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lale

ひっそりFc2へ。こちらはしばらくこのまま放置し、いずれ削除させていただきます。

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そっと きゅっと


イメージ 2



 
♪〜 今 キミがそばにいる
こと〜〜♪ それは〜そう〜〜奇跡だ〜〜♬



どこからか流れてくる曲に合わせて、小さく鼻歌を口ずさんだりして。
つい口もとを綻ばせながら、もうすぐ現れる人のことを想う。
待ち合わせまであと5分。
時計を確かめると、つくしは約束をした駅前のベンチに腰掛けた。

(でも………渚と公英には悪いことしちゃった。)

心の中で手を合わせると、さっき二人とした会話が思い出される。




「私なんかで良いのかな?と思う」

そう呟いた気持ちは本当だった。
何度デートを繰り返しても、つい考えてしまうそのこと。

―――――私で、いいの?

思うたびキュッと胸が痛くなる。


「沢山の女性が近寄ってきていた中で、つくしを選んだんだから、、自信をもって大丈夫よ」
「自信を持ちな!」

だから二人の励ましの言葉が何よりうれしかったし、

「花沢さんと付き合うようになって、すごく綺麗になってる」
「うん、それ思った。恋をすると、こんなに綺麗になるんだね。
  
きっと花沢さん、つくしにメロメロだと思うよ」

そう言ってもらえて、少し自信が持てたような気がした。


(花沢類がほんとにそう……思ってくれてるといいな……。)

考えた瞬間。
そのあと言われた公英の言葉がふっと頭をよぎる。


「その時が来るまでに、お腹のぜい肉を何とかしないとね」

思わずおなかに手をあてて。

腹筋!とばかりに全力でへこませた、そのとき―――――。



「お待たせ。」

突然耳もとで声がして、びくりと身体が跳ねた。
顔を向ければ、背後から危うく唇が触れてしまいそうなほど間近に寄せられた類の頬。

ひゃっ

驚いて小さく声を上げながらつい身を縮めると、類がクスリと笑いベンチの後ろからつくしの髪にそっと触れた。
その動きで空気がふわりと揺れ、同時に柑橘系の爽やかな香りが漂ってくる。

つくしが大好きな匂い。
類の、匂い。

「…………いい匂い。」

思わず言葉が零れ出た。


「ん?」
「花沢類って、いい匂いがするよね。香水?」

すんっと鼻をならしながら口もとを緩ませ、つくしは無意識に類の胸もとへと鼻を近づけていく。
目を閉じて。
少しうっとりとしているようにも見える顔つきで。

「爽やかだけどやわらかくて。なんか………。」

目を閉じたままそう言いかけたつくしの表情が、さざ波が広がるように笑み崩れた。



「すごく好き。」



その言葉とともに吐き出された息が、類の首筋をすいと掠める。
たおやかで甘い、陽だまりのようなひと握りの呼息。

(………っ!)

引き摺られるように類がすっと息をのんだ。

次の瞬間―――――。


(え?)

つくしの唇にふっと何かが触れ、そしてゆっくりと離れていった。
開きかけていた瞳を、一気に大きく見開いて。
つくしは唇をぽかんと開き、バクバクと高鳴りはじめた心臓を思わず右手で押さえる。

「は、は、は、はなざわ、るいっ!」

わかりやすく動揺しきった声に、類はクスクスと抑えきれなくなった笑いを零し………。
そのままベンチに座るつくしの身体を、背後からそっと抱き締めると耳もとに再び唇を寄せた。



「あんたがあんまり近づくから。」

――――キスしたいのかと思って。



「な、な、なっ!!!!だ、だって。いい匂いがしたから。だからっ……」
「この匂い、好き?」
「う、うん。だって、すごくいいにお…………「匂い、だけ?」」

囁く類の唇がやさしくつくしの耳朶を噛む。

「ねぇ、匂い、だけ?」

重ねて問われぷるぷると首を横に振るつくしの唇が、もう一度静かに深く塞がれる。



「俺はあんたの何もかもが好きだけど?」



やさしく確かなひとこと。

類の匂いに包まれて。
類の温もりに包まれて。

つくしの身体からくたりと力が抜けていく。



―――――私も、花沢類の何もかもが好き。



言葉にしきれない想いをこめて。

つくしは
回された腕に大切に両手を重ねた。



そっと。
 きゅっと。



イメージ 1
See you next today 14:14

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リレー小説だけでもひぃひぃ言っていたのに、性懲りもなく書いてしまいました、スピンオフ。
他の皆様の素敵なお話に比べ、なんじゃこりゃ〜なのは重々承知でございますが、「あーーたろさは甘々が書いてみたかったのね」と、どうぞ広い心でお許しくださいませ<m(__)m>

さて、まだまだ続くスピンオフ。
次は、本日14:14更新『STAY』。もうもうもう〜♥♥♥というお話です♪
時間になったら、↑の画像をクリックしてくださいね♪

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    > 鍵コメ「空」さま

    おはようございます♪
    うふふなコメントありがとうございました❤

    やっぱりラブラブはいいよね!
    書いていてもなんだか幸せな気分になっちゃう♪

    ふたりのクンクンうふふな世界(←なんじゃそりゃ)
    堪能していただけて嬉しいです!

    あーーーーそれにしても類くんをくんくん。
    私もしたいーーーー!!

    [ tar*sa_*6 ]

    2017/2/16(木) 午前 7:43

    返信する
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    > 鍵コメ「no」さま
    おはようございます❤
    ちょっと短いお話だったけど、“甘々”堪能していただけたでしょうか?

    そりゃもう砂を吐くどころか砂に埋まる勢いの甘々全開バカっぷりの二人でしょうとも!!
    でもそれがイイ!ですよね♪

    こちらこそ最後まで読んで下さり本当にありがとうございました<(_ _)>

    [ tar*sa_*6 ]

    2017/2/16(木) 午前 7:45

    返信する

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