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26〰7歳の頃のお話。
その夜 従兄弟を助手席に乗せて 良く行っていた街の喫茶店で10時頃までいてその帰り道の峠での事。
峠の頂上部分は両側を切り崩してそこにアーチ型の屋根が付いていてトンネルのようになっていた。
そこを過ぎると直ぐに左に大きなカーブになっていた。
その右側は公園になっていて この周辺は 心霊スポット と言ってもいいくらいの昔からいろんな不思議が語り継がれていた。
そのカーブを過ぎると200m位の直線になっていてそこから麓までは5分も掛からない。
その直線を進んでいた時に150m程前方にある右カーブの真ん中に人が立っているのが見えた。
近づくに連れてその人は白い着物を着た髪の長い女性だという事が判った。
その人はスーッと右側の道路脇に進んで見えなくなった。
夕方まで降っていた雨があがって 道路にはモヤがかかっていてその人の足元は霞んで見えなかった。
その辺りではおかしな話が頻発していたがある時に大きな古だぬきが車に引かれているのが見つかってからはそんな話を聞く事も無くなっていたが私は『ハハ〰ンこれは青年団の奴らがイタズラしてるな❗』と睨んでそこをスピードを落としてゆっくり進んだ。
さっきの女性が消えたと思われる辺りに来て驚いた👀‼️
そこは10m程の崖になっていて 人が隠れる事など不可能な場所だった。
不思議に思った私は助手席にいた従兄弟に「今の見たか?女の人が居たよな〰?」と訊くと「何も居なかったよ」と返事が帰ってきた。
まっすぐに前を見ていたから当然見えていたものとばかり思っていたので そこでさっきの女性がこの世の人ではなかったと確信した。
全身に痒いくらい鳥肌が立った。
そこからぶっ飛ばして麓まで駆け下りて漸くホッとする事が出来た。
従兄弟は私にからかわれていると思って中々信じようとはしなかった。
その場所は 昔 コレラが流行った時に亡くなった人たちを埋葬した場所の上になっている所らしかった。
それにしても遠目にもキレイな人だと判る位の美人さんで年のころは20歳前後か…
キレイな娘に育ててそろそろ嫁入り話も出ようかという歳まで育てた両親の悲しみはいか程だったろう。
その後峠の下にトンネルを掘って新しい道路が出来たが 今思うとそこはトンネルの入り口になっている所の真上になっている場所だった。
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