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遅れて来た人生の夏休みに、ベランダーの私にピッタリの課題図書をみつけた。 その名も『身近な雑草のゆかいな生き方』稲垣栄洋著 三上治(絵) 草想社 なんたって、顔馴染みの雑草達の生抜き作戦が、本気の「雑草学者」によって書かれているのである。 しかも、その文章は、私の大好きな「ベランダー」と言う造語を作ったいとうせいこう氏も真っ青な程の書きっぷりで、学者の視線で科学的に分析をしつつ、その文章は、そこの角でご近所のうわさ話を聞いている様で、読みながら思わずクスっと笑ってしまう。 目次の一部を抜粋しても、その井戸端会議風の書きっぷりがおわかりいただけるだろうか。 スミレ・・・野に咲く花のシティライフ オオイヌノフグリ・・・キリストの奇跡が結実した後は? ハコベ・・・七草ハコベの七つの秘密 ホトケノザ・・・口から生まれた世渡り上手 カラスノエンドウ・・・ビジネルライクが引き起こしたしっぺ返し タンポポ・・・ついに勃発したクローン戦争 カタバミ・・・花ことばは「輝く心」の倹約型雑草 イチビ・・・地球をまわってジパングを目指せ ホテイアオイ・・・百万ドルの雑草の願い ネジバナ・・・ひねくれもののねじれた戦略 などなど。 しゃがみ込み、大真面目に雑草を上から下から、斜めから覗き込み、果ては、名前の由来や、日本へやって来た経路など、その歴史にまでさかのぼり、どこにでもある雑草達の生き方をとことん追求している。 「雑草とは、元々は強いものではない。 他の植物に負けてしまうから、敢えて、人に踏まれる様な場所、コンクリートの隙間などに生えている。 そこでしか生きられないから、そこで生き抜くための戦略を編み出し、生き延びて来たのだ。」とは、私も一度何かの本で読んだ事がある。 そんな雑草達の世界を覗き込むその様子は、雑草の生い茂る空き地で、雑草に埋もれながら遊ぶ大きな子供の様であり、その視線には雑草達に対する並々ならぬ愛情が溢れている。 どの雑草の話も面白く、話はどんどん進んで行くのだけれど、実は私はこの本を読み進んで行くうちに、あるジレンマに陥ってしまった。 読み終えるのが勿体ない! 図書館から借りた期限は2週間・・・返したくないな〜。
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2010年09月24日
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