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木下武男著『格差社会にいどむユニオン 21世紀労働運動原論』(花伝社)への疑問

<合同労組をめぐる二つの意見>
 この間、私たちユニオンのような一人でも入れる合同労組運動に労働運動再生の希望を見出そうとする意見が多く出されています。
 それらは、大きくいって、二つの立場に分かれます。
 政府・ブルジョアジーとの最大の攻防点となっている国鉄(JR)、自治労(公務員)、日教組(教職員)、全逓(郵政)をめぐる4大産別決戦と結合して非正規雇用労働者を中心とする合同労組のたたかい、「ワーキングプアの反乱」の意義を位置づける意見。
 もう一つは、もはや企業別労働組合はダメでどうしようもなく、それにかわるものとして合同労組・個人加盟ユニオンの可能性を対置する意見です。

 木下武男氏の意見は後者であり、今年の9月に新刊された『格差社会にいどむユニオン 21世紀労働運動原論』(花伝社)は「労働組合論のなかで現状分析と変革展望という実践的な分野ではあるが、研究者としての一つの集約点」(あとがき)だそうです。

 本の論旨は、だいたい以下の通りです。
 第吃堯嶇働社会の大転換を見据える」として、グローバリゼーションによって日本型雇用と年功賃金制が崩壊、90年代における労働市場の流動化、1999年派遣法改正で非正社員化が進行し、「企業依存の生活構造」の破たんとワーキングプアが出現。労働者を企業に統合する日本的システムが崩壊してしまう階層社会の到来は労働者の階級形成を予想させるとします。
 第局堯嶇働運動のルネッサンス」として、自由放任の労働市場が再び生み出されるなか労働組合の原点的機能が問題となり、これまでの企業別労働組合体制を脱却する方途として、貧困と差別に抗する社会的連帯、個人加盟ユニオン、若者労働運動、産業別・職種別運動型ユニオンが台頭しつつあるとし、時代転換期における社会労働運動の再生によって「新しい福祉国家をめざす」戦略を述べていきます。(結局これが彼の結論で、体制内でどう今日の状態を改善していくという立場であることは明白です。)
 第敬瑤蓮崟鏝縅働運動史の断面―企業別労働組合の形成―」として企業別労働組合体制と政治主義を批判する観点から戦後労働運動の衰退の歴史を描き、結論として企業別組合の克服と同一価値労働同一賃金原則による「労働運動新生の可能性」を展開しています。
 全体を通して、「労働運動の舞台が完全に変わり、企業別労働組合体制を克服するうえで合同労組・個人加盟ユニオン運動が大事であり、労働組合の内側から変えるより、企業別組合の外部に重点を置くべき」ということを言いたいようです。

<階級決戦攻防の観点から労働組合運動を捉えるべき>
 私たちなんぶユニオンは、当然前者の意見です。どういう組織形態であれ、資本に対する労働者の闘いが重要なのであり、日本の労働運動のなかで最大の組織力と現場組合員の戦闘性を維持してきた4大産別をめぐるたたかいに階級攻防の将来がかかっていると考えるからです。
 それは、今年の参院選の前に、安倍自民党の幹部連中がしきりに「参院選に勝利するために自治労と日教組をつぶす」と繰り返したり、かつて20年前の国鉄分割民営化のさいにも当時の中曽根首相が「国労をつぶして総評を解散に追い込み改憲を果たす」と公言して強行していったことからも明らかです。
 沖縄で12万人が集まった今年の9・29集会を作り出したのは役場と学校とマスコミだと言われます。逆にこの三つが政府に協力したとき戦争は始まると言います。だから役場や学校の労働組合である自治労や日教組の動向が決定的なのです。沖縄の高教組や自治労が本気になって労働者・住民を組織することで空前の大結集を実現できたのです。労働者・労働組合の力がいかに大きいかを実証しているのです。

<労働者の反乱がはじまっている>
 今や、米住宅ローン崩壊に端を発して世界同時株暴落と原油・穀物投機の危機的展開、ドル暴落危機とイラク・中東侵略戦争の泥沼化という帝国主義体制の未曽有の危機が現在進行形でどんどん深まっています。それに先行する形で日本においては、ついに4大産別で御用組合幹部の制動を打ち破って力強い反撃が始まり、青年労働者を先頭に非正規雇用労働者による「ワーキングプアの反乱」も巻き起こっています。11・4日比谷野音に結集し数の力で解放的な銀座デモを実現した5700名のたたかう労組・労働者は、労働運動の新たなネットワークを呼びかけ、それを体現して闘っています。そうした運動の発展こそ求められているのです。

<克服すべきはなにか>
 現状をそう認識したとき、木下氏の意見はなんと的外れなことか。
 企業別労働組合という形態がダメなのではなくて、資本の側の攻撃に対して闘おうとしないで妥協ばかりしてきた御用労組幹部が問題なのです。
 しかし同時にそれを食い破るたたかいが動労千葉や「日の丸・君が代」強制を拒否する教育労働者のたたかい、沖縄の労働組合のたたかいを先頭に巻き起こっていることをこそ見るべきなのです。
 起こっていることは、資本主義の体制的危機の進行の中で、これまで餌を与えられることで飼いならされてきた御用組合=体制内労働運動のやり方が通用しなくなり、生身の階級対立=階級闘争にもとづく階級的労働運動が歴史的に復活しようとしているということなのです。

<国鉄分割民営化阻止闘争を見据えられないのはなぜか>
 象徴的なのは、木下氏には国鉄分割民営化阻止闘争の総括の視点がないということです。この本では、「第敬堯\鏝縅働運動史の断面」という表題で戦後労働運動史が概説され、「第10章 労働運動の後退と労働社会の構造展開(1975年〜) 一 公務員攻撃と国鉄分割民営化」という節まで設けられていますが、それでは国鉄分割民営化阻止はどういう闘いとして展開されたのか。そこで旧動労=JR総連はどういう裏切りを行い、最大労組の国労はどうしたか、動労千葉はストライキでどう闘い団結を守り今日の発展を勝ち取ったか、といったことがまったく触れられていないのです。これは、これからの労働組合運動を展望する上で決定的要素としなければならない大問題です。

<労働組合の路線が問題となっている>
 体制内=体制擁護か、資本主義の打倒か。資本主義自体の解決不能の矛盾が隠しおおせようもなく明らかとなっている今日、これが労働組合運動の立脚点をめぐる最大の問題です。今まで見てきた通り、その点では、木下氏は疑いようもなく、体制内改良主義の立場です。
 すでに労働者階級の力強い反乱と決起が始まっています。11・4労働者総決起集会が示したものはそれです。4大産別を先頭にあらゆる職場生産点で、正規・非正規の分断を乗り越え、階級的労働運動を徹底的に推し進めること、ここにこそ私たちの未来があると確信します。(W)

私たちなんぶユニオンのHPは
http://www.geocities.jp/nanbuyunion/

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この本は私も期待はずれでした。組織論だけで何とかなるかの幻想を与えます。とはいえ、それ自体問題の多い4大産別と結合させればヨイと考えるのもどうかと思います。うちも非正規を含む企業別組合ですが、根津さんや国労闘争団を呼んで職場集会をしてるのは地域でうちぐらいになってしまいました。さらに、動労千葉は別格なんだと思います。結局、組織形態を問わずリーダーの質に運動が規定されてるような気がします。いずれにせよ、深刻かつ重要な問題なので、また機会があれば経験を交換したいと思います。

2007/11/17(土) 午前 9:20 TOCKA 返信する

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私たちの関市の労働組合を見れば、今の市の組合で何も出来ないばかりか職員同士の差別の温床になっているのが良くわかると思います。

2007/11/17(土) 午後 7:22 [ cityseki ] 返信する

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