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目が覚めた時、私はとても不機嫌で、腹が立っていた。 明日は○Tと私の結婚式。 私は、どこかからの帰り際、私の実家の駅で昔の同僚にバッタリ会った。 これから○Tと待ち合わせだったのに、あまりにその彼女と会うのが久し振りで懐かしくて、「お茶でもする?」と私から誘った。 彼女は、少し考えてから、「じゃあ、ちょっとだけ」と言って、二人で行ったのは、高校の時の学食の様な食堂だった。 二人で話している所へ○T登場。 「約束してたのに、悪かったな〜・・・機嫌悪くしたかな?」と思いつつ、○Tの所へ行って、彼女とバッタリ会った事を言い訳の様に話した。 思ったほど機嫌も悪くしなかった事にほっとすると、○Tの隣に外人の女性が・・・ 「俺、今から出かけて来るからさ」 ○Tは、その女性を見ながら言った。 「へ?」唖然とする私。 私は、○Tの腕を持って、「ちょっとちょっと〜、何考えてるのよ〜、明日は私達の結婚式なのよ〜。」と軽くいなした。 「うん、知ってる」 「じゃあ、行かないでよ〜。」 ここまでは半ば冗談めかしていたのが、何故か○Tの顔がいつになく真剣で連れの女性を見る目が何とも愛おしそうな事に気づいた。 「ちょっと〜〜! 今行くって事は、私はどうなるの?? 行っても良いけど、それじゃあ明日の事は無しって事なんだね? どっちを取るの?」 そう言った時には、もう賭けだった。 第一、現実では絶対に私の口からそんな台詞は出ないはずだった。 そして、ああ、なんと言う事! ○Tは無言でその女性と出て行ってしまったのだった・・・! ガーン! ショック〜〜! 頭に来たぁ〜〜〜〜!!! 一体なんだって、こんな夢を見たんだろう??? たった1回、私が本気で○Tに焼き餅を焼いた時の気持ちと同じ気持ちで目が覚めた。 そして、今朝の夢で、今度不機嫌だったのは○Tだった。 ○Tの病気がわかる前の数年、○Tの機嫌が悪い事は日常茶飯事だった。 私が家に帰ると、先に帰った○Tが食事を作りながら、不機嫌そうにお酒も飲んでいた。 あの頃の私達二人の生活の閉塞感そのままの気持ちで目が覚めた。 イヤな事も沢山あったね。 |
My life with him
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これまでに、彼岸花を手に入れるチャンスはなかなかなかった。 そのたった1回のチャンスは、数年前、まだ○Tも元気な頃だった。 「欲しいな〜」と思ったけれど、この花に関してだけは、○Tにお伺いを立てた。 花に関しては、あまり感心のない○Tだから、私が何をベランダで育てていようとほぼ無頓着。 その割には、食べ終わった果物の種を蒔いてみようと言ったり、芽が出たジャガイモを植えてみようと言ったり、私にしてみれば「そんな大きくなりそうな物はイヤじゃ〜〜。 第一、蒔くだけで面倒なんて見ないくせに〜〜」と言いたくなるばかりだった。 (多分、本当に何度かは声に出して言った・・・と思う) お墓の周りに咲いている花としても有名なこの花を忌み嫌う人は多く、ご多分にもれず、○Tもその一人だった。 「嫌だよ〜」の一言で、あっけなく却下された彼岸花であった。 多分、以前にもこの話は書いたと思う。 それで、そのまま私も諦めて、よそのお宅や、地方の道端で眺めるだけで良しとしていたのだった。 それが、今回、私はもう彼岸花を手に入れる事に関して「育てられるのか?」と言う一点だけに固執をしただけで、○Tの事は全くと言っていい程頭になかった。 「これ、○Tは嫌いだったんだよね〜」・・・そう思ったけど、今回は迷わなかった。 ○Tと暮らしていた部屋から、今のアパートに引っ越す時に、私は二人で使っていた家財道具を全てそのまま持って来た。 食器棚、テーブル、棚、タンス、果てはゴミ箱まで・・・以前よりも狭くなる住居に、入るだけの物、使える物は全て。 それ以外に、最後まで使っていた歯ブラシやひげ剃りまで。 私の引っ越しのテーマは、あの部屋をそのまま持って来る事だったのだ。 部屋を訪れた人が、この部屋にまるで○Tが居るかの様に感じてくれる部屋にしたかったのだ。 「○Tが生きている様に生きよう」・・・○Tが居ても居なくても、私の人生はあの20年の生活の延長線上にある。 ○Tが居なくなったからと言って、私は自分のそれまでの習慣や生活を変える事はなかったし、それはとても自然な事だった。 だけど、○T が嫌いだったから食卓には乗せなかった里芋や、さつま芋、蓮根などを、家で食べられる様になった事に、実は密かに喜んだ。 ○Tのイヤ〜な顔は目に浮かぶけれど、「お供えには入れませんから〜」と写真にウィンクするだけ。 だから、この彼岸花も「オマエ〜、俺はイヤだって言っただろ〜!」と言う怒鳴り声が聞こえそうだけど、「でも、欲しかったんだもん」と、私は軽く笑っている。 それに、ほら、彼岸花がお墓をイメージさせたって、もう良いじゃない? お墓って、そんなに悪い所じゃないって、私は思っているし、第一、○Tはもうそこに居るんだもん、ね? 彼岸花にまつわるあれこれ・・・次回、最終章『彼岸花の秘密に迫る』へ続きます。
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それをやるのは、いつも○Tに決まっていた。 洗濯機の中でガラガラと音がすれば、それは小銭。 その場合は、内緒で拾って私のポケットへ。 お札の場合は、広げた所を見つかると「あ、それ、俺のだ!」 「なんでわかるの? 名前でも書いてある?」と聞けば、 「だって、オマエはポケットにお札なんて入れないじゃん」と言われて、即持ち主へ。 ハンカチの場合だと、出かける前に「お〜い、ハンカチ!」と言った後で、ポケットからキチンと畳まれたものが出て来て、私は「ほ、ほ〜、そのGパンには、自動でハンカチがセットされてますな〜、本日は当たりです。 良かったですね〜、旦那さん。」と答え、○Tに「オマエが忘れただけだろ、全く!」と言われても、「オホホホ」と笑って答えていた。 ところが、コレの場合は、もうイケマセン。 洗濯機の蓋を開けた途端に、私は「○T〜っ! 又やったでしょー!!」と、普段は垂れている眉毛をつり上げ、鼻の穴をおっぴろげ、ツバを飛ばしながら、大騒ぎをする。 「も〜、全く何度言ったら、ポケットからティッシュを出しておいてくれんのよ〜!! がぁぁ〜〜・・・ どんだけ後始末が大変だかわかってんの〜?」 これが、又○Tの機嫌がそれほど悪く無い時だと「ああ〜、ごめん、ごめん。」等と口先だけでも言ってくれるのだが、一度、とんでもなく機嫌の悪い時に当たった。 多分、私もどこか虫の居所が悪く、ほぼそれは八つ当たりめいていたのだろう。 いつもと同じ様に「まったく、もう〜〜!」と怒った私に、○Tはその倍の勢いで言った。 「オマエが確認しないからだろっ! ポケットの中くらい、確認してから洗濯機に入れろよ!」 「ぎゃ〜! 逆切れだぁ〜!」 「なんだと〜? ・・・ちっ、『逆切れ』なんて言われちゃったよ・・・」 「だって、ポケットに入れっぱなしにして置く方が悪いんじゃん。 そんないちいち朝の忙しい時に、確認なんてしてらんないよ。」 だから、ポケットのティッシュを洗濯してしまうのは私で、その犯人はいつも○Tのはずだった。 昨日、洗濯機の中で、ボロボロになって洗濯物に貼り付いたティッシュを見た。 犯人が○Tなら、「誰だ?!」と怒る所だったのに、やり場のない怒りと”とほほ感”が私を満たした。 しかも、○Tの場合は、半分以上は使った程度のものなのに、私ときたら、ほとんど使っていないままだった。 その惨状がどんなものだったかは、経験者ならお分かりだろう。 ああ、もう誰のせいにも出来やしない・・・。 「ほ〜ら、オマエだってやるじゃんか! 俺のせいにばっかりして、さ!」 唖然として洗濯機の中を覗き込んだ私には、○Tの鬼の首でも取った様な、人を馬鹿にした様な態度が見えて来た。 まったく、しゃくに障るったらありゃしない。 今朝、何年振りかに、我が家の最古参のグレープフルーツに、青虫の赤ちゃんを発見した。 「きっと、クロアゲハだぜ」
○Tなら言うだろう。 どこで見分けがつくのか、はたまた口からでまかせだったのかは、未だに疑問だけれど、我が家で巣立って行ったのは、大抵は本当にクロアゲハだった。 |

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『私をスキーに連れてって』・・・○Tと私がスキーを始めた頃に、まさにピッタリの映画でした。 特に○Tは、はまってしまい、ついにレーザーディスク(覚えてますか?そんな物があった事を)まで買って家で何度も見ていました。 その頃のレーザーディスクは裏表をひっくり返さなければいけなくて、私達は、この映画のどこで、それをひっくり返さなくてはいけないかまで、覚えていた位でした。 そして、それまでYUMINGなんてまるで聞いた事もなかった○Tは、その映画で使われていた曲が、この映画の為に作られた物だと思い込んでいました。 私には特に新鮮だった訳でもなかったその曲も、○Tには新鮮だったらしく、その後クリスマスが近くなる度に、○Tは機嫌が良いと、だみ声で歌っていました。 でも、いつも ♪恋人がサンタさ〜ん♪・・・って・・・そこだけ・・・ しかも、「サンタクロース」じゃなくて、「サンタさん」・・・ 私も負けじと歌ってました。 ♪恋人がサンタさ〜ん、お腹の出たサンタさ〜ん、プレゼントは持たな〜い〜♪ ♪恋人がサンタさ〜ん、短足のサンタさ〜ん、♪ |

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我が家の主婦ならぬシェフだった○Tは、使っても使わなくても、色々な調味料を買うのも好きだった。 買ったまま冷蔵庫に入れっ放しだったオイスターソース。 結局は封も切らないで、使わないまま、○Tはあっちの世界へ行ってしまった。 仕方が無いから、私はそれを恐る恐る使ってみた。 野菜炒めが結構イケル味になった。 買ってから多分3年、使い始めてから約2年。 4、5日前、ついに使い切った。 ○T は覚えているかな? 私は今でも覚えているよ、これを買いに行った時の事を。 この時に、他に何を一緒に買ったのかも。 勿体ない事をしたね、○T 。 だって、これ、美味しかったし、きっと○Tの好きな味だったよ。 又買って来ようっと♪
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