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皆様へ
安原@とりあえず今国会での「成立」は防げて何より、です。 ある問題と具体的に闘う場合、私は評論家ではないので(別に評論家がいけないと言っているわけではない!)いわゆる原理原則論やそもそも論だけでは到底充分には闘えない!例えば今回の精神保健福祉法「改正」問題だったら、そもそも論的に言えば、3年後の見直しに急に措置入院制度の見直しが入ってきたこと、しかも相模原事件と絡ませること自体がそもそもおかしいこと、原理原則論では精神保健福祉法体制そのものがおかしいと言うこと等々様々な論理が存在しており、それは全くその通りなのであるが、今回大きな問題になっているのは精神医療の現実の問題には殆ど目を向けず(例精神医療審査会は人権擁護の仕組みとして全く機能していない。地域移行も現状殆ど進んでおらず「重度かつ慢性」なる概念がでっち上げられてきている点。10年間で2倍になった隔離・拘束の問題。)、政府は原則「自傷のおそれの場合」に限ると言っているが、精神保健福祉法体制に警察が関与するきっかけになっている点が今回の一番大きな問題点だと私は思う。ガイドライン等また何か「事件」が起きた場合、「こうしておけば防げた!」と言って書き換えることは実に簡単なのである。 多少SF的な精神障害者総監視社会という切り口も嫌いではないが、これは国会での論戦には現時点直ぐには使えないし、精神保健福祉法体制粉砕と言う立場を取っている政党は現在日本には一つもない訳である。 結局は中身に踏み込んで批判していく以外に「廃案」の方法はないのである。 そして政府が作るガイドライン以外に自治体も「他害のおそれ」をすでに組み込んだ「兵庫方式」と言う警察が関与する方式をすでに定めているところがあって、兵庫方式は、では違法なのか?と聞かれても政府はなんの答弁も出来なかったのだから、要するに自治体が今回の「改正」を機に独自のガイドラインを作ってそこに「他害のおそれ」と警察の関与を組み込んだ条例その他を作成してしまう危険性は極めて高いのである! グレーゾーンと言われる「確固たる信念をもって犯罪を企図する」モノというのも犯罪に全く限定がない(医療観察法でも6大犯罪と言う縛りがあったし、共謀罪でさえ懲役5年以上の犯罪と言う「限定」がある)。 薬物使用者に関する取り扱いも現時点全く良く分からない仕組みになっている。薬物使用者が錯乱状態になって措置入院させられたら、その後警察に通報されて一生監視されるのか?措置入院された薬物使用者が退院後また再使用することなどいくらでもあるはなしだと思う。再使用したら即警察に通報と言う仕組みだとしたら現場で苦労している人の努力を台無しにしてしまう法案だと思う。 とにかく今回の精神保健福祉法「改正」案は、あまりにもできの悪い法案であり、国際水準から見て極めて問題が多い日本の精神医療の水準をより劣化させ、治安目的に特化させかねないシロモノだと思う。 今回の継続審議決定に際して、秋の国会で完全粉砕すべく全力を尽くしたい! |
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皆様へ
安原です。 全部で9000字弱とやや長文ですが是非お読み頂ければと思います。拡散も歓迎とのことです。よろしくお願いいたします。 津久井やまゆり園と事件について 尾野剛志家族会前会長が語る
――特定非営利活動法人さざなみ会就労継続支援B型シャロームの家主催2017年2月27日の講演から―― 事件当日から息子一矢の状態 事件を朝知らされて、頭の中が真っ白になってしまいました。テレビはただ殺傷事件ばかりを報道して、そして植松も逮捕されていました。名前も誰かもわからないで、殺された人は15人とだけ。 7時半に施設になんとか駆け付けました。その時、自分がどうだったのか覚えていません。一番覚えているのは、ただ大きなテーブルがあって、A4の紙が4枚ありました。それに利用者の名前が書いてありました。☓、〇が書いてあって。そんなことしか覚えていません。ただ、一矢が立川医療センターとあって。周りのことが何もわからなくて、とにかく行きました。どうやって行ったかわからないのですが、車に乗ったんですが、カーナビがセットできないんですよ。職員が私がやるわと言って、カーナビを教えてくれて、9時半ぐらいに病院につきました。どうやって来たかあまり覚えていませんでした。看護師さんから、今一矢さんは手術に入りましたと言われました。12時頃、先生からお話を聞きました。 ダメだったと言われたらと思って、ちゃんと話を聞けないんですね。ここを4針、3針縫いました。こちらを5針縫いました。一番ひどいのは、お腹を刺されて大腸がおそらくちぎれるちょっと手前でした。汚物が腹の中に回っていて、腹を全部割腹して、お腹をきれいに洗って縫い上げました。一応手術は終わりました。ただ明日の朝までは予断を許さないと。明日の朝まで病院から連絡がなければ助かったと思って結構です。 本人と会っていって下さいとのことで、会いました。一矢は麻酔が効いているはずなのに、私が看護師さんと話している時に、娘が「お父さん、お父さん、一矢が泣いてるよ。お父さんの声、聞こえるんだよ」と言って、ホントに涙が出ているんですよ。聞こえているかもしれないと思いました。その後、どうやって家に帰ってきたかわからないほどのパニックでした。23日間入院しました。 8月15日、津久井やまゆり園から職員が迎えに行きました。丁度この時、私は以前から手術をすることに決まっていて入院していましたから、迎えに行けなかったわけです。 その前に何回か見舞いに行きまして、「かんちゃん、(一矢をかんちゃんって呼んでいるんですが)かんちゃん、治ったらやまゆりに入るんだよ、帰るんだよ」と言ってきかせていたので、本人はやまゆりに帰ると思っていたらしい。でも、好きな職員と一緒に車に乗って着いたところが、津久井日赤だったんです。それから一矢のパニックが始まりました。 食べない、喋らない、怒鳴る、それから先生にお腹も触らせない。すごい状態で、精神的にも落ち着かなくなって。その時のことも、放映されてしまいました。それから23日ぐらいで、津久井日赤を退院しました。退院しても、歩けないし、喋れないし、車イスで半月過ごしました。 9月21日に、今いる厚木の七沢の県の施設(取り壊し予定)に暮らしています。その後も車イスでした。 ある日、娘が、ひょっとしたら一矢うつかもしれないよと言ったんです。一矢がやまゆり園に来ると言ったので娘と一緒に会いに行って、4人でご飯を食べて、車イスで散歩して、「お姉ちゃん、お姉ちゃん」とごきげんになって、2、3日してから急に一矢が回復に向かったんです。これも、お姉ちゃんの力だと思います。今はもう、回復して歩いています。言葉もかなりでます。 もともとお父さんとかお母さんとは喋らない。自分の言いたいことしか言わない、やめとく、嫌、だめとしか言わない子でした。それが、入院した時、3日めに行った時、急に「お父さん」という言葉をだしてくれて、それで私も感動したし、退院してきて、今は顔を見て「お父さん」とか「お母さん」と言って、話をしてくれるんですよ。 この事件でたまたま、一矢を今まで愛していないとは言わないけど、一矢が私のことを愛してくれてたかどうか半分わかってなかったかも。初めて、なんか、お父さんと言われた気がしたし、20何年やまゆり園に居ましたから、ホントに自分の中で一矢に対して詫びるというかな、そういう気持ちでしたね。一矢に対して申し訳なかったかなって。一矢がこんなに私のことを愛してくれていたのに、私はそこまで愛していなかったかもしれないと。一矢を見直したし、一矢のために生きている間は頑張ろうと。笑い顔も本当に可愛いんですよ。でも今でも急に、「怖い、怖い」って言うんです。 私が知る植松
私が知る植松ですが、彼がやまゆり園に来てから辞めるまで、私は会長でした。彼とは面識もありますし、話も2、3度しています。担当のホームが違うので、催し物などの時に会いました。「会長さん、一矢さん元気にやっていますよ」と言ってくれました。 事件のテレビを見た時、最初は彼ではないと思ったんです。全然違う写真でした。彼は大学の時からやまゆり園に入ってからも、顔を整形しています。私の印象は、最初の頃好青年、頑張っている子に見えましたし、今と違っていましたから、犯人とは思えなかったんです。職員になりたての写真が2日めのテレビにでて、それで彼だってわかったんです。職員が200名近くいますから、顔は知っていても名前は知りませんでした。報道を見る中で、「こいつ」ってなったんです。それから憎いといったような感情が出てきた。彼が犯人だと理解するのは、つらかったですね。 報道にでるべき私の責任感
NHKが先ず取材に来て、息子さんをテレビに出していいかって言うから、私は一矢が子どもの頃から恥ずかしいと思ったことはないので、いいですよと言いました。 一矢のためにも全部喋る。園や家族会が取材拒否していますから、誰かが喋らないとと思っています。 匿名と取材拒否
パニックってた私が病院に行くちょっと前に、家族会の会長や遺族の方もいらしてて、園長が津久井署に電話をしているんです。(後に判りました)匿名をお願いしたいと。遺族の方で、最初は2人だったんですが、匿名にしてくれということで警察の方に連絡しているんですよ。 警察はこれまで前例がないので、津久井署は一旦断ったんですね。それをまた、来ている家族みんなで協議して、あらためて再度もう一度園長と家族会の会長が津久井署に電話をして、懇願したんです。要するに、遺族の方がどうしても匿名にしたいということなので、お願いできませんかということで、もちろん津久井署も本署と電話で話したんでしょうが、わかりましたと、今回はいちおう特例ということで、それは認めましょうということになり、警察の方から各報道関係者に連絡をして、匿名になったというわけです。 匿名はわかるんですよ。それは亡くなった方ですからね。でも、怪我した人の家族は匿名とか言っているわけでもないし。ただかながわ共同会と津久井やまゆり園と家族会も、全部の家族に取材拒否してください、答えないでくださいという通達をだしたんです。ですから、家族も一切話をしなくなってしまった。だけど、こうして私一人が、私には話すなとは言わないんですよ。私は言われたって、冗談じゃないよというタイプなんで、ずっと取材を受けてきました。 家族会が取材に応じないということを大変残念に思っています。事件の後、家族会の中がバラバラになっていることも残念です。 遺族の2名が匿名でと。それで園長が警察に電話して。匿名が多かった。同意書にサインすることで、共同会の通達となったわけです。 匿名の理由は、昔から知的障害者は差別されてきた、自分の子どもを殺してしまった、家族ごとどこかに追いやられた、そんな偏見が今だにとれない。家族はそんな子どもを隠しているんです。 私の知っている人なんですが、一日だけテレビに出て顔を出したのですが、山形の田舎の方から電話がかかってきたそうですよ。それまで知らせてなかったようなんです。なぜ、皆さんなぜ?って思います?意地の悪い言い方をすると、自分本位なんですよ。自分がかわいいんです。自分の子どもより、自分がかわいいんですよ。だからこの子が障害ってわかったら、親戚、近所みんなから言われて、恥ずかしい思いをすると。いやだ、だから隠そうとする。それが匿名になった背景です。私はそういうの、嫌いなんです。 再婚しましたから一矢は私の子ではないし、一矢が4歳の時に知り合って、私はこの子がかわいいと思って、この子がなんとかなればいいなと頑張ってきました。だから全然恥ずかしいと思ったこともないし、怖いと思ったこともないし、だからなぜ障害を持った子が自分の家族、身内なのに隠すなのかがって、私にもわかりません、はっきり言って。だから、それは自分がかわいいから、自分を守ろうということです。 私が知っている範囲でも、夫婦でも津久井やまゆり園に一度も来ない人がいるんですよ。お父さんが、お父さんなのに、全部お母さんにやらせていて、勝手にしろと。そういうお父さんもいるんです。で、お墓もそうなんですよ。 お墓には本人、お父さんやお母さん、親戚の人もいます。親の後を受け継いだ長男でなく、そうでなければ障害をもった家族の人たちは、障害をもった人が亡くなった時に、お墓に入れてくれないんです。これ、ホントです。私、これ実際に経験したんです。 会長をやっている時に、要するに、遺骨を持ってどこへ行ったらよいでしょう?って。夜よなかに電話がかかってきたんです。遺骨を持って家に帰ったら、主人が、なんだっそんなものを持って来てって、それをどこかに置いてこなきゃ、家に入れない、もう一緒に帰って来るなって。会長さん、どうしたらよいでしょう?これが現実なんですよ、知的障害者の家族の方の。自分の子どもがかわいいんですけど、それを夫婦でもわかちあえないとか、親戚でもわかちあえないとか、だからしょうがなく隠すという人もいるし、表に出すのが嫌だという人もいるんです。その現状が、事件で匿名となるのです。 取材拒否は、共同会や園が施設をあまり世間に知らせたくないというのもあるんだと。悪いイメージをだしたくない、でも私は逆だと思っているんですよ。私自身は話すことによって、話したりテレビに出ることによって、全国の人が見たり聞いたりして、津久井やまゆり園の人たちに逆に励ましをしてくれたり、支援をしてくれたりする人がいるから、私は理事長に何度も言いました。ぜひ、報道に対してきちんと話をして下さい、会って下さいと、園長と何度もケンカしました、私は。でも園長は、やっぱり言えないんです。なぜか?県の方から逆に止められているんですよ。県も要するに報道には喋るなと、県の方から言われているんです。園長がそうだから、職員ももち ろんそうで すよ。もし喋ったら、職員はこれっになっちゃうんじゃないですか。だから私に、尾野さんが喋ってくれてありがたいと思うし、私のことをみんなが応援してくれるっていうのはそういうことですよね。他の家族もそうです。理事長とケンカもしましたが、今は電話でも話しています。県庁でかながわ共同会として記者会見しました。それも私がさんざん言ったんですよ。それでやっと日にちも決めて、本来は1月最初にやる予定だったんですよ。しかし理事長は詰め腹をきらされた、やめなさいと。それで理事長が辞任表明をしたということで、テレビ報道がされているわけです。私はその日の夜に話をしてるんですよ。それで、記者会見のことで詰め腹をきらされて、今それの尻拭いを自分はしなくちゃいけないと。県はそんな感じです。 アメリカと米大使館は
ところで、ニューヨークタイムズの記者も取材に来てくれて、それが記事になりました。写真入りで載ったんです。それをアメリカの元上院議員のトム・ハーキンさんが直接ケネディ大使に電話をかけて、私と会いたいからとセッティングしてくれました。ケネディ大使が承諾して、でも私一人で会うわけにはいかないから、障害者の人を大勢集めて、障害者と集うレセプションにお招きを受けたということです。 塩崎大臣も、他の議員もおりました。ケネディ大使とトム・ハーキンさん、そして通訳の方との4人の写真が家にあります。 津久井やまゆり園とは
津久井やまゆり園は県立で、指定管理団体です。全国で第一号として指定管理団体になりました。社会福祉法人かながわ共同会が指定されたのです。 第3日曜日が面会日。県、家族会の定例会で、役員会、家族会をやって全体会と、園からの報告となります。 やまゆり園の様子を話します。昨年(2016年)3月まで私は17年間家族会の会長をしていました。会長の私は園の鍵を持っていて、自由に出入りできました。他の家族は月1回の定例会に来るだけです。家族会の3割位は殆ど定例会にも来ません。 私は全部の居室と管理棟に入れる鍵を持っていましたから、抜き打ちで居室に行くんです。当時の県立職員は本当に怠慢が多かったです。ホームの中でたばこを吸っているのは当たり前、横になってテレビを見ている、利用者さんがいてなんかやっているのに、利用者さんを見てないで、自分でソファに寝っ転がってたばこを吸ってテレビを見ているんですよ。そういうところへ私が行くんですよ。もうあわててみんな飛び起きますからね。園長は注意をしますと言うんですが、聞きっこないですよ。 津久井やまゆり園は1964年の2月にできました。その時は100名の施設でした。誘致する時に、地域の皆さん方から年齢制限なく県立の職員として50何人か雇う、試験も何も無し、福祉のふの字も知らない人たちが職員になったんです。その中にだらしない人もいたのは事実です。それが何年も辞めないで指定管理になるまでいたんです。とても情けなかったです。当時会長でしたが、家族会として県から共同会に指定管理するよう、県に要望しました。県の職員は順次辞めて、共同会独自で職員採用をしました。 植松被告と事件と精神障害者 ここでちょっと植松の話に戻って、それで事件と精神福祉のことを考えてみたい、話が行ったり来たりしますが。 事件が精神福祉に与えるということで、やっぱり事件は植松が常軌を逸した人間であるということですよね。ですから、それが精神障害であるということで相模原市で北里大学病院に入院させられました。 首になる前に、本人が辞めますと言って辞めちゃいました。彼の採用にあたってホーム長も関わって、審査して、最初は一生懸命やってくれたと。彼が園に入ったばかりの頃の、本人の文章をちょっと紹介します。 「初めまして。この度のぞみホームで勤務になりました植松聖です。心温かい職員の皆様と笑顔で働くことが出来る毎日に感動しております。仕事では、毎日が分からない事だらけです。 右も左も分かりません。経験豊富な先輩方の動きを盗み、仕事を覚えていきたいと考えています。今は頼りない新人です。 しかし、一年後には仕事を任す事の出来る職員を目指して日々頑張っていきます。これからも宜しくお願い致します。」(家族会の会報2013年5月発行) 一年半から二年前ぐらいに、彼が入れ墨を入れていることがわかってしまったんですよ。大学時代に入れ墨を入れていたようです。それがわかってから、園としては辞めさせるかどうかを検討したそうです。しかしその頃はすごくまじめだったんですね。一生懸命やってくれたから、まあ入浴介助の時にはウェットスーツを着てやるようにしたわけです。 辞める前の昨年あたりからおかしくなってきて、変な言動を始めたと。利用者さんを罵倒するとか、それで職員はおかしいな?上司も彼に説教しました。最初は「はい、気をつけます」と。しかし直らないということで、昨年の2月になって、自分から辞めたというわけです。その頃、衆議院議長に「手紙」を出してる。 津久井警察署は、議長に出した「手紙」は津久井やまゆり園に出した「手紙」ではないから脅迫文とは言えないと。だから共同会に対してはその原本は見せない。今でも警察署にあるままです。衆議院議長宛に出したから脅迫文とは言えないというのは、皆さんもおかしいと思うでしょ。あの文面は誰が見ても脅迫文です。400人、やまゆり園と厚木精華園、殺せると書いてあるわけです。事件後は精神耗弱で無罪になって5億円もらって、悠々自適に暮らすって。ふざけるんじゃねえっていう文面を書いている。あの最初の文面を読んで、脅迫文でないという方はいらっしゃらないと思います。ですから、神奈川県の検証委員会の見解が間違っていると、私は思います。私は委員会の委員長に直談判しました。そうしたら、委員長も「申し訳ありません。私もそう思います。委員会でそれを何度も言いました」と、「だけど、最終的に負けたんです」と。検証委員会の報告書は県のいいなりなんですよ。 要するに、共同会を悪者にして納めてしまおうということなんです。警察署も相模原市も、責任があるよとなってしまうと、大きな問題になってしまう。相模原市も、神奈川県も、厚労省も、結局そう納めたいんです。 精神障害者の人たちの大変さ、私自身も考えるようになった。私がもう少し精神障害者のことを理解しなけりゃいけないなと思います。 精神障害者の皆さんの前で話ができて、私も大変うれしく思います。これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。 ※原稿の著作権は、尾野剛志・チキ子(著作)、YSP「横浜ピアスタッフ協会」/栗原那宙(編集著作)にあります。この原稿の扱いは両者から承諾を得ています。なお、今回は堀利和が原稿を起こしましたので、文責は堀にあります。
相模原市障害者施設「津久井やまゆり園」殺傷事件の
2月24日の起訴を受けて 共同連代表 堀 利和 「津久井やまゆり園」の残忍極まりない殺傷事件の本質を理解するためにも、本事件の経緯を簡単に検証しつつ、その意味するところを私たちの問題にひきつけて考えてみたい。 事件を引き起こした植松被告、衆議院議長公邸に「手紙」を持って行った植松被告はそもそも、刑法第233条の偽計業務妨害罪の適用を受けるべき者であった。最初は安倍首相宛に自民党本部に「手紙」を持って行ったのだが断られ、衆議院議長公邸にやむなく持って行った。「手紙」は地元の麹町警察署に渡され、次いで神奈川県警に送られたのだが、その際、刑事課ではなく生活安全課に回された。そのため偽計業務妨害罪としては扱われず、相模原市精神保健福祉課の担当となり、いいかげんな診断によって措置入院となる。
事件2日後に、安倍首相は関係閣僚会議を開いて、「措置入院のあり方を検討」するように指示をだした。その後、厚労省内に「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」が設置された。これは、措置入院経歴者に対する予断と偏見に基づくものに他ならない。「検討チーム」の設置そのものが問われなければならないだろう。
年が明けて植松容疑者は2月24日に起訴された。つまり、横浜地検は、刑法第39条(心神喪失及び心神耗弱) 「1心神喪失者の行為は、罰しない。2心神耗弱者の行為は、その刑を軽減する。」の適用外として、人格障害であっても善悪の判断ができる状態だったとの精神鑑定に基づいて刑事責任能力に問題がないとして、殺人罪などで起訴したのである。事件は「心神喪失」「心身耗弱」ではなく、善悪の判断ができて刑事責任能力があるとしたのである。 そこで問題になるのが、事件の動機である。起訴状を読まないと正確なところはなんとも言えないが、これまでの「手紙」、措置入院時の記録、供述等の報道からは、少なくとも、「コミュニケーションができない」重度の知的障害者は生きている価値がない、不幸しか生まない、経済にとってもいない方がよいという優生思想、歪んだ正義感と使命感、こうした一連の思想的確信に根ざしている。植松被告は思想的確信犯である。植松被告の優生思想と障害者観、人間観と社会観、そして歪んだ正義感と使命感、まさにそれらが彼の手に包丁を握らせたのである。「津久井やまゆり園」の重度の知的障害者に的を絞ったのである。もし人格障害・異常な自己 愛のパーソナル障害であるとするなら、「津久井やまゆり園」の重度の知的障害者だけではなく、無差別なそして不特定の者を対象にしたはずである。その意味では、「津久井やまゆり園」という収容型大規模施設が被告人植松を生み出したともいえるのであろう。したがって、地域で共に生き・自立生活につながらない「津久井やまゆり園」の収容型大規模施設の元通りの再建は、社会に対して誤ったメッセージであると言える。
以上のことから、にもかかわらず、安倍首相は関係閣僚会議を開き、厚労省内に「検討チーム」を設置させた。その誤りは、2月24日の横浜地検の「起訴」が物語っている。
次に問題なのは、横浜地検が被害者の匿名を裁判所に求めている理由である。それは、暴力団や性暴力の被害者の二次被害に配慮した場合にとられる措置、その二次被害を「根拠」として、今回の場合もそれを適用しようとするものである。二次被害とは、そして加害者とは?
だれから、だれが被害を受けるというのか?亡くなられた方が、誰から被害を受けるのか?
誤解を恐れず私の推察を一般論にして言えば、家族の中に重度の知的障害者がいたこと、それが改めて近所の人に知られてしまうこと、あるいは、亡くなられた方の兄弟姉妹が結婚していて、それによって相手家族の親戚にそれがわか
ってしまうこと、そんなケースである。お姉さんの結婚披露宴の席に、車イスの脳性マヒの妹を出させまいとした母親。そこには相手の親戚、お姉さんの会社の偉い人が列席。 家族の中に「コミュニケーションができない」重度の知的障害者がいることを知られたくない、隠しておきたい、居ては困る、あってはないない、こうしたマイナスの人間観。 あれっ?この障害者観、人間観、価値観、どこか被告人植松と同じような・・・・・・。
加害者と被害者がどこかで交錯してしまう。なぜならそれは、被告人植松を生み出したのが、私たち、世間、現代社会であるからであろう。 |
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【精神保健福祉法改正案の審議予定】4/11に大精連はじめ当事者らが参議院会館前座りこみに入ります!以下はあくまで現時点の見通しであって流動的です。
7日(金)参議院本会議;代表質問
⇒インターネット審議中継で視聴可能です。
11日(火)参議院厚労委;趣旨説明+質疑(1) ※バッター表下記参照
13日(木)参議院厚労委;am 参考人質疑+pm 質疑(2)(+採決???)
18日(火)参議院厚労委;質疑(3)???+採決???
14日(金)or19日(水)参議院本会議;採決、衆院へ送付?
衆議院の日程は、介護保険法等改正案ほか、衆議院先議の他法案があるので、見
通しは分かりません。
▼4月11日(火)参議院厚労委 10時〜
10:00〜 趣旨説明(塩崎厚労大臣)
以下、質疑(敬称略)
10:03-11:03 石井みどり・自民
11:03-11:43 自見はなこ・自民
11:43-12:03 そのだ修光・自民
(12:03-13:00 昼休憩)
13:00-13:45 川田龍平・民進
13:45-14:30 川合孝典・民進
14:30-15:20 谷合正明・公明
15:20-15:45 倉林明子・共産
15:45-16:10 片山大介・維新
16:10-16:35 福島みずほ・希望
16:35-17:00 薬師寺みちよ・無ク
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精神保健福祉法「改正」法案の問題点ー相模原事件をうけて精神医療が「治安の道具」に!
安原荘一 (精神障害当事者・大学客員研究員) 現在様々な深刻な問題を抱えている国会であるが、4月からは共謀罪や精神保健福祉法「改正」等さらに恐ろしい「法案」の審議が始まる。前者に関しては皆さんある程度の知識を持っておられるものであろうと思われるが、後者は前回の精神保健福祉法改正の3年後の見直し規定をうけての「改正」である。
3年前の「改正」も医療保護入院に同意する範囲を「家族等」と3親等以内まで拡大した点等の改悪の側面が強いのであるが、医療保護入院患者には3ヶ月以内に「退院支援計画」の作成が義務付けられる等多少は改善された面もあるのは事実である。前回の「改正」では、医療保護入院のあり方の検討や権利擁護者制度(代弁者制度)の検討等様々な日本の精神医療の問題点の検討が附帯決議等で定められた。附帯決議自体に法的拘束力はないが、厚生労働省の「あり方検討会」等でこの間検討が進められてきた。
ところが 今回の精神保健福祉法「改正」法案では、「措置入院制度」(「自傷他害のおそれ」がある場合指定医2名の判斷で患者を強制入院させる制度)の強化が急遽盛り込まれることとなった。「措置強化」と一般に言われる。言うまでもなく相模原事件を受けてのことである。
今回の法案のもとになった報告書をまとめた厚生労働省の「あり方検討委員会」は30名の構成員のうち当事者2名(!)という非常に偏ったメンバー構成であって、検討委員会開催中も決して議論が順調に進んでいたわけではないが、情勢が一変したのが相模原事件以降である。
まったく検討されてこなかった「措置入院制度」が検証・再発防止検討チームの結論をうけて急遽検討されることになり、措置入院解除後の「支援」が大切だということで、「関連機関(警察も含む)の連絡協議会が設置されるという今回の「改正案」が急遽作成され、閣議決定を経て、4月から国会で審議されることとなったのである!
一般論として言えば、「措置入院患者」のみならず「医療保護入院患者」や「任意入院患者」も含め退院後の「支援」というもの自体はあったほうが良いように思う。
しかし退院後どのような生活を送りたいのかと言うことは当然のことであるが本人が主体的に関わって決めるべきことである。また患者のプライバシーや医者の守秘義務が守られなくてはならないのは現代医療の常識である。 ところが今回の「支援計画」は本人抜きで作成してもよいことになっている。本人の意志をまったく尊重しない仕組みなのである。医療者の守秘義務も相当に怪しくなる。また「支援」に主に関わるであろう保健所は現在圧倒的なマンパワー不足であって年間7000人と言われている措置入院患者の退院患者にはおそらく対応できないものと思われる。
支援計画の作成には時間もかかりその分入院期間も長くなるのは必至である。急遽作られたこの法案は非現実的な机上の空論とさえ言いうるであろう。その被害者は実際に入院している患者たちである。 また警察が関わるというのも今回の「改正」案が「精神医療の治安の道具化」と呼ばれる象徴であって極めて問題である。これは「支援」というより「監視」ではないかという意見は当事者団体のみならず精神医療・福祉専門職団体の間でも大変強い。また現時点法案では「支援・監視」の期間も定まっていない。「無期限監視」のおそれさえも否定出来ないのだ。 また例えば薬物依存症の患者が警察に通報されるとわかって果たして治療を受けようと思うだろうか?治療面でのマイナス面を指摘する薬物依存症当事者団体からの強い反対もある。 さらに精神病院入院患者の「人権擁護制度」に関しては前回の改正でも大きな争点となり附帯決議にもかかれていたのであるが、今回の法案では実質骨抜きとなってしまった。
私自身は強制入院制度自体にも疑問を持っているが、強制入院と言う形で人のいやしくも人の人権を大幅に制限する以上、それに対して本人の立場に立った「権利擁護制度」は不可欠であろう。「退院請求」や「処遇改善請求」を受け付ける現行の精神医療審査会制度は書面審査のみであり実質的にはほとんど機能していないと言う事実は多くの関係者が強く訴えるところである。精神科病院での深刻な人権侵害の例は今日に至っても後を絶たない。宇都宮病院事件は決して過去の出来事ではまったくないのである。 その他の法案の問題点もこの際触れておくこととする。
医療保護入院制度と言うのは強制入院の一種で「病識」がない場合に、指定医一人と家族等の同意で運用される制度である。これは極めて特殊日本的な制度であって諸外国にはごく稀にしか存在しない。原理的な問題点はいやしくも人の人身の自由を奪うのに「家族等」と言う「私人」が「同意」するのはおかしいという点である。また家族によって強制入院させられたということで強制入院させられた患者と家族の関係が悪化するケースも決して珍しくはない。また最近急増している認知症患者の入院形態もほとんどが「医療保護入院」であることも是非知っておいて頂きたい。 医療保護入院制度自体の廃止論はかねてから強く存在し、今回の「あり方検討会」でも医療者団体や家族会も含め多くの廃止意見が出された。しかし結論は現状よりさらに後退し従来の「家族等」に加えて、いったんは非自発的入院を減らすために廃止された「市町村同意」と言う仕組みがまた復活してしまったのである!これでは今後ますます医療保護入院患者の数が増加ことは必至である。 現時点各種国会ロビー活動等で野党議員の多くは問題点を理解してくださり法案反対の方向性であるが、この法案が審議される国会の厚生労働委員会は、与党が圧倒的多数を占めている。このような状況下で具体的にどう闘っていくのか?(精神)障害当事者団体も医療福祉等関係者団体も頭を悩ませている状況にある。
大阪の当事者団体の仲間はカンパを募って、国会前で座り込み等を行う予定と聞いている。その他全国各地から国会へ当事者のみならず多くの関係者も集まる。
もっと社会全体でこの問題に関心をもって頂ければと願っている。 |
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皆様
本日、精神障害者を一生涯にわたって警察関係者等で構成する地域協議会で監視する制度を盛り込んだ精神保健福祉法改正案が閣議決定され、即日国会へ上程されました。 ◆首相官邸――閣議決定(2017年2月28日) http://www.kantei.go.jp/jp/kakugi/2017/kakugi-2017022801.html 私たち全国「精神病」者集団は、許しがたい法律改正案と考えており、 次のとおり緊急抗議声明を出しました。 ◆精神保健福祉法改正案に関する緊急声明 本日2017年2月28日、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部改正に関する法律(案)が閣議決定され、国会に上程されました。全国「精神病」者集団は、精神保健福祉法それ自体の撤廃を求めてきましたが、加えてこのたびの改正は障害者権利条約の趣旨に逆行し、私たち精神障害者の生活に大きな悪影響を及ぼすもので特に看過できない内容とであるため、緊急声明を発表し抗議の意思を示します。 1. 法改正の趣旨に明示的に犯罪防止が採用されたことこの法案の趣旨は、相模原市の障害者支援施設の事件の再発防止であり、医療の役割を明確にすること、医療の充実を図ること、精神保健指定医の不正取得の再発防止の3点に留意して法整備を行なうこととされています。趣旨に明示的に犯罪の防止が掲げられたことは、従来の改正とは一線を画すものであり、まさしく治安のための改正であることを示しています。 2. 措置入院の強化――地域における監視 ①の措置入院強化では、措置入院者に対して都道府県が退院後支援計画を作成し、警察関係者を構成員とした精神障害者支援地域協議会がたとえ措置入院者が転居しようとも追跡して転居先の自治体が退院後支援計画を引き継ぐ制度が新設されます。退院後支援計画は、支援の名が付けられていながら本人を抜きにして作成できることとされており、本人主体の支援ではなく都道府県を主体とした保健所主導の監視というべき内容になっています。加えて、精神障害者支援地域協議会には、代表者会議の構成員に警察関係者が入っており、医療や支援ではなく明確に治安的な介入が意図されていることがわかります。 3. 医療保護入院における市区町村長同意の復活本改正では、市町村長同意の復活が規定されました。仮にも障害者権利条約の国内法整備の一環として保護者制度を含む医療保護入院等の見直しがおこなわれ、市区町村同意が2013年改正時に廃止されたというのに、障害者権利条約の適合性に関する検討がなされないままにして、さらなる同意権者の拡大がなされました。2013年改正時の衆参両院附帯決議では、非自発的入院の減少が志向されていたにもかかわらず、措置入院の強化や家族等の同意に加えて市町村長同意へと同意権者の範囲がさらに拡大されるなど、明らかに非自発的入院の減少を帰結しない法改正になっています。 これらの改正は、私たち精神障害者の地域生活を圧迫し、権利を損なうものであ るため反対の意思を示します。 2017年2月28日 全国「精神病」者集団 |


