もこの動き見切っており、コテを打たせてからメンを放つ。が、コテあり。
山下にも手ごたえはあっただろうが、塩谷が無心で捨てて打った分、コテに一本。
二本目が宣告される。山下はもちろん取りにいく。しかしややまとまりを欠く。
塩谷も山下が守りきれる相手でないことはわかっている。受けにはまわらない。
間詰まりから、山下が一度縁を切ろうと引く。しかし塩谷は集中力を保っていた。
そのまま素直にメンに出るとこれが初優勝を決める一本となった。


<上位の結果>
1 明徳義塾(初)
2 水戸葵陵
3 西陵、島原

Eパートでは、中京の先鋒・2年生の島崎勇志が1−3回戦で15人抜きを果たす。
中京は4回戦で秋田南戦と対戦。平成17年度大会でも対戦し、秋田南が勝っている。
島崎は引き分け。その後中京が先行するが秋田南大将畠山が逆転2人抜きを果たした。
その秋田南は続く5回戦で宮崎日大との大将戦となり、畠山が宮崎日大中城公輔に敗れた。
宮崎日大中城はその前の4回戦日大高戦でも2人を逆転しているが、まだ止まらない。
6回戦、八女の次鋒松尾が3人を抜くが中城は松尾から大将中山まで4人を一挙逆転した。
八女は松尾が12勝1敗1分と大暴れ。前2人のみで勝ち上がってきただけに悔しい敗戦。
一方では九州学院が先鋒榎本の10人抜きなどで快調に勝ち上がり5回戦で延岡工と対戦。
中武、飯干の2年生の活躍で注目が集まった延岡工だったが、次鋒辻が3人抜きでケリ。
6回戦駒大高でも2年生の次鋒辻、中堅東郷が勝利を重ね、不戦2でパート決勝へ。
敗れた駒大高だが、京都1位の日吉ヶ丘、四国大会優勝の帝京五を連破する大健闘。
5人抜きあり、接戦あり、大将戦ありと自在な試合運びが光った。
パート決勝、九州学院対宮崎日大は次鋒同士から九学辻が2人を抜いて引き分け。
後を受けた中堅東郷がここまで大活躍の宮崎日大大将中城からメンを決めて不戦2。

Fパートは、序盤の2回戦から好カードの連続。
前年の全国総体決勝の再現となった水戸葵陵対日田は前年メンバーが残る葵陵の不戦1。
選手全員が入れ替わりこの1年間苦しんだ日田だったが、最後まで諦めずよく奮闘した。
福工大城東対鹿児島商は、中堅戦の1勝を全員で繋いだ城東が不戦1で凌ぐ。
県2位同士の新潟商対広島皆実は国体を控える新潟商荒木が大将戦を制す。
九州3位の大分鶴崎対選抜の愛知代表・愛工大名電は名電反撃も不戦1で鶴崎逃げ切り。
3回戦では大社が国学院久我山に、いなべ総合が健大高崎にと県1位校が敗れる。
4回戦、福工大城東が水戸葵陵に真っ向勝負を挑むが葵陵が副将遅野井で勝負を決める。
5回戦、水戸葵陵は不戦3の快勝。那覇は大将山川が新潟商を殊勲の逆転2人抜き。
筑紫中央は近大附属に敗れ、父清道に続く大将白水清正の玉竜旗2代制覇の夢消える。
そして残る一戦、専大玉名対大分鶴崎は激戦となった。まずは専玉先鋒高橋が先行。
対する鶴崎は中堅阿部の2人抜きで逆転するも専玉大将梅田が2人を抜き返した。
6回戦、水戸葵陵対那覇は那覇が後半逆襲に転じるも葵陵遅野井がメンを決め不戦1。
専大玉名対近大附属は互角の展開も副将同士から専玉長崎が2人を抜いて不戦1。
パート決勝、葵陵が前半リードするが専大玉名も粘り大将梅田が葵陵中堅青木を破る。
大将戦まで持ち込みたい梅田だったが、延長で葵陵副将遅野井のツキが決まった。

Gパートでは、佐賀1位、九州選抜8強の敬徳が2回戦で慶応に不戦1で敗退。
同じく全国総体代表の啓新が須磨学園に、花巻北が国士舘にいずれも2回戦で敗退。
東京2位の国士舘は4回戦で四国2位の高知小津を、5回戦で広島1位の沼田を破る。
もう1校、ノーシードで勝ち進んだのは高山西。3回戦で慶応に不戦3の快勝。
5回戦では埼玉1位の松山を不戦2。前衛陣が大暴れし、前3人だけで6回戦へ。
6回戦進出の残る2校は育英と東福岡の実力校。
育英は前衛陣に本来の動きがなく、中堅實安が2回戦5人抜き3回戦4人抜きと奮闘。
4回戦新田戦で先鋒を吉川に代えると、吉川が期待に応え3人抜きし不戦3で勝利。
流れを取り戻した育英は、5回戦須磨学園との同県対決も前衛陣で先行し不戦2。
一方、東福岡は5回戦までで敗戦がわずか1と安定した内容。
5回戦の徳島1位・徳島文理戦でも次鋒徳永の2人抜きなどで不戦2と完勝した。
6回戦、育英対高山西は好調の育英先鋒吉川が2人抜きで先行する。
高山西もじわじわと追い上げるが育英副将伊地知が高山西大将新井を降した。
東福岡対国士舘は、東福岡先鋒薄が2勝1分で先行も国士舘副将嶋村が2人抜き返す。
副将同士となったが、ここから東福岡主将谷口賢人が2人抜きし大将谷を温存。
パート決勝、東福岡が次鋒徳永でリードも育英は大将木立が東福岡副将谷口を退ける。
注目の大将戦は、開始早々にメンを先取した東福岡谷がその直後、出ゴテを決めた。

Hパートには、三養基、長崎南山と、かつて優勝経験のある2校がノーシードでいる。
しかも両校ともに緒戦の2回戦で遠来組のシードと対戦。結果は厳しいものとなった。
三養基は序盤優位に進めながら、北海道1位・札幌日大の中堅真下に3人抜かれ敗退。
長崎南山は岐阜1位・麗澤瑞浪と一進一退の攻防の末に大将戦でこちらも敗退。
そのまま札幌日大、麗澤瑞浪は6回戦へ進出。両校ともに総合力が高い。
5回戦で麗澤瑞浪に敗れたが、久御山の大将井上陽平については特筆。
3・4回戦で鹿児島2位の玉龍、大阪3位浪速を連続逆転3人抜きしたことは見事。
前年2位の福岡舞鶴は3回戦でヤマ場を迎える。相手は熊本3位の鎮西。
地力のある鎮西が中堅で舞鶴大将吉田を引き出すが、吉田が気迫で逆転3人抜き。
しかし続く4回戦長崎東戦で先行するも中盤で追いつかれ大将戦で無念の敗退。
その長崎東も5回戦で東海大相模に主導権を握られ不戦1で敗退。遠来組が目立つ。
そして九州2位の島原にも厳しい組み合わせ。2回戦新潟明訓、3回戦履正社。
さらには4回戦仙台育英、5回戦横浜。しかし島原はこの包囲網を前3人だけで突破。
結局パート4強は九州勢が島原の1校、そして遠来組3校となった。
6回戦、島原対札幌日大は島原が次鋒山口でリード、副将入江が札幌大将三浦に勝利。
麗澤瑞浪対東海大相模は相模が中堅高橋でリードするが麗澤大将伊藤が逆転2人抜き。
パート決勝、島原がリードすれば麗澤瑞浪も取り返し、大将戦へ持ち込まれる。
島原は大将大坪が初登場となったが力強い攻めから逆ドウ、追いメンを連取した。


つづきはまた。

Aパート、前年優勝の福岡第一は緒戦2回戦京都共栄を不戦3と好スタート。
しかし3回戦都城東戦は接戦。副将同士を都城東有馬が取って第一大将権丈を引き出す。
権丈はメンを先制するが有馬が引きメンを取り返す。そのまま時間となり福岡第一が散った。
全国選抜3位の西大寺は西短大附などを退け勝ち進むが5回戦高輪戦では思わぬ展開。
高輪1年の先鋒大高が2勝1分の殊勲。そのまま高輪がリードを保ち不戦2の快勝を収めた。
全国総体を逃している東海大四は4回戦で高知大将・篠に怒涛の逆転3人抜きを喫した。
その高知を都城東が次鋒稲用の2人抜きの働きで不戦2で破り6回戦へ。
鹿児島1位の鹿児島実は先鋒牧野の10人抜きでスタートし、4回戦久留米商戦を迎える。
ところが久商先鋒白木、次鋒田平が暴れまわり2人で鹿実大将来條引き出す。
窮地の来條はセンスの良さを感じさせる剣道で1人また1人と抜き返し4人を逆転した。
しかしその鹿実を5回戦で八女学院が破る。中堅井上が2人抜くと副将松永が来條と分けた。
八女学院の3年生は大将渕上だけ。ここまで渕上の出番はなく、2年生による快進撃だ。
東海1位の桜丘は5回戦までで中堅山内が7戦全勝と安定。副将大将を残して勝ち進む。
6回戦、桜丘対都城東は3分けから桜丘副将笹森が2人を抜いて都城東の勢いを止めた。
八女学院対高輪は、八女学が前半からリードを広げ、中堅井上で高輪大将岩瀬を引き出す。
岩瀬は2人を抜き返し大将戦へと持ち込むが八女学渕上が延長でメンを決め同校初の16強。
パート決勝は副将まで4つの引き分け。大将戦も延長となるが桜丘渡部のドウで決着。

Bパート、全国選抜Vの西陵は緒戦の2回戦興譲館戦、先鋒戦を落とすが後続が逆転し不戦1。
その後は安定し前3人で勝ち進み、5回戦では常磐を不戦3。特に次鋒開の10勝が目立つ。
桐蔭学園は3回戦中堅兵藤の4人抜き、4回戦次鋒東海林の5人抜きなどで6回戦へ。
宮崎1位の高千穂は楽な展開の試合はないが、副将本村大将橋本が奮闘し接戦をものにする。
5回戦では筑紫大将糸山敬亮の気迫の3人抜きで大将戦となるが橋本が延長戦でメンを奪取。
6回戦進出の最後の1校は福岡県3位の北筑。大将の金丸は九州大会県予選で優勝している。
4回戦では祐誠の副将井手、大将仁田原が2人を抜き返し大将戦となるも金丸が引きメン。
6回戦、高千穂対北筑は高千穂リードも北筑大将金丸が抜き返し大将戦再延長で渾身のツキ。
西陵対桐蔭学園は前年に続き対戦。雪辱を期す桐蔭が中堅兵藤の1勝1分でリード。
しかし、西陵大将浅井は桐蔭副将北川を破ると大将戦再延長で桐蔭白石からメンを奪った。
パート決勝、先鋒次鋒引き分けの後西陵中堅富永が1勝1分でリードを奪う。
北筑大将金丸は西陵副将松尾に2本勝ちし大将戦とするが西陵浅井が金丸を振り切った。

Cパートでは、福大大濠嶌村高志と龍谷松石拓也。V候補の両先鋒が競うように抜いていく。
緒戦の2回戦は嶌村、松石ともに5人抜き。3回戦は嶌村引き分け、松石2人抜き。
4回戦、嶌村2人抜き、松石は2度目の5人抜き。5回戦、嶌村は4人、松石は2人を抜く。
6回戦、嶌村が中国2位の八頭を2度目の5人抜き。松石は選抜8強の上宮を3人抜き。
嶌村はどっしり構え、手元を上げず相手をよくみて的確な打突を放つ正統派の剣道。
魁星旗でも大活躍している松石は切れ味が鋭く、相手の気を外すのがうまい。
両者の活躍はもちろん、両校ともに次鋒・中堅も安定しており前3人のみでパート決勝へ。
前評判の高い上宮は3回戦で大将戦を中間が取り、5回戦星稜戦では副将大浦が4人を逆転。
力のあるところを見せたが、龍谷戦では大浦、中間が龍谷次鋒宮崎を崩し切れなかった。
パート決勝、先鋒戦を龍谷松石が取り、大濠次鋒高倉と引き分けまずは龍谷ペース。
大濠は中堅樫原が1人抜き返すが、龍谷光武が中堅戦を取り再びリードを奪う。
玉竜旗初登場の大濠副将・1年の竹ノ内は光武を降すと副将同士は引き分けて仕事を果たす。
実力者同士の大将戦は、間合いに明るい秀徳と一発のある西村が厳しく打ち合う熱戦に。
最後は、秀徳がやや剣先を外しながらも足で間を詰めると西村が一瞬迷う。そこにメン。
見た目の派手さはないが、高い地力を持つ秀徳。その強さを知るには十分な一本だった。

Dパート、1回戦屈指の好カードは土浦日大と九州選抜個人3位の小森勇輝擁す佐賀学園。
序盤土浦先行も佐学が盛り返しやはり接戦となるが土浦西丸が佐学岩田との大将戦を制した。
しかし土浦日大は気を抜けない。続く2回戦は前年16強メンバーが残っている福岡。
土浦が副将戦を取ったが、福岡個人2位の合屋龍が土浦副将榎本、大将西丸を豪快に連破。
勢いに乗った福岡はその後も長崎3位・長崎日大や大分2位・中津北などとの接戦を突破。
同じく2回戦、九州大会福岡県予選2位の筑紫台が大将戦の末、尽誠学園に敗退。
尽誠学園は副将矢野が3回戦以降7連勝するなど、こちらも勢いが加速していく。
そして序盤戦最も注目を集めたのは島原中央の先鋒・香田真人。メンが冴えて16人抜き。
3回戦まで15人を抜いた香田は、4回戦奈良大附戦でも1勝し奈良1位校撃破に貢献した。
一方、全国選抜3位の明徳義塾は堂々たる内容。前3人で順調に6回戦へと勝ち進む。
そして熊本2位の阿蘇が前年緒戦敗退の雪辱を晴らすべく全員剣道で歩を進めてきた。
6回戦、福岡対尽誠学園は混戦の大将戦、初太刀で福岡合屋が逆ドウに切り込んだ。
明徳義塾対阿蘇は、明徳先鋒森本が2人を抜くも阿蘇中堅杉森が2勝1分で追い付く。
流れは阿蘇かと思われたが、明徳宮本大幹が阿蘇副将原村、大将半田の2人を抜き去った。
パート決勝、明徳先鋒森本の伸びやかなメンが福岡前衛陣を捉え2勝1分で大きなリード。
福岡は大将合屋が明徳中堅表原を降すが、明徳副将宮本が長い延長の末に出コテを決めた。


つづきはまた。

日時:平成21年(2009年)7月27,28,29日
場所:マリンメッセ福岡
参加校数:560校


絶対的な優勝候補は不在。
しいて優勝候補を挙げれば、九州学院、福大大濠、育英、明徳義塾、水戸葵陵あたりか。

安定感では春夏の九州大会を連覇した九州学院。
下窪健吾を中心に安定感のある3年生と東郷知大、辻菖太ら攻撃力のある2年生の編成。

九州選抜2位の福大大濠は、センスある選手が揃い、7人の総合力で勝負できる。
秀徳信彰ら道連日本一の如水館のメンバーに大型新人の竹ノ内佑也が加わる。

全国選抜2年連続2位の育英は、玉竜旗のタイトルにだけはなぜか縁がない。
大黒柱の大将・木立快に絶対の信頼を置くこの年は、大きなチャンスだ。

昨年3位のメンバーが残る明徳義塾は四国大会個人で4強に3人、8強に5人が残った。
全中を制した明徳義塾中メンバーに急成長の大将塩谷匡彬という強力なチーム。

水戸葵陵は、前年の全国総体および国体2位の主力がほとんど残っている。
春先こそ精彩を欠いたが、地力は一番。誰が大将をしてもおかしくない力を持っている。
大将山下渉の小柄ながらスケールの大きい剣道は魅力だ。


その他にも大旗を狙えるチームがいる。まずは九州勢。
福岡第一は足に故障を抱える大将・権丈直樹の負担を減らせば連覇も不可能ではない。
全国選抜出場校で、全国総体県予選個人1位の大将谷亮太を擁する東福岡。
九州選抜3位、全国総体県予選2位の八女は異なったタイプの選手が揃う好チーム。
魁星旗優勝の龍谷は全国総体出場権を逃がした。若いチームだが力は十分。
その龍谷のいる佐賀県を制したのは敬徳。勝者数差わずか1で初出場を決めている。
九州大会個人春夏Vの大坪学嗣を擁する島原は、九州大会決勝では九学に逆転を許し2位。
全国選抜で強豪をなぎ倒し優勝した西陵は、全国総体予選で島原に敗退。玉竜旗に賭ける。
前年ベスト8の主力が残り、勝負の年の大分鶴崎は九州大会で春夏連続3位と実力安定。
大分、高千穂、宮崎日大、阿蘇、鹿児島実、鹿児島玉龍、そして那覇などもいる。

遠来組では、若いが経験豊富な選手が集まっている桐蔭学園。
全国選抜3位、中国大会優勝の西大寺は粒揃いで総合力が高い。
水戸葵陵を破り全国選抜出場の土浦日大。大阪総体を控える上宮には大将中間博之がいる。
四国大会で明徳義塾を破り優勝した帝京五。土谷有輝と藤井大の2枚看板を持つ金沢。
国体を控える高志、新潟商、新潟明訓などの新潟勢。東海大会優勝の桜丘。などなど。

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