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日産がこれまで海外でのみ展開していたインフィニティーブランドを国内にも導入すると発表しました。スカイラインの次期車をQ50として導入するとされています。これによって国内では伝統のスカイラインが消滅するのか、或いはトヨタのレクサスRXが一時期ハリヤーと併売されていたようにスペックによって差別化するのか、或いは新旧モデルの併売をするのかなどは不明です。
日産はアウディからかつてアウディジャパンの社長をしていたこともあるダネイスン氏を引き抜き、インフィニティブランドのCEOにして、しかも同ブランドのマーケティング本部を香港に移すなど、このブランドの強化に余念がありません。日本市場への導入もこの一環と思われます。
しかし、ハイエンドブランドの導入はかつてレクサスがしたように、モデルラインアップの充実、販売ネットワークの構築、ショールームの意匠、サービス体制の緻密化、強化、プロモーション方法の統一化、スタッフの再教育などマーケティング上のあらゆる側面での周到な準備が必要です。日産からは今のところQ50の導入以外に、そうした側面に関するニュースは殆ど報道されていません。
モデルラインアップ一つとってもセダンのQ50単独導入ではブランド確立はできません。因みに北米のインフィニティラインアップを見てもQ50, Q60, Q70、QX, M等が揃えられ、ガソリン車に加えて日本市場には導入されていない2.5リッター直4エンジンを使ったハイブリッドモデルも選ぶことができます。つまり日産の持つRWD系、AWD系のモデルを中心にインフィニティブランド車として扱われているのです。
今後Q50の派生モデルとしてクーペ(Q60?)、或いはコンバーチブル等も導入されるのでしょうが、日本市場でのフーガやシーマもM系としてインフィニティブランドに組み入れられるのでしょうか?或いは北米ではQ30として導入される次期ローグ(デュアリス)も日本市場ではインフィニティになるのでしょう。しかしそれでもモデルラインアップはハイエンドの独立ブランドを形成するには充分ではありません。
ましてやインフィニティブランドが対抗しようとしているドイツプレミアムブランド御三家とレクサスに正面から対抗して行くためにはその他の面での体制も含めて全くと言っていいほどにブランド構築体制は整っていないと思います。既に日産ブランドでさえ国内市場では日本ブランドというよりは海外ブランドではないかと思えるほど、国内を軽視したモデル戦略しかとっておらず、主戦場は明らかに北米そして中国と言って良いほどに海外重視です。ましてこれまで海外市場でしか展開してこなかったインフィニティブランドを国内に導入するには、よほど国内に合ったマーケティング戦略を構築する必要があります。
しかし、インフィニティに関してはトヨタがレクサスブランドを導入した時のような周到さが全く見えず、単に唐突に新ブランド導入をアナウンスしたようにしか思えません。仮にQ50一つでインフィニティブランドを導入しようとするのならその失敗はもう事前に見えているように思います。
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