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球に近い多面体を作る

■正多面体とは,1種類の正多角形の面で囲まれた立体で,どの頂点の周りも同じ状態になっている立体です.正多面体は「プラトンの多面体」とも呼ばれ,3次元では5種類(正4面体,正6面体,正8面体,正12面体,正20面体)しかないことが知られています.正多面体の記述には,シュレーフリの表記法が用いられます.
例えば,{3,5}という表記は,正3角形の面が,どの頂点でも5つ集まっている状態です.これは正20面体で,もっとも球に近い正多面体です.
■もっと球に近い多面体(正多面体ではない)を作るにはどうしたらよいでしょう.
例えば,ゴルフボールのディンプルを思い浮かべてください.均一にデインプルを配置するにはどうしたら良いか?1つのディンプルの正面から見て.その点の周りが均一ということは,ディンプルを面に見立てて,その面が正多角形であること.すべてのディンプルが同じということは,同じ正多角形で囲まれているということ.つまり,正多面体になっていることと同じです.したがって,厳密に均一な対称性でディンプルを配置するということは,プラトンの多面体に相当する5種類しかあり得ません.
■しかし,近似的には,例えば,正20面体から出発して,面を分割していくと,多面体の面の数がどんどん増加し,形も球に近づけることができます.ジオデシック・ドーム(フラーの設計した建築物.C60分子(フラーレン)の語源になった)は,このような形です.ドームの壁は,すべて3角形でできたトラス構造です.
■さて,図を参照しながらその作り方を説明しましょう.
出発点となる正20面体(灰色の球内部に内接する青色の正20面体)(A)から出発します.外接球の中心Oから,正20面体の正3角形面の辺の中点に向かって線を伸ばし,外接球面をよぎる点を三角形面の分割点とします(B).
この操作により,1つの正3角形の面は4つの三角形の面に分割されます.この分割で生じた小さな3角形は,正3角形ではありません.こうしてできた4倍の面をもつ80面体の多面体を図(c)に示します.さて,(C)をもう一度分割すると,320面体の多面体(E)が得られます.このようにして,ますます球に近い多面体を作ることができます.各3角形の面にディンプルを配置すれば,いくらでも多くのディンプルを,近似的に均一に配置できますが,この作り方からわかるように,スタートとなった正20面体の対称性は変わりません.素性は隠せないのです.
イメージ 1













(参考) 正20面体からの球面メッシュ(細分化)

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