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人にエイズウイルス(HIV)があるように、 猫にも猫エイズ(FIV)があります。 人間同様、エイズという病気で命を落とすわけではなく、 発症すると、エイズウイルスが猫の免疫力(抵抗力)をなくしてしまうため、 様々な病気になりやすく、また治りにくい体にされてしまいます。 厄介なことに、 つまり、予防が重要になってくるわけです。 主要な感染経路は、ネコ同士の喧嘩による咬み傷です。 交尾感染や母ネコから子猫への感染もまれに起こります。 同居猫同士のグルーミング(毛づくろい)や同じ給水などでは感染しません。 また、ヒトや犬への感染もありません。 そこで、今回発売されたのが、「フェロバックスFIV」 猫エイズ予防ワクチンです。 アメリカでは2002年にすでに実用化されていたものが、日本でも登場したわけです。 ワクチンを作るのに使用された猫エイズウイルスには「静岡株」なるものが使われています。 なんか誇らしいような、微妙な感じです。 静岡で分離されたウイルスなんでしょうね。 今回のワクチン、いくつか特徴(欠点?)があります。 十分な効果を得るために、3回接種しなければなりません。 2年目からは毎年1回でいいようです。 飼い主さんがちゃんと3回来てくれるかどうかが心配なところです。 自分が以前、犬に激しく噛まれて人間の病院に行ったのですが、 破傷風のトキソイドを注射されました。 「あと2回打ちに来てくださいね」 なんて言われたのですが、面倒くさくなって行かなかったものです。 仔犬や仔猫の1年目とは別にさらに3回となると、なかなか大変かもしれません。 当たり前といえば当たり前なんですが、 ワクチンというのは、病原体を体に入れる行為なわけですから、 体が反応して抗体を作ったら、院内で使う検査キットの結果は「感染しています」になります。 ワクチン前にきっちりと陰性であることを確認するでしょうが、 その後の感染の有無に対する判定が難しくなります。 まったく判定不可能なわけではなく、専門の機関で遺伝子検査をすれば感染を調べられるのですが、 ちょっと大がかりになってしまいますね。 このような条件でも打ちたいという患者さんがいたら、仕入れてみたいと思います。 ただ、基本的には100%室内飼育すれば、このワクチンは必要ないと思います。 直接エイズを持っている猫と接触しない限り感染らないわけですから。 個人的に思う、このワクチンの適応例は、 この2パターンでしょうか。 ワクチンを3回も打つほど熱心な飼い主さんはあんまり外飼いしなそうですし。 新しく一緒に飼ってあげたいけど、感染が心配だ。 こんなケースにはもってこいのワクチンかもしれません。 興味がある方は、お問い合わせください。
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2008年07月31日
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