未婚の未亡人、泣いたり笑ったり

今は亡き同居人○Tと、未婚の未亡人の珍道中人生

闘病記ーその前に・・

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映画「タイタニック」・・・もう随分前の映画です。

同居人○Tと私は、それをテレビで見ていました。
「話題だったんだよね〜」「でも、どこが良いの?って話もあったよ〜」と言いながら、見始めました。

若い貧乏な男の子がお金持ちの女の子とタイタニックで出会って、恋におちました。
そこまでは、二人で「う〜ん・・・どうよ?」と言う感じで見ていました。

ところが、タイタニックが沈み始めた所から、その凄さに二人はじっと画面を見つめ始めました。
皆我先に救命ボートに乗ろうとします。
そして、女の子にはボートを用意されますが、男の子にはありません。
映画の中には緊迫した空気が流れています。

そこで、○Tが口を開きました。
「あの女・・・M_B_(彼は私をそう呼びます)みたいだな。」
何の事かわからず「は?」と聞き返すと、又同じ事を言いました。
「どうゆう事?」

映画の中の女の子は、水浸しになった船内に取り残された男の子を助け出そうと、船内を探し回り、手錠で固定された彼を救い出します。
そして、用意されたボートに男の子が乗れないとわかると、一度は乗ったボートから飛び出し、彼と行動を共にしようとします。

「あれが、私なの?」と聞くと「そう、お前だったらやりかねん」と言うのです。
「そりゃあさ〜、自分だけが助かるなんて、やっぱイヤかも〜」と私が言うと、「でもさ〜、ああ言うのは止めて欲しいな〜」と○Tは言いました。
「なんで、なんで? やっぱりイヤだよ、おいてなんか行けないよ〜」と言う私に、○Tは「あのね、その気持ちは嬉しいけど、あんな事されたら足手まといじゃん。」意外な言葉に「へ?」と私は○Tの顔を見ました。

「だって一人だったら自分の事だけで良いけど、お前連れてじゃ、無理無理」と言いました。
「でも、それで私だけが生き残っちゃうなんて、いやじゃん。」と私はまだ抵抗をしました。

すると、○Tは、「大丈夫、俺は一人だったら、なんとかして生き延びるから、お前は先に逃げて待ってろ。 俺はぜっ〜たい大丈夫だから。 だから、お願いだからああ言う時には先に逃げてろよ。 俺もちゃんと逃げるから。 信用しろっての。」
全く女ってわかってないぜ、特にお前はな、とでも言いたそうに、○Tは私に言いました。

確かにあの場面で「絶対にあの人は帰って来る」と信じられれば、足手まといになるよりは先に自分が逃げた方が、両方助かる確率は高いかもしれません。
後で逃げる方にしても、明らかに自分より体力で劣る人間を引き連れているよりは、自分の事だけに専念出来れば、逃げおおせる確率が高くなると言う事でしょう。
私が先に逃げる事が、○Tを助ける事に役立つんだと、その時初めて理解出来た気持ちでした。


映画は大した事のない物でしたが、緊急時の我が家の心得として、役に立ちました。


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tat*ug3
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