たぬぽんブログ〜敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花〜

身はたとひ 武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし大和魂

●世界史の話

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高貴なる者の義務

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みなさん、こんばんわ。
日本の歴史を紐解いてみると平安時代以降、武士による戦争が繰り広げられた。みやびな時代は過ぎ去り、混沌を鎮めるために強大な力が求められる時代になってしまった。本来の合戦ではもちろん武士たちが刀、槍、弓、そして鉄砲で血で血を洗う合戦を繰り広げたのだ。
しかし、ここで考えてみよう。
庶民達はどう考えていたのだろうか。
私なら嫌だな。
武士達は自分達の縄張りの中で「領主」として庶民達から税金を巻き上げた。これは西洋でも同じ。武士が「貴族」や「聖職者」に代わっただけである。西洋では貴族が現実の世界で、聖職者が神の代弁者として、天国への道を開くとして庶民を支配した。
私なら嫌だな。
そして事が起これば、彼らは自分たちから巻き上げた金で武備を整え、そして自分達の領地を広げる為に血みどろの殺し合いを繰り広げる。もちろん彼らが戦うのは無人の平野ではない場合も多い。これは時代が近現代にいたっても同じ。城外での戦いで勝負がつかなければ市街での戦いになる。当然、女子ども非戦闘員であっても容赦はない。
私なら嫌だな。
じゃあ何故彼らは高い高い税金を巻き上げ、自分達だけ美味しい思いをする武士を認めていたのか、自分勝手な理由で戦いを繰り広げ、その戦火に巻き込まれるままに甘んじていたのか。
その理由はただ一つ。
いざと言うときに武士たちは自分達の領地とそこ住む自分たちを守る為に立ち上がって命を賭けて戦ってくれると信じていたから。
武士たちはそのために存在していたとしても過言ではない。彼らが庶民達から税金を徴発することができたのは「庶民である自分たちを含めた領地のあらゆるものを守る為に立ち上がる」責務を武士たちが負っていたから。
例を挙げてみよう。
日本の合戦の中でこんな戦法がある。
「青田刈り」
これは、戦の際に敵を徴発する手法として、田植えを終えて稲がすくすく成長して秋を迎えようとする前にこの稲を刈り取ってしまう戦法である。当然領主はおろかそこに住む領民も大迷惑である。怒りに任せて出撃してくる敵を待ち伏せて迎え撃つためであるのだが・・・
これ以外にも単純に戦国時代の戦いの推移の中で何の関係もない集落や神社仏閣などに火を放って焼き払ったり、何の関係もない地域に侵入して無意味な略奪や破壊行為をしたり・・・これらは軍事的必要性に基づくものではなく単純に嫌がらせである。
まことに迷惑この上ない。
じゃあ、こんなことをする敵軍をそこの領民たちは恨んだのかな。当然だろう。当然この行為をした侵入者達を恨む。だが、領民達がそれ以上に恨むのは・・・

侵略軍にこのような行為を許した自分達のふがいない領主、庶民がこのような行為をされてもこれを止めることができない自分達の領主に向かっていたという。

武士たちはどんなことをしても自分たちの領地と領民を守る責務を負っていた。そしてそれができないような頼りにならない領主に支配されるより、自分たちの生活を保障してくれる存在による支配を願った。
そして
自分たちの信頼を裏切った領主には洋の東西問わず容赦しなかった。
これは西洋の場合であるが、フランス革命前夜。ルイ16世の場合。彼は太陽王ルイ14世、ルイ15世とつないだブルボン王朝第五代の国王であった。経済が傾き、庶民の生活は悲惨な状況にあった。いかんともしがたい状況に陥っていたのも関わらず庶民達は
「国王ルイ万歳」
を叫んでいた。国王陛下の政府の失政で国民生活はどんぞこにあったはずだが、依然国王は熱狂的に支持されていたのである。彼は市民によるフランスの変革を支持している。国王は国民とともにある。そう信じていた。ある瞬間までは・・・そう。それが
「ヴァレンヌ事件」
革命の暴走に恐れをなした国王はフランスを見捨てて逃亡しようとした瞬間まで。フランス国民はルイ16世を信じていた。ルイ16世が自分たちの生活を保障してくると信じていた。この逃亡騒ぎまでは。
庶民を裏切った国王は、その命脈を庶民達によって絶たれることになる。これ以外にも「高貴なる者の義務」と「高貴なる者の義務を放棄した者の末路」を現している例は枚挙に暇はない。
さて話を現代に戻そう。

現代に話を戻しても「高貴なる者の責務」の意味は変わっていない。重みは変わっていない。いやその形を変えてさらに重いものになっているといっても過言ではないだろう。なにしろ。現代の「領主たち」は国外からの侵略と国内の経済と治安の安定を追求する責務と同時に封建時代にはなかった「人間としての尊厳と最低限の生活を保障する義務」を負っているのだから。
彼らはそれを保障する為に「高給」を食んでいる。政治家だけでなくこれは企業のトップについても同様である。彼らは責任を取るために高給を食んでいるのである。そして彼らの下で働くものたちはいざというときには政治家や管理職が責任を取ってくれると信じて働く。
そう
自分の身内でも家族でもない人の下で思い切り働くことができるのは、政治家や企業トップが自分たちの生活の存続を保証してくれる。あらゆる手段を講じて危機を回避してくれる。そう信じているから働ける。支持できるのである。

東電然り菅内閣然り

菅直人「首相」を支持して果たして自分たちの生活は保障されるのか、自分たちの生活は向上するのか。最近ようやく姿を見せるようになった東電の社長の姿を見て自分たちの命を賭けて福島原発の完全なる破滅を食い止める為に戦えるのか。
もとい。。。
戦えるのかという疑問の余地がなく、東電のためではなくほとんど福島県民を始めとして日本国民全体の為に戦う現場の人々と戦えるどころか政治家を選ぶと言う選択の可能性や権利すらも解散総選挙がないために行使する事のできないことにいらだちを覚える私たち。
なんと可哀想な事だろう。

この「高貴なる者の責務を放棄した人々」を一刻も早く斃すべきだと心から思う。

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