【紀州犬】犬と歩けば棒にあたる!【一期一会】

『今そこにいる犬を観る』 しつけ方法を学ぶよりも、犬という生き物への理解が大切。

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 【全国編その1】からの続きです。
 
先の表1によって、各都道府県の犬猫殺処分数に関してはご理解頂けたかと思います。 一般的にこれらの数字に関しては行政側が評価の対象となりますが、殺処分数に対する評価と言う意味では頭数が多い少ないというのは客観的ではありません。
 
例えば殺処分数が、A県・・・100頭 B県・・・300頭の場合、一見するとA県はB県に対して僅か3分の1という業績評価になりますが、ここに人口を考慮するとどうなるでしょう。
 
 A県(人口 2,000人)・・・処分数100頭 ※人口に占める割合0.05% (20人に1人の割合)
 B県(人口15,000人)・・・処分数300頭 ※人口に占める割合0.02% (50人に1人の割合)
 
殺処分数だけの評価とは状況が逆転して、人口に対する評価としてはA県よりもB県のほうが低い数字になります。 これが殺処分数の人口対比です。 以下の表では人口比に基づく表記をしておりますが、人口比に表れる数字は決して行政に対する実績評価ではありません。 これは都道府県別の我々国民に対する評価であることをご理解のうえご覧ください。  
 
 
【表2】
 平成23年度 全国/都道府県別の犬猫殺処分頭数および人口比政令指定都市・中核市を含む)
 ※1 地方別に殺処分数が人口比で多い順にて表記。
 ※2 人口比・・・・・・・・・・各都道府県の人口に対して、殺処分頭数が占める割合。
 ※3 ○○人に1人・・・各都道府県の人口において、犬猫の殺処分に関与している人数割合。

日本全国・・・175,183頭 ※再集計後 (人口比 0.13% 国民729人に1人) 

北海道・・・・・・・5,099頭 (0.09% 1,075人に1人)

青森県・・・・・・・3,196頭 (0.23%  426人に1人)
山形県・・・・・・・2,139頭 (0.18%  542人に1人)
福島県・・・・・・・3,446頭 (0.17%  577人に1人)
岩手県・・・・・・・2,033頭 (0.15%  646人に1人)
宮城県・・・・・・・3,550頭 (0.15%  655人に1人)
秋田県・・・・・・・1,235頭 (0.11%  870人に1人)

茨城県・・・・・・・5,871頭 (0.19%  503人に1人)
栃木県・・・・・・・2,857頭 (0.14%  700人に1人)
群馬県・・・・・・・2,852頭 (0.14%  701人に1人)
千葉県・・・・・・・5,226頭 (0.08% 1,189人に1人)
埼玉県・・・・・・・4,253頭 (0.06% 1,694人に1人)
神奈川県・・・・・3,017頭 (0.03% 3,002人に1人)
東京都・・・・・・・2,580頭 (0.02% 5,116人に1人)

山梨県・・・・・・・1,583頭 (0.18%  541人に1人)
福井県・・・・・・・1,113頭 (0.13%  721人に1人)
静岡県・・・・・・・4,922頭 (0.13%  761人に1人)
岐阜県・・・・・・・2,454頭 (0.11%  843人に1人)
石川県・・・・・・・1,335頭 (0.11%  873人に1人)
新潟県・・・・・・・2,201頭 (0.09% 1,073人に1人)
愛知県・・・・・・・6,665頭 (0.09% 1,112人に1人)
長野県・・・・・・・1,880頭 (0.09% 1,139人に1人)
富山県・・・・・・・・ 875頭 (0.08% 1,243人に1人)

和歌山県・・・・・3,340頭 (0.33%  297人に1人)
三重県・・・・・・・3,651頭 (0.19%  505人に1人)
奈良県・・・・・・・2,193頭 (0.15%  636人に1人)
滋賀県・・・・・・・1,977頭 (0.13%  715人に1人)
兵庫県・・・・・・・7,774頭 (0.13%  718人に1人)
京都府・・・・・・・3,415頭 (0.12%  770人に1人)
大阪府・・・・・・・7,428頭 (0.08% 1,192人に1人)

山口県・・・・・・・5,537頭 (0.38%  260人に1人)
広島県・・・・・・・8,340頭 (0.29%  342人に1人)
島根県・・・・・・・1,950頭 (0.27%  365人に1人)
鳥取県・・・・・・・1,412頭 (0.24%  414人に1人)
岡山県・・・・・・・3,217頭 (0.16%  603人に1人)

高知県・・・・・・・4,849頭 (0.63%  156人に1人
香川県・・・・・・・4,584頭 (0.46%  216人に1人)
徳島県・・・・・・・3,132頭 (0.40%  249人に1人)
愛媛県・・・・・・・5,629頭 (0.39%  252人に1人)

長崎県・・・・・・・6,234頭 (0.43%  227人に1人
沖縄県・・・・・・・5,728頭 (0.40%  244人に1人)
宮崎県・・・・・・・2,966頭 (0.26%  381人に1人)
大分県・・・・・・・3,085頭 (0.25%  386人に1人)
佐賀県・・・・・・・2,185頭 (0.25%  387人に1人)
熊本県・・・・・・・4,568頭 (0.25%  396人に1人
鹿児島県・・・・・4,139頭 (0.24%  410人に1人)
福岡県・・・・・・・7,468頭 (0.14%  680人に1人

 
上記【表2】の見方ですが、茨城県(人口比 0.19%)は殺処分頭数が多いことで有名なので、参考基準として 緑色 のマーキングを致しました。 そして人口比 0.20%を超える都道府県を 黄色 でマーキングしました。 
 
人口比にて分析すると非常に興味深い結果が出ています。 国内主要の大都市を有する都道府県を見ると、東京都、神奈川県、宮城県を除いた、北海道、愛知県、大阪府、兵庫県、福岡県は軽く5,000頭越えの数字を示していますが、驚くことに人口比については軒並み低い数字が出ています。 そして大都市を有しながら人口比で全国一際立っているのが東京都の 0.02%、続いて神奈川県の 0.03%、そして大都市はありませんが埼玉県の 0.06%という結果です。 ちなみに全国一殺処分頭数が少ない富山県ですら 0.08%であることを考えると、東京都、神奈川県、埼玉県の人口比は本当に凄いことだと思います。
 
そして表には示しておりませんが、大都市でダントツに低い人口比を表したのが横浜市の 0.03%、続いて福岡市の 0.06%です。 これは熊本市の 0.01%(熊本市動物愛護センターに次ぐ低い数字で、熊本市同様に地域性というよりは、横浜市動物愛護センターおよび福岡市動物愛護管理センター、そして併せて各方面関係者の方々による努力の結果が伺えます。 なお、東京23区は0.01%という極めて低い数字が出ております。 
 
ちなみに努力と言う意味で特に取り分けて言うならば、各方面関係者の中でも動物ボランティア団体、ならびにそれらの一部を支える一時預かり保護の個人ボランティアの方々の尽力は陰ながら大きいと思います。 そのまま行政に任せていたら致し方なく殺処分に至るであろう犬猫たちを引き出して、新たな飼い主が見つかるまで保護するという地道な活動を行っています。 また多頭飼育の崩壊現場に介入して、殺処分に至らないように善処するなど、この辺の活動力が備わった団体が都市部には多いと認識しております。 
 
 
※国内主要都市の人口比
 札幌市 0.26%、仙台市 0.22%、東京23区 0.01%、横浜市 0.03%、
 名古屋市 0.30%、大阪市 0.29%、神戸市 0.14%、福岡市 0.06%
 
  
次に、黄色でマーキングを施した人口比 0.25%以上の都道府県についてです。 人口比を集計して驚愕したのが、地方単位で格差が明確に表れたということ。 中国地方、四国地方、九州地方は殺処分数の多い都道府県が揃っているのは一目瞭然ですが、人口比で見ると岡山県と福岡県の2県を除いて、全て高い比率を示しています。 北海道地方、東北地方、関東地方、中部地方の人口比と見比べても、その数字の異常ぶりは明らかです。 さて、この違いは一体何なのか?
 
個人的な所感となりますが、私が動物愛護の啓蒙に目を向け始めた20年程前から、横浜市を筆頭に、神奈川県と埼玉県の一部自治体は避妊・去勢の手術費用の助成制度を早期から取り入れ、動物愛護の啓蒙と対策を積極的に行ってきたパイオニアのような存在として見て来ました。 そしてネット上で見渡す限りでも、保護活動および啓蒙活動に関する情報発信者が多いのが東京都、神奈川県、埼玉県、そして千葉県、大阪府だと認識しております。 でもそれらは私の感覚的なイメージではなく、やはり事実であったと上記の数字を算出したことで改めて確信致しました。 他にも発信者の多いエリアはあるかと思いますが、あくまでも私のアンテナで拾えている範囲という意味でご理解下さい。
 
 
 表1と表2から何を思うか                          
 
今回、対策を立てる分析という意味ではツッコミどころがあるのは重々承知しております。 まず犬と猫を一緒に集計してあるということ。 そして引取り頭数、返還数、譲渡頭数などの実績は反映していないということ。 行政を殺処分頭数だけで安易に評価するべきではないというのは、実はそういう意味もあるのです。 ちなみに犬猫の内訳は以下の通り。
 
【平成23年度】全国の犬猫殺処分頭数・・・175,183頭
 犬・・・・・ 43,621頭 (24.9%)
 猫・・・・・131,561頭 (75.1%)
 
こうして見ると猫の処分比率が圧倒的に高いことが一目瞭然ですね。 犬に関しては各方面の長年に渡る努力の結果が実ってきており、猫に関しては近年になって対策が遅れを取っていることが浮き彫りになってきたというのが今日の状況になります。 犬に関して処分の対象となりやすいのが、逸走した迷い犬、放し飼いおよび逸走によって望まぬ交尾が行われ産まれた子犬、安易に飼い始めたことで飼いきれなくなって遺棄された犬、など。 猫に関しては、放し飼いによって望まぬ交尾から産まれた子猫、飼いきれなくなって遺棄された猫たちが地域に根付いて繫殖〜出産(地域猫問題)、など。 それぞれに対策を講じるには、さらに犬猫分別した分析が必要になります。 ただそれは、各方面の方々が地域ごとに打ち立てるべき領域なので、ここでの話はそれらを分析する手法の足掛かりの参考に過ぎません。
 
そして私が一般読者の方々に何を伝えたいかと言うと、失われている命の数です。 「犬は処分数が少なくて良かったね。」という話ではなく、それぞれの身の回りで多くのが失われているという現状を認識して頂きたいのです。 人口比の数字はコンマ単位なのでピンと来ないかと思い、感覚的に分かり易いように都道府県別に人数割合も表記しました。 犬か猫かの問題ではなく、あくまでもの問題です。 他の自治体においても含んで数えているかも知れませんが、東京都の犬の数字の中には、実はウサギも7羽含まれております。 「えっ? 犬猫じゃないじゃん。」という話ではありませんよ。 ウサギも立派なコンパニオンアニマルであり家族であり、命ある動物ですからね。
 
また犬猫処分問題は国民の税金も使われている訳で、立派な社会問題です。 この問題を解決に向かわせるためには、国(法律)の力も必要ですが、国民1人1人が意識や倫理観を正常なレベルに引き上げていくことも必要だと思います。飼い主はマナーとモラルを守ること。 動物を飼っていない方は野良犬、野良猫等に好き勝手にエサを与えないこと。 そして動物取扱業者はプロとしてのプライドを持って動物愛護の啓蒙!とまでは言いませんが、プロとして一般の方々への適切な動物提供と適正飼養の指導を行うことを強く願いたいです。(特に我が故郷、茨城県の皆様!)
 
 
次回 【東京都編】にて、東京都内の地域傾向を報告して完結となります。  
 

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全国殺処分数で検索したらたどり着きました。私は長野県で殺処分を無くしたいと啓発活動をしてる者です。長野県は平成24年度1863頭の罪のない命が犠牲になりました。県内でも各地域ボランティアが頑張っていて保健所からのレスキュー譲渡活動をしています。県は啓発活動をしていくと長野県ホットライン上では言いますが県からの啓発を聞いたことがありません。埼玉県や福岡市 横浜市 愛知県 大阪府等々行政主導で殺処分ゼロに向かい県民を引っ張る姿勢が欲しいです。マスコミを利用するとかポスター作るとか広報利用するとか動物が好きな人もそうじゃない人にも意識向上をはかれるように県が自ら先陣を切ってもらいたいと思っています。犬やねこの問題ではなく人間の問題です。一人一人の意識で殺処分はゼロにも出来る 終生飼養し 望まない命を増やさないために避妊去勢手術をする。
殺処分が無くなる日を信じてます。
長く失礼しました。
livedoorblog ねこと幸せの輪 というblog書いてます 削除

2013/11/20(水) 午後 5:54 [ つな ] 返信する

つなさん♪ そのような検索ワードでお越し頂けたとは嬉しいです。そしてこの度はコメントありがとうございます。

啓発が進んでいる一部の都道府県は、行政の舵取りだけで今に至っている訳ではありません。その陰には今も昔もボランティア活動や啓発活動に励む方々の努力と協力があります。そういう意味では地方の行政を含めて日本はまだ過渡期にあるかと思うのですが、なつさんのような方々の活動が礎となって行政も飼い主も変化を遂げて行くものだと信じております。

そして自分は微力ながら、飼い主さんが道に迷うことで犬を不幸な末路に向かわせないように「楽しいドッグライフ」を目指した啓発を続けたいと思います。

2013/11/20(水) 午後 9:46 taronusi 返信する

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ほんとですね各地域のボランティアさんが何年もかかり動物達の命を繋いできてくれたんだとおもいます。あたしは今まで殺処分に目を向けていませんでしたかわいそうだからと目を反らして知らないふりをしてきたんです。だけど最近ボランティアに関わり啓発活動に取り組んでいます。犬やねこが好きな人が声をあげて変えていかないといけないですよね☆地道に活動されてて素晴らしいですね。きっとその行動はたくさんのワンちゃんやねこちゃんを救っていますよ☆各地域のボランティアさんにも日々感謝です。遠い地域の保護やお世話の方のblogを 見る度涙しうれしくおもっています。殺処分が無くなる日がきますように。 削除

2013/11/23(土) 午前 10:31 [ つな ] 返信する

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つなさん♪ 殺処分が無くなるまでには、流通市場や飼い主に対して、動物福祉に基づく教育とルール化その他諸々必要で、その道のりは長いのは確かですよね。それには近道などなく、地道な活動の輪も大事なのかと。

その日が来るの、生きているうちに見たいです。それには長生きせねば!

2013/12/1(日) 午前 6:35 taronusi 返信する

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