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○Tを抱きしめる為の腕は、もうとっくに要らなくなったのに、私の肩からは、あれからもずっと二本の腕がぶら下がっていた。 ○Tと話をするには、もう心しか必要ないのに。 なのに、今日、新しい悲しみを引き受けたあの人の姿を見たら、肩の辺りがむずむずして来た。 あ…なんだ、なんだ? 新しい腕が生えてきたぞ。
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○Tを抱きしめる為の腕は、もうとっくに要らなくなったのに、私の肩からは、あれからもずっと二本の腕がぶら下がっていた。 ○Tと話をするには、もう心しか必要ないのに。 なのに、今日、新しい悲しみを引き受けたあの人の姿を見たら、肩の辺りがむずむずして来た。 あ…なんだ、なんだ? 新しい腕が生えてきたぞ。
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○Tとの最後の四ヶ月半、 私はどんどん○Tになって、○Tはどんどん私になった。 それまでの○Tは熱くて強くて強引で、私はクールで落ち着いて、時々互いに理解不能に陥った。 気がつくと、○Tは静かに落ち着いて、周りの人に柔らかだった。 私は私で○Tのそれまでを見習って、馬鹿みたいに空回りするほど熱くなった。 ○Tはどんどん私に近づき、私はどんどん○Tに近づいた。 伸びきったパンツのゴムの様だった関係を、私達はあの時、最後のありったけの力を振り絞り、互いにもう一度そのゴムをぎりぎり迄手繰り寄せた。 ○Tはどんどん私になって、私はどんどん○Tになった。 出来もしない約束を口にするのは、いつも○Tだったのに、最後にそれを口にしたのは私だった。 私はどんどん○Tになった。 本当に死んでしまったのは、○Tなのか、私なのか。 ○Tは私を抱えたまま死んで行き、私は○Tを抱えたまま生きている。
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