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2007年2月24日(土)
酸素+2
前の晩はトイレに一度起きただけで、本当に静かな寝息で寝ていました。
7:30に起きて、久しぶりの我が家での朝食をペロリと食べました。
今までと同じ様に、我が家の定番、トースト、チーズ、目玉焼きにソーセージ、ゆでたブロッコリー、コーヒーでした。
とても調子良さそうに、「行って来るね〜!」と言う私に「行ってらっしゃ〜い!」と答えてくれました。
又私達のいつもの生活が戻って来たのです。
これだけでも、私にとっては○Tが家に居る価値がありました。
ところで、○Tは、この病気がわかる前から気になっていた事がありました。
それは、前の年の春に辞めた社員HRの事でした。
病気で辞めたその彼が離婚をしたのでは?と言う話を耳にしていました。
私達はHRの奥さんのHNちゃんとも仲良しでした。
若い頃から知っていた○Tは、HNちゃんを自分の何番目かの娘の様にも思っていました。
その娘からも何も連絡がない事が気がかりだったのです。
私に「お前から一度メールしてみてよ」と言うので、この日、私はHNちゃんにメールをしてみました。
HNちゃんからはすぐに「元気だよ」と言う返事が来ましたが、特に離婚の話が出た訳ではありませんでした。
「メールしたら返事が来たよ」と私が○Tにメールをすると、
「たまにはTにも連絡してあげてよ、なんて感じでメールつづけてよ
・・・・・・
HNからから話すようにしむける為に、他愛無い話でつなげって思ったわけさ」
結局私は彼女に○T が言った様に「○Tも心配しているから、たまには○Tにもメールでもしてよ」と書いて送りました。 勿論彼女には○Tの病気の事は伝えませんでした。
彼女からは「そうだね、私も○Tさんの何番目かの娘なんだもんね」と言う返事が来ましたが、私の記憶では、○Tがこの世にいる間には自分達の離婚の話を伝えては来なかったと思います。
この日は又、これも何番目かの娘(何人いるんだか、私にもわからないのですが〜!)のNMちゃんが家にやって来ました。
奥さんのMKちゃんもやって来て、3人でお昼を食べに行っていました。
勿論、○Tが運転する車で、です。
ポチを助手席に置き運転する○Tに、それを初めて見たNMちゃんはぶっ飛んでいました。
帰りがけに私の店に寄ったNMちゃんは、「も〜、オヤジったら、凄いね〜、あんなでも普通に運転しちゃうんだもんね〜、ビックリだよ〜。 でも、元気そうだね、良かった。」と言っていました。
「それで、NMちゃんをこの辺まで送って来て、又どこか行った?」と私が聞くと、
「うん、Mちゃんとダ○エーに行ったよ。」
やれやれ、退院した途端にこれだもの・・・
でも、これこそが本人にとって、退院した甲斐があったと言うものかもしれません。
私が家に帰ると、いつもゴン4の秘密基地になっていた棚に新しいカゴが3つ並んでいました。
「これね、今日買って来たの。 ほら、ピッタリでしょ? このお薬を入れておくのに良いと思ってさ。」
それを聞いたMちゃんが「わざわざ寸法まで計って行ったんだよ〜。 それで探すの大変だったんだから〜」と笑っています。
「ほんとだ、ピッタリじゃん、どれどれ、お、見事に病院の薬の袋が収まってるね〜」
「だろ? それに可愛いでしょ? このカゴ。 お前、カゴ好きだしさ」
本当はカゴの内側に貼ってあるお花柄がどうも私の趣味ではないのですが、時々○Tはこういう可愛らしい物を買って来てくれます。
病院から持ち帰ったお薬の中に、「病院では金庫に入れて管理してます」と言われるモルヒネの水薬も頓服用に沢山ありました。
それらをその可愛らしいカゴに入れて、○Tは朝晩の食事の時に、そこから自分でお薬を出して飲む事にした様です。
この頃に飲んでいたお薬は以下の通りです。
ハイペン(炎症止め)
デパス(安定剤)
パリエット(胃薬)
酸化マグネシウム(便秘用)
オキシコンチン(痛み止め)
リンデロン(ステロイド剤)
どれも袋に大きく名前と、一日の回数などを書いておきました。
そして、この晩は、○Tは張り切って炒飯を作ってくれました。
「酸素付いてるの忘れないでよ〜!」
「大丈夫だよ〜」
「まあ、火傷する位だって聞いているけどさ」
「火を小さくしておくよ〜」
そう言いながら、作ってくれた○Tの久しぶりの炒飯でした。
毎回違う味になってしまう我が家の料理ですが、これが「家庭の味」だよね。
これが、○Tの味だったよね。
「○○買って来て、XX入れて、○Xと合わせて、大変だったんだよ〜、美味い〜?」
「うんうん、美味しいよ」
「お前は、自分が作らないで食べると何でも美味いって言っちゃうからな〜、信用出来ないんだよな〜」
「いやいや、ほんと美味しいって〜」
こんな会話の話を友人にすると、「まるで男と女が逆だよね〜、お宅は」と言われたものです。
そんないつもの会話をした後に、
「ねえ、撒く?」と○Tはカードを撒く仕草をしました。
「いいよ〜、負けた方がしっぺだよ〜」
”二人UNO”をやるのも久しぶりです。
テレビをつけっ放しで、11時頃まで遊び、布団に入りました。
酸素がついている事を除けば、本当に普通の人の様な○Tでした。
明日もこんな一日であります様に。
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