桜山右近通信 自動車業界のあれこれ

自動車業界全般に興味を持っています。業界のことで感じたこと思ったことをランダムに書き連ねています。

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ボディー別販売の推移

今日のカービューサイト(http://carview.co.jp)に8月のボディー別登録台数分析が掲載されていました。カービューでは毎月登録実績をフォローして各カテゴリー別の分析をしていてとても興味深く見ています。8月実績なのでちょっと古いデータで対前月比のみで対前年同月比の掲載がないことと登録のシーズナリティーからみると8月は例年最も数字の落ち込む月なので全体的な市場のトレンドを断定することはできませんがファクトとして面白いことが指摘されていました。

その一つはこれまでは軽自動車以外では3列シートのミニバン(MPV)が市場の主流を占めていると認識していましたが実はこの市場が落ち込み始めているということです。MPVの顧客が一気に軽自動車に移行しているのではないでしょうが市場がほぼ飽和状態になっていることを示しているように思います。ただ、そうした環境の中でも数あるモデルの中でエスティマが首位を保っているのはトヨタの販売力の強さのなせる業なのでしょう。

次にセダンの落ち込みが相対的にMPVのそれよりも少ないということです。マジェスタやコンフォートも含まれるとはいえクラウンが首位を保っているのは驚きです。更に僅差とはいえプリウスがカローラセダンよりも上位に来ていることです。カローラがモデルチェンジ直前と言うことで販売が落ち込んでいたことを考慮しても決して安くはなく、おそらく販売インセンティブも出されていないだろうプリウスが2位を占めているのはグリーンコンシューマーが増えているということなのでしょうか。でもそうだとしたらハイブリッドを持つシビックが上位5位に入っていないのはどうしてなのでしょう。それにしてもセダンカテゴリーではトヨタが5位まで独占と言うのはさすがの販売力だと思います。

SUVではここでもトヨタがハリヤー、ラッシュと1−2位を占めていますが日産のエクストレールがモデルの古さをものともせずに2位に僅差の3位を維持しているのは立派です。カービューでも指摘している通り世界的に需要の伸びているクロスオーバーモデルカテゴリーを背景に日本の全乗用車メーカーからニューモデルが出揃った今、10月以降しばらく市場全体が上向くと思われます。

クーペ、オープン市場は大きな動きもなく安定的な低空飛行が続いていますがそれにしても登録車月間平均30万台以上をマークする日本市場で上位5モデルを合わせても800台にも達しないというのは本当に寂しい限りです。本来クーペ、オープンは車を持つことの豊かさを一番実感させてくれる車型であり欧米の車先進国では今でもこれらの車は豊かなライフスタイルの象徴なのに車先進国の日本だけがそれに逆行しているのは何故なのでしょう。

軽自動車カテゴリーでは8月と言う低水準の販売月にも拘らずトップのワゴンRは14000台にも迫る販売実績を上げており2位のムーヴでも8500台弱とサブコンパクト1位のビッツが8200台にも達していないことから比べると如何に軽自動車市場に勢いがあるのかを示しています。

こうしてみると日本の乗用車市場では軽の勢いはこのまま続きそうですが登録車ではコンパクト、サブコンパクトが横ばい、MPVが勢いを失い、ライトクロカンとセダンが徐々に復権してくるけれども登録車全体の落ち込みをカバーするには至らないと言えそうです。そして今後ともトヨタのシェア拡大はとまりそうもありません。

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