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同居人だった○Tはどこへ行くにもほぼ車かバイクだった。 若い頃から足代わりに乗っていたから、都内の道にはかなり詳しかった。 しかも、一度行けばほぼその地図が頭に入る様で、次からは勘だけで間違える事はなく目的地へ行けた。 私は・・・と言うと、かなり怪しかった。 知らない所へは地図を見てかなり入念にチェックをしないと、すぐに道に迷った。 一度まぐれで行けても、次の時にもかなり怪しかった。 私が車の免許を取った時には 「車は原チャリみたいにすぐに車線変われないし・・・」と私が不安そうに言うと ○Tは言った。 「ダメな時はそのまま通り越せば良いんだよ。 慌てて曲がろうとして事故になる方がよっぽど危ないんだから。 道はどこかで繋がっているんだから、次で曲がって戻れば良いの。 良い? 道は繋がっているんだよ。」 今日は免許の更新に行った。 天気も良いので原チャリを走らせ、S警察へ向かった。 はて? S警察は裏道を行けば、かなり近い事は何度か行って知っているけど、もう7、8年通っていない道を果たして私は覚えているのか? 案の定、私は途中で道を迷った。 長い事走っていなかった道は、景色も違い、思っていたよりもずっと先に行き過ぎてしまった様だ。 「道はどこかで繋がっている・・・」 えーいっとそのまま走ると、私の知っている幹線道路に出た。 な〜んだ、ここに出るのか〜。 無事にS警察に到着し、免許の更新。 心配だった視力も楽々(?)クリア。 元々視力は抜群だったのが、この数年老眼が酷くなり、乱視が混じって来て、遠くの物がかなり見えなくなっていたのが心配だった。 それなのに、両目で0.7以上と言う基準をクリア出来るなんて・・・ 目の悪い人達には大変申し訳ない言い方なのだけど、「こんなに見えなくても0.7って、世の中の目の悪い人達は、裸眼のままだと一体何が見えているのだろう?」ととても不思議に思う。 無事に新しい免許を受け取って、写真を確認。 これから5年間持つ免許の為に、2日前に美容院で頭もちゃんとした甲斐がありました。 珍しく笑った顔の写真になったのを見て、○Tの免許がいつも『極悪非道の指名手配』の様だったのを思い出して、可笑しくなった。 帰り道、今まで一方通行だったはずの道が広くなり、交互通行になっている事に驚いた。 両側の家もほとんどが新しい家になり、まるで別の所を走っている様だった。 私は思わず心の中でつぶやいた。 「○T〜、知らない道が出来てるよ〜。 ここはこんな道じゃなかったよね〜。」 ○Tの知らない道をちょっと自慢げに走りながら、結局最後に又少し道を迷いながら帰って来た。 「なんで、あそこまで来て迷うんだかな〜〜・・・」 ○Tの呆れた声が聞こえそうだった。 玄関で私達二人がマロニエの花と呼んでいたぺラルゴニウムが満開になっていた。 |

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