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全港湾は、『最大の関心事である産別最賃の回答、雇用と職域を守る事前協議の回答なしでは到底納得できない』として、3月31日〜日曜日ごとの反復24時間ストライキを通告しました。
合わせ、4月15日(月)の24時間ストも上乗せで通告し、4月14日〜15日は48時間ストライキとなります。
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全港湾は、『最大の関心事である産別最賃の回答、雇用と職域を守る事前協議の回答なしでは到底納得できない』として、3月31日〜日曜日ごとの反復24時間ストライキを通告しました。
合わせ、4月15日(月)の24時間ストも上乗せで通告し、4月14日〜15日は48時間ストライキとなります。
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〔解説〕教員たちの立ち上がりが、他の産業の労働者たちを勇気づけている。看護師たちも配置人員基準の改善を求めて、ミシガン、マサチューセッツ、カリフォルニア州などで闘っている。「レイバー・ノーツ」誌3月号はストライキに向けて準備が進むニューヨーク州の取り組みを報告している。(レイバーネット日本国際部 山崎精一) *毎月25日前後に「レイバー・ノーツ」誌の最新記事を紹介します。
ニューヨーク州の看護師、人員配置基準を巡ってストを準備クリス・ブルックス(レイバーノーツ・スタッフ)http://www.labornetjp.org/image/2019/0324us2 *プラカード「利潤よりも患者優先」 ニューヨーク州で最大手の三つの医療法人で13000人の看護師たちが三月にストライキを予定している。ここ数カ月間、モンテフィオーレ、マウント・サイナイ、ニューヨーク・プレビテレアン医療法人はニューヨーク州看護連盟と集団交渉をしてきた。看護連盟は病棟看護師一人当たりの患者数を制限する配置人員基準条項を労働協約に含めることを要求している。その数は部局によって異なる。例えば、手術や救急部門では患者4人まで、集中治療病室では1人までである。
しかし、病院側は二の足を踏んでいる。「配置人員要求を少し下げれば、話し合いに応じる、と病院側は言っています」とモンテフィーレ病院の集中治療棟に勤めるミシェル・ゴンザレスさんは語る。「私はストライキする準備ができています。病院組織の一部になって、黙ってはいません。患者のためにより良い基準を勝ち取るために病院組織を止める必要があるのなら、そうします。」
●ストを準備する
看護連盟はそれぞれの病院に協約行動チームを組織するのに半年を掛けてきた。協約行動チームのメンバーは仲間たちに対してストライキ準備を働き掛けてきた。ゴンザレスさんのような看護師たちは一か月の組合休暇を取って、自分の病院に協約行動チームを組織するためにフルタイムで動いてきた。今年の年末までに80人の看護師が同じことをする予定である。
ゴンザレスさんは病院の全ての部局の全部のシフトに一人ずつの看護師が協約行動チームに加わることを当初の目標にした。そしてまだメンバーがいない所では、志願するよう働き掛け、看護師たちを育てた。
「最初にしたことは協約行動チームのメンバーが自分のシフトの全員に気楽に話し掛け、要求署名を頼めるようにすることでした。その次は現場周りを一緒にして、病院中の部局を回って資料を配ったり、状況報告をすることでした。実地教育です」とゴンザレスさんは語る。
モンテフィオーレ病院では現在では100人以上の協約行動チーム・メンバーがいる。毎週の電話会議ではメンバーたちは交渉の最新状況、行動予定や病院での出来事について議論している。
●400人が団交参加
マウント・サイナイ病院の集中治療室の看護師、チェ・クォンさんも組合休暇を取って現場周りを経験した。それぞれの部局に行くと、そこの看護師がみんなを休憩室に数分間集めてくれる。そこで彼女は報告をして、公開の労働協約交渉に参加する人を募った。
交渉のテーマが具体的に、例えば人員問題、有給育児休暇、同一賃金、退職者医療保険など、と決まっていたので組織化しやすかった。「組合員に事前に証言書を書いてもらって、交渉に提出するのです」とクォンさんが言う。
配置人員基準が議題になった時には400人の看護師が交渉に参加し、発言する機会も与えられた。「病院理事者に患者の要求を直接突きつけるのは勇気がいります。そのことにより私たちがどんなに怒っているか示すことができました。」
ノースウェスト・ブロンクス宗教者・住民共闘のような地域団体も団体交渉の場で発言して、患者が溢れている状況を改善するように病院に迫った。看護連盟は労働協約の中に地域支援委員会についての条項を入れることを要求している。その委員会は看護連盟、地域団体と病院当局からなり、当面の問題について協議する。また委員会ができれば、看護連盟が地域団体を病院に招いて視察をしてもらうことも出来る。
●ピケとスト権投票
2月13日に看護連盟は13の病院で情報宣伝ピケット行動を行った。心電図遠隔測定法担当看護師のピ−チー・ゴメスさんはマンハッタンにあるプレスビテリアン医療法人ミルステイン病院前のピケ行動に参加した。「全ての患者に平等な看護をしたいのです。しかし、人員不足で重篤な患者がいればその患者に集中して、他の患者はほったらかしにするしかありません。」と、21年勤続のゴメスさんは言う。「私の夫もこの病院の看護師です。なのでストすれば二人とも賃金カットされますが、それでも私たちは仲間と一緒にストします。このストがどんなに大切か分かっているからです」
次の段階は、交渉委員にスト権委譲する投票を行うことである。 |
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http://www.labornetjp.org/image/2009/takahatalogo/
第54回・2019年3月25日掲載 世界の終わりと月末の貧窮、民衆は敵?ー「黄色いベスト運動」その5http://www.labornetjp.org/image/2019/032500 「黄色いベスト」の毎土曜日のデモが18週目を迎えた3月16日は、マクロン大統領と政府が音頭をとった2か月間の「大討論」の終了直後と重なった。前日の3月15日金曜は、気候変動への対策を求める中学・高校・大学生の世界デモが行われ、16日も同じ目的で市民団体などが催す気候のための「世紀の行進」が予定されていた。当日、環境団体や市民団体、「黄色いベスト」の一部、「屈服しないフランスLFI 」などは「世界の終わりと月末の貧窮は、同じ原因だから共闘しよう」とアピールして行進した。15日の気候・金曜デモも3〜4万人を集めたが、16日にも若い層や家族連れが大勢参加し、パリで約10万人、全国で35万人の大規模なデモになった。
昨年12月から既に環境団体などは、「黄色いベスト」が訴える社会的不公平の問題と環境破壊の原因は同じだと指摘し、二つの運動・デモの合流を呼びかけていた。気候変動・環境破壊の被害者はまず社会的弱者であり、生産主義・利潤追求のために人間らしい生活と環境を破壊するのは同じ人々(覇権的大企業とその発展・君臨を援助するネオリベラル政策)なのだ。しかし、この二つの運動はそう簡単には結びつかない。環境問題に敏感なのは、主に都市部の経済的・文化的に余裕がある階層の人々だ。一方、「黄色いベスト」は月末に食費や光熱費に困る低所得層の苦悩を摘発し、都市周辺や農村部の大衆が担い手である。政府は初め、軽油・ガソリン税の引き上げに反対する人々を「反環境派」と中傷した(それがいかに不当なデマゴギーであるかは、黄色いベスト運動勃発時に説明したとおり。コラム50参照)。生活難に苦しむ人々にとって、環境問題は優先事項に入りにくい。社会学者など70人の大学研究者チームが行った「黄色いベスト」の聞き取り調査によると、要求事項に環境問題をあげた人は8%だった。それでも、3月16日の「世界の終わりと月末」のスローガンのもとに気候デモに加わった「黄色いベスト」(あるいは黄色いベストを身につけた環境運動家)によって、いくつもの闘いを合流させようとする試みは進んだようだ。ちなみに、治安部隊の暴力への抗議という面では、郊外で警察の不当な暴力を受ける移民系の人々の運動(コミテ・アダマ)が「黄色いベスト」に早い時期から連帯し、3月16日にも一緒にデモを呼びかけて合流した。一方、一部の「黄色いベスト」が集まったシャンゼリゼ近辺では、「壊し屋」による破壊行為が起きて、激しい攻防戦が繰り広げられた。
●強権をエスカレートさせるマクロン政権
前回のコラムで詳しく取り上げた治安部隊による過度の弾圧、大量の逮捕・身柄拘束、多数の重刑宣告は、その後も続いた。フランス国内の抗議に加え、2月14日には欧州議会が黄色いベストに対する治安維持に疑問を投げ、2月26日は欧州評議会の人権委員がさらに厳しい批判(大量の拘束や夜中も行う即席裁判など、司法への批判も含む)を表明し、ゴム弾銃LBD40の使用禁止を求めた。3月6日には国連の人権高等弁務官のミチェル・バチェレ(元チリの大統領)がフランス政府に、「武力の過度の使用」について調査を求めた。フィリップ首相は「フランスは法治国家だ、そういう事実があると判断した時に行政の(司法も)調査をちゃんとしている」と反駁した。しかし、2200人以上の負傷者(うち失明22人、手の喪失5人、228人の頭部重傷者、3月24日現在)について、行政(治安部隊内部)の調査数は警察180、憲兵部隊38(3月24日現在)と発表されているが、状況を明確に検証して警官や憲兵の落ち度が摘発されるとは思えない。第19行動を終えた時点で治安専門のジャーナリスト、ダヴィッド・デュフレンヌの元に届いた重症の通知(メールと写真)の集計は581にも至る。驚いたことに、主要メディアや「左翼」を自称するメインストリームの文化人から、治安部隊の暴力について大きな抗議はない。ジャーナリスト(負傷者60人、多くはカメラマンの撮影を止めさせるため)や救急部隊(ストリート・メディク。負傷者19人)に対してまで治安部隊が暴力をふるうこの状況は、「法治国家」とは思えないのだが。ちなみに治安部隊側の負傷者は1500人(内務省発表)だが、武装しているので頭部などへの重傷は少ないと想像できる。
3月16日の第18行動では、シャンゼリゼの黄色いベストに混じった「壊し屋」(破壊分子、ブラックブロック)と治安部隊の激しい攻防戦があり、高級レストランが燃え、多くの店が破壊・盗みなど被害を受けた。マクロンはスキー休暇中だったが急遽パリに戻り、3月18日にフィリップ首相はシャンゼリゼなど中心街でのデモを今後、破壊分子が来る怖れがあれば禁止すると発表した。さらにパリ警視総監を罷免して、ヌヴェル・アキテーヌ地域圏(ボルドー方面)で厳しい弾圧を18週間続けた知事を新警視総監に抜擢した。ブラックブロックがこの日シャンゼリゼを狙うことは、かなり前からソーシャルメディアで知れ渡っていた。治安部隊の人数に比べれば少数のブラックブロックに対して、なぜ大規模な破壊行為を防げなかったか理由は不明だが、重傷者は続出した(失明も1人)。しかし、フィリップ首相とカスタネール内務大臣は、治安部隊の無力はゴム弾銃の使用を(大臣の了承がないのに)控えたせいだと断言し、その指示を出したとされる警視総監を罷免したのだ。武器の使用の強化だけでなく、第19行動には軍隊(テロリスト予防で配置されている部隊)を重要施設の防護に出動させると政府は発表した。
軍隊は国防が目的である。2015年11月同時テロ後の緊急事態令発布以来、テロリストに対する「戦争」というコンセプトのもとに、国内のテロ対策に使われるようになった(それ自体問題だ)が、国内の治安維持に軍隊を出動させるとは、デモ参加者を「敵」とみなすことである。軍隊の使用は軍指導部に相談さえなく決定されたらしく、即座に左右の野党すべて、軍人からも多くの批判が表明された。「屈服しないフランスLFI」の代表ジャン=リュック・メランションは、首相に宛てた3月22日の手紙で「デモする人たちは国の敵ではない。治安維持に軍隊を使うべきではない」と抗議した。マクロン政権がいかに共和国の機構とその歴史を知らず、「政治」とは何かを理解していないかを示している。
ちなみに、前回言及した「反破壊分子法(壊し屋予防法)」は国民議会で2月5日、元老院で3月12日に最終的に採択された。しかし、デモの自由の制限は憲法違反の怖れがあるので、憲法評議会が審議中だ。もっとも予備逮捕はすでに12月に大量に行われたのだから(政府は否定するが)、この法律が発布されなくても予備逮捕は濫用されるだろう。
さて、3月23日の第19行動は、パリではシャンゼリゼや国会界隈が禁止されたため、左岸のダンフェール=ロシュローからモンマルトルまで、パリを縦断するコースを1万人近くの黄色いベストが歩いた(全国で内務省発表4万人、黄色いベスト側13万人近く)。ブラックブロックは出現せず、要するに「破壊分子」がいなければ破壊は起きないことが示されたわけだ。また、破壊行為のそばにいたら共犯の暴徒とみなすという政府の脅しにもかかわらず、女性も大勢参加し、高齢者や車椅子の参加者もいた。「マクロンに嫌がられても私たちは(路上に)いるよ」という替え歌が歌われ、相変わらず「マクロン、辞任!」が叫ばれた。デモに行く前に荷物検査を受けた人が8500人もいたという。ニースでは「平和の為の運動」の旗を掲げた73歳の女性(ATTACの地域代表)が、治安部隊の暴力的な排除の際に転倒して頭部に重傷を負った。このように毎回、多数の市民が重傷を負っている事実を矮小化し、意に介さない為政者たちにとっては、花のシャンゼリゼのイメージを保持して商売を守ることがとにかく優先事項であり、それを彼らは民主主義とか共和国の防衛と呼ぶ。
●まやかし「大討論」
1月中旬からマクロンと政府指導によって各地で行われた「大討論」とネット上のパブリックコメントは、3月15日で終了した。マクロンのQ&Aワンマンショーは10回以上繰り返されたが、その他は地方自治体の長や市民団体などが政府から与えらえた4つのテーマ(課税、公共サービスと国家運営、環境政策、民主主義と市民権)で討論を企画し、市民をくじ引きで集めたりして約1万回行われた。くじ引きで当たった9割が拒否し、集まった45万人の多くは高齢者(65歳以上43%、50〜64歳34%、49歳以下23%)、比較的裕福で高学歴の層だたという調査結果が出ている。フランスの有権者数は約4800万人だから「大討論」参加者はごく一部であり、階層も年齢層も偏っている。思いつきで短期間にオーガナイズしたから当然だろう。本気で国民的な討論をする気があれば、別のやり方がとられたはずだ。報告書が書かれた討論は2割にも満たないという。また、市庁舎に置かれた多数の「意見書」に書き込まれた提案や苦情の総括は、極めて困難な作業だろう。討論では、富裕税の復元、白紙投票を有効にする、過疎地の医療の充実化、年金をインフレに連動させるなどの提案が多かったというが、富裕税の復元は最初からマクロンが実施を拒否しているのだから、「討論した」と言うための「大討論」はやはり、黄色いベスト運動を矮小化するために行われたと言えるだろう。
ネット上のパプリックコメントには100万のアクセスがあったと早くから宣伝されたが、最終的には140万余の書き込みで、複数の項目が累計されるため、実際には約16万人の参加だった。有権者のさらにごく一部であり、参加者はマクロンの党「共和国前進」に近い人が多かったらしい。黄色いベストたちは最初から、大統領がテーマを決め、答えが決まっている(富裕税の復元はしないなど)討論などまやかしだと批判したが、中には参加した人もいた。パブリックコメントも政府が質問と選択肢を考えた方式(自由記述の部分もあったが)だったため、「本当の討論」というパブリックコメントが自主的に作られた。
「大討論」の集約・総括後にマクロン政権が政策・措置を発表するのは4月中旬の予定だが、すでに大臣などが提案しているのは、「高齢者のために1日無償で働く」とか黄色いベストの要求とは真逆の内容だ。「大討論」直後に行われた「知識人との討論(ではなくてQ&A) 」でもマクロンは、自分が政策を変えない理由をくどくど繰り返したので、何も期待できないだろう。政府は「大討論」の後、3月後半の週末に「地方の市民討論」という新たな「市民参加」のワークショップを14の都市で催す。大討論の4テーマについて50〜100人の市民が1日半かけて討論・総括し、政策を提案する仕組みだという。世論調査会社がランダムに電話番号を回して参加者を募集したが、どのように参加者が決まったのか不透明だ。また、約8万人に電話をかけてもなかなか参加者が見つからなかったという。市民参加で政策を討議し提案する試みは、たとえばアイルランドの国民投票の前に実施された。しかし、そうした試みは、広く市民が目的や内容を理解できるように十分な時間と、方法を練るなどの下準備が必要だ。即席に形式だけ「市民参加」メソッドを取り入れるマクロン政権のやり方は、彼らが民主主義についていかに本気で考えたことがないかを表している。
●民衆の居場所と美の破壊
それに対して、一部ではあるが前回紹介したコメルシーなど各地で、地域で直接民主制を実践している黄色いベストたちもいる。パリの東部や郊外にも直接民主制の会議(総会)を毎日、あるいは毎週続けている黄色いベストの集まりがあるが、コメルシーを2月に訪れる機会があり、会議も見学させてもらった。市の中央の駐車場に作られた「小屋」の前の焚き火を囲み、小屋の運営や人々の連絡手段に関する問題、市の高校生の運動と連帯するかどうか、県や地域圏に広げた会議について、4月に予定されている2回目の全国会議についてなどの議題が討論された。意見の主張、交換後には一つ一つ採決が行われる。黄色いベスト運動が始まって小屋が作られたおかげで、それまで孤立していたがいろいろ話せる場所ができたという人、多くの人に会えるからと、毎日離れた自宅から通ってくるカップルなど、黄色いベストたちは「友愛」や連帯という人間的なつながりの面を強調していた。そしてもちろん社会的不公平を訴え、マクロン政権の対応に抗議する断固とした態度が印象的だった。毎日(毎週)の総会をとおして、自分の意見を表明し、討議する習慣が培われている様子が察せられたが、より大きなつながりを組織していくには時間がかかるだろう。フランス各地で黄色いベストの集まりに参加してきたという人物もいて、彼はコメルシーにしばらく滞在しているが、また別の土地に行って組織化を進めていきたいと語った。1月末の最初の全国会議に続いて、4月上旬にフランス西部のサン=ナゼールで2回目の全国会議が予定されている。
ところが3月13日、黄色いベストの「小屋」の存在を不快に思っていた市長が治安部隊を動員して、小屋を破壊した(市長自らもそれに参加)。その3日前の日曜日に、黄色いベストはコメルシーの市民に対し、「小屋を存続することに賛成か反対か、市政の決定に住民が参加することに賛成か反対か」の住民投票を行い、圧倒的多数が小屋の存続に賛成だったという。パリ北東部の20区でも、黄色いベストの小屋が市長の命令で破壊された。
「屈服しないフランスLFI」の議員フランソワ・リュファンは、排除・破壊される前の全国のロータリーの小屋を回って黄色いベストたちの声を収録し、『太陽が欲しい』というドキュメンタリー映画を作った。4月3日の封切りを控え、2月中旬から各地で行われているプレビューは、どこも満員の大盛況である。リュファンは同時に、彼が出会った黄色いベスト(民衆)の言葉を再現して彼らの現実を示し、それに対照させてマクロン大統領と富裕層の世界を描き、マクロン政治を告発した本『君が知らないこの国』を上梓した。映画とその本の中で、リュファンは道中に出会った巨大な顔の絵のことを語る。マルセルという引退した労働者の渋く人間味溢れた顔を、あるアーティストが描いたもので、ロータリーに作った小屋を警察が破壊に来たとき、移動して保持したという。リュファンはそこに民衆の美に対する欲求を見出す。マルセルの巨大な顔はその後、警察によって切り裂かれ、捨てられた。マクロン政権は民衆の生活や身体、友愛が育まれる小屋を破壊するだけでなく、象徴的に民衆の美も破壊するのである。
2019年3月25日 飛幡祐規(たかはたゆうき)
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五輪経費が3兆円に膨張
民衆生活破壊し大資本潤す 電通など大資本に巨額の利益が2020年東京オリンピックの経費が膨れ上がっている。現時点で公表されているだけで、国、東京都、大会組織委員会を合わせて総経費は2兆8千億円に上る。国が18年度以降に負担する間接費用を合わせれば3兆円規模になる。当初予定していた7千億円からすでに4倍以上だ。こんなでたらめが許されるのか。大会の直接経費は1兆3500億円で、うち都が6千億円、国が1500億円を公費で負担する。昨年12月に組織委が公表した五輪経費では10項目の内訳で、それぞれに50億円単位の予算が示されているのみである。オリンピックはまさに巨額の税金を大資本がほしいままにする絶好の口実なのである。 東京都知事・小池百合子は2月16日の会見で、開閉会式の予算が91億円から130億円に増額されることに伴う都の負担を問われ、「都民の皆さんの納得が得られるような内容に」と述べ、負担を否定しなかった。自治体労働者にはコスト削減を振りかざして民営化・外注化・非正規雇用化、労働条件の切り下げ、大幅賃下げを狙い、社会保障や教育など人民の生きる基盤と社会を崩壊させている。その一方で、ゼネコンなどの大資本には途方もない額の税金が差し出されているのである。 これほどの税金を投入して行うオリンピックは、労働者人民のためのものでは全くない。イベントや宣伝を仕切る電通やコカ・コーラ、パナソニック、サムスン電子など、世界中で労働者人民を搾取するスポンサー企業やテレビ放映権を独占する巨大資本の利益のために労働者人民を犠牲にする「祭典」である。 労働改悪と民営化推進のテコにさらに、大会期間中の交通規制問題に交運労働者をはじめ怒りが噴き出している。組織委と都は「首都圏の幹線道路の通行量を現行の平日より15%減らす」として、首都高速道路の料金を値上げする制度などの導入を検討している。首都高からの一般車両の締め出しにより、一般道の混雑が激化し労働者人民の生活を破壊する。小池は渋滞対策をも口実にテレワーク(在宅勤務)を拡大するよう号令している。「ロンドン大会(12年)のレガシーの一つがテレワーク」と述べ、五輪を機に労働時間規制そのものを撤廃しようとしている。テレワークや個人請負などを拡大し、労働者の権利も雇用も破壊する労働改悪を広げることを狙う。 とくに都営バス・地下鉄の24時間化など極限的な労働強化、安全破壊が狙われている。小池は「自動運転については、国としても、また東京都としても取り上げていく、挑戦する分野」と述べ、バスなどに自動運転を導入する狙いをあらわにした。山手線無人運転の試験を始めたJR東とともに、安全破壊の自動運転を進めようとしている。「自治体戦略2040構想」の最先頭で、AI・ロボット化による職員半減、首切り・非正規職化を推進しようとしているのである。 大会のために建設される競技施設は、その後の改修費、維持運営費で赤字が見込まれる。都は新設6施設のうち5施設について委託業者を決定し、有明アリーナや国の新国立競技場は運営権を民間売却する。都営地下鉄、都立病院、公立学校、卸売市場をはじめ自治体丸ごと民営化への突破口に位置づけている。 労働組合の力で東京五輪粉砕を真夏の殺人的酷暑の中での開催は、資本の利益が選手や観客の命よりも優先されていることを示している。東京招致のための票を2億3千万円の賄賂で買い取った問題、桜田義孝・五輪相による水泳・池江璃花子さんの闘病に対する許せない暴言をも契機に、大資本の利益と国威発揚を目的とする腐りきった五輪への怒りが高まっている。安倍はこの五輪をもてこに20年新憲法施行を狙う。だが、怒りの反撃が労働組合を軸に始まっている。常磐線全線開通で「原発事故は終わった」とキャンペーンし、福島県民に汚染地帯への帰還・被曝を強制する攻撃に反対し、動労水戸が職場から立ち上がっている。五輪の輸送拠点のために築地市場をつぶし、土壌汚染と耐震偽装の豊洲に移転し市場の民営化をも狙う小池の攻撃に絶対反対の闘いが不屈に闘われている。 今、都の労働組合が立つことが決定的だ。あらゆる水路から怒りを結集し、東京オリンピックを粉砕しよう。 |
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