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当ブログの「スウェーデン海軍は立派だった」を読んで下さった元海自潜水艦艦長よりメッセージをいただきましたので、紹介したいと思います。
ブログの内容や皆様からいただいたコメント、私自身のコメントなど、
大分事実誤認があった様です。
今回は参考資料としての提示ですので、コメント欄は控えさせていただきます。
1 スウェーデンでのウイスキーオンザロック事件との関係
(1)日本では、領海侵犯した潜水艦、国際海洋法条約でいう、無害通航をしない潜水艦に対して、武力行使が出来ない。その理由は次の通り。
平時は、なにもできない。自衛隊には、警察の権限すらなく、平時の自衛官というのは、一般民間人と変わらない。
海上警備行動が下令された場合、海上保安庁法、警察官職務執行法に従い、正当防衛、緊急避難でのみ、相手に危害を及ぼす武器使用が出来る。その他の場合の武器使用は、威嚇程度であり、相手に危害を加えてはならない。相手がそれを知っていれば、何の威嚇にもならない。
ロシアも支那も知っているから、頻繁に領海侵犯する。能登沖の不審船も、絶対危害攻撃がないと知っているから、逃げおおせた。
(2)スウェーデンは永世中立国ではない
中立政策をとっている。NATOに加盟せず、ロシアとも友好関係を保つ。だからといって、領海侵犯を許容しないのは、当然である。
2 ソーナーの話
(1)「あたご」は、パッシブで潜水艦の音を取る事はできない。パッシブ機能もあることになっているが、「あたご」に限らず、護衛艦(水上艦)は、自分の音がうるさすぎて、水中の潜水艦の音を拾えない。
水上艦でそれをやろうとすると、水中放射雑音を局限するような特別設計(エンジンを水面上に配置し、雑音対策を採るなど)で、低速(波切りも雑音になる)で航行する。そして、パッシブソーナーアレイは、自分の艦から何キロも離した場所に置く(長いケーブルで引っ張る)必要がある。
(2)P3Cがソノブイをばら撒いて、潜水艦を追尾することもむつかしい。
潜水艦の音が簡単にソノブイでは拾えないことが第一。
次は、豊後水道は、背景雑音が多すぎる。漁船や貨物船、魚の鳴き声、陸岸に波が当たる音、などなど。
パッシブソーナーは、静かで広い場所で始めて成立する。
(3)アクティブ追尾
アクティブソーナーを使えば、相手の潜水艦は自分を探していることはすぐにわかる。デコイや空気の放出など、対抗策をとって逃げるのは、簡単。通常型の潜水艦でも楽に出来るのだから、原潜なら朝飯前であろう。
3 交戦規定(日本では、「交戦」の単語は使えない。武器使用規定、あるいは、部隊行動基準と言う)
1とも関連するが、憲法から変えないと、平時に領海侵犯の潜水艦への危害攻撃はできない。
それができないから、同様の領空侵犯措置で、戦闘機は正当防衛、緊急避難以外での武器使用が禁止されている。
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