今日の日経一面トップは「賃上げ2.41% 20年ぶり高さ」だ。人手を獲得するためには賃金を上げざるを得ないということだ。非製造業は2.79%と平均より高い、まあ元が低いからそうなるのだろう。ヤマト運輸は組合に対して満額回答の1万1千円だ。宅急便のドライバーは本当に足りないみたいだ。
中小企業はどうなんだろう?人材獲得というよりは社員に逃げられないために賃上げをせざるを得ないのかもしれない。それと定年後再雇用者の処遇だよね。私は再雇用になったら賃金を4割下げて在職老齢年金と高年齢雇用継続給付を上手に活用しましょう、なんて言ってきたけどこれはもう駄目なんだろうね。高齢者がモチベーションダウンしてしまったら中小企業は本当に困るものね。
ただ、悪知恵がないわけではなくて、定年後にも別途退職金規程を作って勤続1ヵ月ごとに5万円を給付する、なんてことはあるだろうね。在職老齢年金は増えるかな?65歳を過ぎると46万円基準になるからあまり変わらないかもしれない。渡り鳥役人も多いからこれには文句を言えないだろう。
若手に対しては労働時間管理を柔軟にやるべきだろう。フレックスタイムを導入できるところは是非検討して欲しい。それとテレワーク。企業年金が無ければ人を取れないと思った方が良いでしょう。選択制の確定拠出年金なら経費をあまり変えずに導入できます。従業員の節税効果が大きいので喜ばれている会社も結構あるようです。私は確定拠出年金アドバイザリー協会の理事ですので、よろしかったら相談に乗ります。
そう言えば「長澤運輸事件」が20日に「ハマキョウレックス事件」が23日に最高裁で弁論が行われるそうだ。同一労働同一賃金問題の一つの山場だね。判決は5〜6月頃らしい。この間、日本郵便が正社員の手当を引き下げて非正規とのバランスを取ったけれど、それは法律の趣旨に反するんじゃなかろうか?ケチと言えばケチだ。
賃上げ率は20年ぶりの高さだけれど、非正規が多いから労働分配率は余り上がらない。それで景気回復の実感がないということだろうね。
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