久々のブログ更新なので特攻隊員の遺書を紹介してみる。これは、幻の特攻基地「万歳」から出撃した山形出身の渋谷健一氏が出身地山形の子どもたちに宛てた手紙である。特攻基地といえばいわずともがな「知覧」が有名だが、知覧の特攻平和会館に展示されている特攻隊員も実はこの「万歳基地」から出撃した隊員も多い。現在は加世田市になっているが、万歳にも特攻隊員の遺書は展示されているので機会があればぜひ訪れてみてほしい。私も一度訪れているが、よい意味で人が多い知覧よりも静かでゆっくりと展示物を見ることができますのでおススメです。
さて前置きが長くなったが渋谷氏が書かれた手紙を紹介する。
皆さん、私等は陸軍特別攻撃隊振武隊員です。永い間の希ひがかなつていよいよ出撃することになりました。大君の御為に大日本帝国のために御奉公出来ることは私等軍人としてこれ以上の名誉はありません。
皆さん、この戦争が長期戦だといふことをよくよく御存知ですね。
そして次の日本を背負つて起つのはあなた達だと言ふ事もよくわかってゐますね。私等の特攻隊として御国のために喜んで散つてゆけるのは後に数多くの皆さんが続いてくれることを堅く信じてゐるからです。今の皆さんであれば必ず出来る。日本歴史を通してあなた達ほど強い少国民はありません。常に健全なる身体を練り立派な日本精神の人となつて下さい。
これまで私等は度々皆さんのお友達の方々から優しい慰問を受けました。その度毎に隊員の全部が嬉し涙にくれて”よしきつとやつつけるぞ・・・”とますます決意を固くしました。将に皇国の嵐に咲いた私等若桜、莞爾と笑つて南の海に見事散つて見せます。この最後まで私等が強く感ずる事は皇恩の有難さと、お父さんお母さんの優しいあの顔です。忠孝一致は我が日本だけですものね。皆さんが健全な体で毎日の学業に励み立派な日本人にすくすく成長する事こそ大君様と御両親に対する忠孝です。
空征かば雲染む屍 大君のへにこそ死なめ かへりみはせし
大君の御楯と散るのは誠に楽しい、若い隊員を送る母の姿と顔に私は本当に日本の強さを見た。
ちなみにこの手紙に添えて、彼と一緒に出撃した8人の隊員全員の俸給が入っていたという。
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