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台湾の映画館は、10分前入場らしく、18時半になると、列を作って入場します。
スクリーン3は、それほど広くはなく200席はない感じ。
それでも若い女性を中心に、カップルや男性同士の観客もいて、我が家のような世代の女性は少しいるけれど、中年男性はほとんどいない感じ。
「追婚日記」は、大陸資本の映画なので、字幕が中国語と英語の2段構え。
なので、夫や娘が見ても、ある程度は字幕が追えるのでよかったです。
一応あらかじめ、主演の3人のキャラ説明と主人公のLALA(アリエル)の置かれている会社での立場については、少し説明をしておいたので、話のテンポもよく、二人とも飽きずに最後まで突っ走って観られたと言っていました。よかったです!
私の一番の感想としては、
ミッシェル・チェンが出てるなんて、ひとことも聞いてないよ!!
数々公開されている、どの予告編やCMにも、ミッシェルの顔は全く映っていないところが、なかなか上手い映画だと思いました。
しかも彼女の役柄の設定が、あまりよくわからないまま冒頭に登場し、それがストーリーのある種の伏線となっているのです。
あー、ネタばれしないように説明するのって、難しいわ〜。
「杜拉拉(DoLALA)」シリーズの第1作の映画は、キャスティングは全く異なるものの、話としては続編です。今回渡台する前に、私は第1作のDoLALA映画の内容をチェックしていきましたが、これが正解でした。
主人公(LALA)と仔仔演じる王偉(英文名David)との関係が、単なる同棲恋人ではなくて、上海の外資系企業の元同僚(というか、元はDavidの方が立場が上でLALAは雑用係からわずか数年で大昇進したやり手のキャリアウーマン)ということを知っていないと、二人のキャラと関係性が今一つわかりにくいと思います。
つまり、Davidは今は駆け出しのカメラマンなのですが、LALAの会社での立場もとてもよく理解しているし、今度新しく上司として赴任してきた強引でやり手の女性部長とは、ロス(だったと思う、あれ?NYかな?)での勤務で部下だったことがあり、非常にいろいろなことを教えられた経験があるという設定なのです。
Davidは「追婚日記」の3年くらい前に、その外資企業でリストラにあい、放浪を経てLALAとの思い出の地タイで観光ガイドの仕事などをして暮らし、LALAと再会して上海に戻った今は新人カメラマンとして何とか一人前になりたいと思っている状態。←ここまでは、映画パート1の情報。
方やLALAはすでに会社でもかなりのキャリアなのに、新たな女性部長に要求されるスキルは、これまでに培ってきたスキルや考え方だけでは追いつけないデジタル化スピードと10歳年下の「ゆとり世代で栄養事情のいい時期に育った外国帰りの若い美女アシスタント」に、仔を狙われているという焦りや、33歳という女性としては微妙な年齢に対する親や年齢プレッシャーの三重苦に、いつになくイライラする状態。
そこへ現れるのが、チェン・ボーリン演じる企業協力を仰ぎたい外資企業SC社の若き総統。
LALAは好むと好まざるとにかかわらず、この新たな企業協力のための試金石として、ある嘘をつかざるを得ないという選択をします。自分にも他人にも正直でいられない現実に、迷い悩み、恋人であるDavidとの関係もこじれ、そこに小説ならではのアクシデントなどが関わり・・・という展開。
ちなみに、映画のサントラCDが発売されていたので、買ってきました!
中には、映画の優待券と素敵なタイの島の海辺の写真を使った歌詞カードや、映画のシーンのポストカードが入っていました。
使われている曲は、どれも素敵です。オリジナルの曲もあれば、カバー曲もあります。
なかでも、私は、エンディングに流れたこの曲がとてもよかったです。
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★ 追婚日記エンディングテーマ「為自己而自己」(周慧)YT
1970年代にヒットしたシャリーンの「愛はかげろうのように」のカバーです。
大好きなこの曲がエンディングで流れて来て、私の心の琴線はふるふると震えました。
台湾の観衆にとっては、SHEが数年前に英語のままカバーしているのでそちらの方が耳馴染みがあるかもしれませんし、香港や大陸の観衆にとっては周慧敏の広東語バージョンを思い起こすかも。
ですが、選曲の妙というだけでなく、今回の周慧さんの歌うバージョンの中文歌詞は、
安竹間監督が自分でつけているのです。
特に、元の詞では最後のフレーズは、タイトルにちなんだ
”but I've never been to me”なのに、
安監督の作った詞では、
"have I ever been to me" =為自己而自己かな?
「自分が自分らしくあるために」する選択が、この映画のテーマだと思います。
仔仔は、とても自然な演技でよかったです。
あくまでも女性が主人公で、その視点から映画は撮られていますが、見えない部分でもDavidがさまざまな苦悩や悩みや思いを持っていると感じられる演技です。
駆け出しのファッションカメラマンとしては、「結婚写真」も商売にするわけですが、たぶん「時尚達人」で登場したカメラマンが「結婚写真屋」とバカにされていたことからも分かるように、生活の為に仕方なく引き受けている仕事。でも、その仕事の中で、ある「二人で北極と南極にハネムーンするだけのお金を貯めてから結婚しようと思っていたけれど、今を大事にしたいからまだお金は貯まっていないけれど、今すぐ結婚することにした」という事情を抱えたカップルとの出合いに、「自分も一番大事なことを先送りにしてはいけない」と気が付きます。でもあるアクシデントでLALAの思いとすれ違ってしまうという展開になるのですが、それもおしつけがましくない演技で好感が持てました。
あー、日本でも公開してくれないかしら?
日本語字幕で、もうちょっとじっくり楽しみたい映画でした。
でも、観られてよかったです!
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