未婚の未亡人、泣いたり笑ったり

今は亡き同居人○Tと、未婚の未亡人の珍道中人生

as a ベランダー

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都会人の植物観察日記です。
いとうせいこうの造語、ガーデニングならぬ、ベランダで植物を楽しむ、ベランディングをする人=ベランダーとしての日記です。

2000年頃に友人に作ってもらっていたH.P.もご覧下さいませ。
「その後のボタニカル」
http://shibuya.cool.ne.jp/botanical/index.html
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踊る花芽

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以前の住まいのマンションでは「蔓もの禁止令」を出していた私が、今のアパートに引っ越して、最初に解禁したのが、クレマチスだった。

イメージ 2手初めに入手したクレマチスは、大輪の濃い紫。
その後、私がクレマチスを解禁した事を知った師匠が3つのクレマチスを次々にプレゼントしてくれた。

クレマチスはその花の優雅さが好きだった。
そして、勿論その蔓も好きだった。

イメージ 3でも、自分で育ててみて、一番好きになったのは、この花芽達。

イメージ 4愉快な踊る花芽達。

イメージ 5とんがり頭のくねくねと踊る花芽達。

イメージ 6これが面白くなくて何が面白いのじゃ、とベレンダーは思うのである。
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2週続けての久し振りの大雪も、それはそれなりに楽しかった。
大した用もないのに外に出てみて、近所の幹線道路で吹雪に遭ってみたり、My公園の様子を見に行って、池のほとりに立つち、キンクロハジロ達の黒い背中にも積もった雪を眺めているうちに、普段は潜って水中で餌を探す彼らがどやどやと私に向かって集まって来た事に驚いてみたり。

玄関ではピンクのシーサー達が手すりの上でお尻だけ残してすっかり雪に埋もれているわ、裏庭は鉢と言う鉢が全て雪の下に隠れてしまった。
大きく育っていたアメジストセージは、半分以上が雪の重みでポキリと折れた。

それでももう光の春のこの季節。
あっと言う間に雪は溶け、その下からは真っ赤になったクリスマスローズの花芽や、雪柳には、吹き出した沢山の緑に混じってたった一つ、すでにポツっと花まで咲いている。
My公園ではすでにロウバイは盛りを過ぎ、梅にそのバトンを渡し、寒緋桜が蕾をつけ、出番を虎視眈々と狙っている。

裏庭で折れたアメジストセージや、枝垂れてしまったキルタンサスの救出を兼ねて、久し振りに植物を構っていたら、無性に春が恋しくなった。
いや、待ちきれなくなったのだ。

玄関のスノードロップはもう盛りを過ぎたが、夏越しをした雲間草ももしかしたら2年目の花が咲くかもしれないと言う期待を持っている。
長い付き合いのクリスマスローズだって、雪柳だって、木瓜だって、2年目のヒヤシンス達もぎゅぎゅぎゅっと詰まった花芽が見えている。 私の大好きな「茹でて食べたらさぞかし美味しいだろう」と思わせるあの花芽だ。
もうあと少しの辛抱なのだが・・・

それなのに、昨日花屋の店先で見た小さな勿忘草を見て、欲しくて仕方なくなった。
ああ、どうしよう。
特別目新しい花でもない勿忘草なのに、以前にも何度も育てた事がある勿忘草なのに、あの青い小さな花が昨日から頭から離れなかった。

少し整理した裏庭の鉢には、少しだけ隙間が出来た事が原因なのか、はたまたもう何年も付き合った我が家の植物達に少しだけ飽きが来ていたのも理由の一つだろう。

イメージ 2小さな勿忘草を買いに、朝から花屋へ赴き、あれこれ見ているうちに結局は、前から密かに憧れていたルピナスとビオラ2つを追加して、しめて合計480円。
小さな我が家に小さな春がやって来た。
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我が家へやった来たのは、2、3年前だっただろうか。
やたらと大きくなるから、止めた方が良いと言われていたアメジストセージを私が買ったのは、ここに引っ越して来てからだった。

花屋の店先では、大抵30㎝か大きくても50㎝くらいの高さに抑えらて、細長い香りのする葉っぱと茎の先にはその葉っぱと同じ位の穂先にホワホワと毛が生えた様な紫の花が咲いている。

野草の様な趣で紫色と言えば、私の大好物。
一度は我が家へ迎えてみたかったが、以前のベランダではとてもじゃないが、諦めざるを得なかった。

今のこの裏庭なら大丈夫と買って来たものの、最初の年にはそれなりに咲いたが、それ以降は鳴かず飛ばず。
それどころか、もりもりと大きくなるばかりで、去年の冬の雪では重みで折れ、今年の台風でもバサバサと倒れ込んだ。

勿論大きくなる事は見越して、私は裏のアパートの塀に大胆にも一旦は縛り付けておいたにも関わらず、それをも凌ぐ大きさになったのだから、呆れてしまった。

しかも、このご仁、倒れる事は見越していたかの様なのである。

植物が一度倒れ込むと、その先を又上に向ける事はよくある事で、それがそのまま横に広がって行く事すら稀ではない。

このアメジストセージもそれに習い、倒れ込んでも放っておけば又上を向くであろうとは容易に想像は出来た。

しかし、驚いたのはその驚異的な早さだった。

倒れ込んで1週間くらいなら、まだ起こせると思っていたのが、あっと言う間に頭を上に向けた。
気がつくと、倒れた茎から先は、ほぼ垂直にまっすぐ上を向いていた。
あまりの早さに呆れていたが、そのまま呆れっぱなしでいる訳にはいかなかった。

何故なら、ただでさえ奥行きのない我が裏庭いっぱいに倒れこんだアメジストセージが、そのまま底から上を向かせてしまっては、通る事も出来なくなる。

切るか? せっかく大きく育った奴を切るのか?
それとも・・・・

私の脳裏に浮かんだのは、これほどまであっという間に上を向いたのだから、もう一度下から起こしてしまえば、ひょっとしてこの曲がったものが直るのではないだろうか?と言う事だった。

私は大きく育って倒れ込んだアメジストセージの下に潜り込み、株全体を起こし、もう一度裏の塀に縛り付けた。
その時のアメジストセージの不格好だった事。
想像して欲しい。
地面に水平に倒れたものが、先だけ直角に曲がり、すでにそれは数10㎝ほどになっているのだ。
それをもう一度、下から地面に垂直に立てようとすれば、その曲がった先が今度は地面に水平になっているのだ。
思わずぶぶっと笑ってしまいそうなほど不格好だった。

さて、ここからどうする?アメジストセージ。
アメジストセージにしてみれば、方法は2つ。

もう一度、その先だけを上に向けて伸び、階段状の姿になるのか?
それとも、一度曲げたところを元に戻すのか?

我が家の長老とも言うべき匂いゼラニウムは前者である。
故にくねくねと曲がった姿をしている。
こうゆう姿をしているのは、主に茎がほぼ木の様になっている植物達だったりするが、アメジストセージの茎を見ていると、まだそれほど木になっている感じはなかった。

倒れてからあっと言う間に曲がったと私が思ったのは、ほぼ1日程度の事だったから、起こした次の日にはもしかして、もうその答えは出るのかもしれない。
そう思って、翌日の朝窓を開けると・・・

「何かありました?」とでも言いたげに、アメジストセージは元通りになっていたのだった。

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蔓に罪はない

数年前に、伊豆の某所から先っぽ5センチほどを失敬して来た時計草。
今年もいくつか花が咲き、長くなった茎は我が家の小さな玄関先のフェンスをほぼ一往復半ほどしている。

去年まではこの茎は枝分かれもせずにただ一心にその距離だけを伸ばして来たが、そろそろお年頃?と見えて、数カ所で枝分かれを始めた。

それまでは、たった一本の茎だから、私もそれなりにどこへ伸びているのか何となくわかっていたのだが、枝分かれを初めてからは、それなりに見ているつもりがとんとわからなくなって来た。
当初の目論みとしては、フェンスを被って欲しかった。
ぐるぐるとフェンスを回る様にして、伸びてくれれば良かったのだ。
その頃のフェンスは、ペンキもハゲチョロケでそれを隠したい一心だった、
去年の夏にアパートの外壁を塗り直した時に、そのフェンスも塗り直され、今やすっかりきれいになっているのだから、もうその必要ななくってしまったのだが、やはりフェンスが見えないほどのグルグル巻きの時計草には憧れる。

そう思って放置しておいたが、たまには伸びる先をちょいとだけ曲げては私の思う所へ伸ばそうと手をかけいた。
他の木に手をかけそうな蔓をひょいと避けてみたり、元来上に行こうとする先を下に向けてみたり。

けれど、ついにこの私の知らぬ間に時計草はかなり年季の入った我が家の玄関のシンボルとも言える金木犀に手を伸ばしていた。

イメージ 1ああ〜、そこには行かないで欲しかった・・・

仕方が無い。
年季ものの金木犀はこのところ元気もなく、その枝にはもうほとんど花も咲く事もないだ。
来年の夏には、その枝にあの不思議な花が咲くならそれも良いだろう。
毎年今頃になると咲く姫ヒオウギ。
私の所へやって来たのは、以前に勤めていた店のオーナーが種を貰って来てからだった。
種をくれたのは、オーナーのお客様で、それも大量の種だった。

「秋のお彼岸の頃に蒔くのよ。」
そう言ったのは、そのお客様で、伝言はそのまま私に伝えられた。

ツヤツヤと赤黒く光る種をパラパラと蒔き、その翌年から咲くわ咲くわ、殖えるわ殖える・・・・手に負えないほど増えた種を持て余した私は、当時のお客様達へどんどんと押し付けた。
隣の店にも、仲良しの商店街仲間にも、伊豆に住む母にまで。

その後、私が店を辞める頃にはどちらかと言えば、ほぼ雑草扱いになり、私はその一株のほんの少しだけを今のアパートに持ち込んだ。

アパートに越して来て5年、店を辞めて3年。
実はその姫ヒオウギが一体どの鉢に居たのか、まるでわからなくなっている。

多分小さな鉢に入れてあったのだろうが、まるで思い出せない。
それとも、あの頃でさえ、ほぼ雑草扱い、放っておいても勝手に種を飛ばすし、万が一いなくなったとしても、押し付けた友人、知り合いから少し種を戻してもらえば良いとたかをくくっていたものだから、気にもしていなかったから、ハナから覚えている気もなかったのかもしれない。
多分、そうだろう。

季節になって、「どの鉢から出て来るのだろう?」とぼんやり見ていた。

「どの鉢」からではなかった。

蒔いた覚えなど一切ない鉢、そして直接地面からひゅるひゅると出て来て、花を咲かせた。
オマケに、他の植物はあげたけれど、姫ヒオウギをあげた覚えのない友人宅の小さな鉢の中でも咲いて、友人をいたく喜ばせた姫ヒオウギである。

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