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音の味わい、人の味わい
オーディオに癒しの音を求めて・・・ギターもちょっぴり

書庫とっておきの極私的名盤

たいそうなタイトルを付けてしまいましたが、ジャンル設定したもの意外でも素晴らしいCDは多いので、ノンジャンルの私的名盤の書庫を新たに追加しました。
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ずいぶん昔のことですが、あるCDショップで流れていて、心臓をわしづかみにされたような衝撃を受けたのが、彼、ウラジーミル・ヴイソーツキイでした。ソビエト時代に生きた、詩人・歌手・俳優です。自由な活動を取り締まろうとする当局との衝突に明け暮れ、モスクワ・オリンピックの年(1980年)に、心臓発作で倒れました。

この声、この面構え。ただ者ではありません。彼の歌の持つ強大なパワーは、広く民衆に支持されました。「奴は戦争から戻らなかった」「俺はマガダンに行ったぜ」「大地の歌」「終わった人間」など、曲のタイトルからして、こちらの心に揺さぶりをかけてきます。

そんなパワーの一端を。
「暗闇で」
※音源の試聴は終了しております。●█▀█▄

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『バッハ 無伴奏チェロ組曲』モーリス・ジャンドロン PHCP-9089〜90

極私的などという分類に入れるのがおかしいほど良く知られた名盤ですが、他に分類がないのでこちらでご紹介。

モーリス・ジャンドロンはフルニエ、トルトゥリエに続くフランスのチェリストで、トルトゥリエの後任でパリ音楽院の主任教授に就任しました。

草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバルの講師を務めたり、群馬交響楽団とレコーディングを行うなど、日本との交流も多い演奏家でした。

フランス人らしく重厚、厳格よりは流麗、軽快というイメージの演奏で、私にはチェロが歌っているように聴こえます。精神主義的なバッハを求める人には好まれないかもしれませんが、このディスクはフランス・ACCディスク大賞を受賞しており、少なくともフランス国内では評価の高かったものです。

通販大手のレビューを当たってみると、HMVでは「最高」としている人が複数いるのに、アマゾンでは星3つとかんばしくありません。もっとも、アマゾンはレビュアーが1人。それも「耳に心地良いチェロ」とした上での評価ですから、この方は厳格なバッハがお好みなのでしょう。こういう評価はあくまでも参考にすぎません。星の数だけで判断せず、何を問題にしているのかを読み取ること、最後は自分の耳で判断することが大切なのはオーティオのハードと同じですね。

1964年の録音ですが、チェロの音の美しさを賞賛するユーザーレビューも少なくありません。高解像のエッジの立った録音ではありませんが、フィリップス録音に共通の豊かで柔らかく、艶のあるこの音は、エレガントな演奏によくマッチしており、「チェロを聴きたい」と思ったときに真っ先に浮かぶディスクのひとつです。

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マントヴァーニ大好き、イタリアの甘く流麗な旋律大好きな私には、好きの二乗で、極め付きの愛聴盤。このレコードをかけると、たちまち真っ青に抜けるイタリアン・ブルーの空が浮かんでくるのです。

イージーリスニングというのが音楽の分け方の1つになってからどれくらい経つのでしょうか。それ以前は、ムードミュージックなどと言っていたようでした。

“イージー”とか“ムード”とかには、ひとこと文句をつけたくなりますが、呼び方はともかく、構えずに聴ける心地良い音楽というジャンル分けはアリだろうな、と思います。

FMの名番組「ジェットストリーム」は、そうした音楽の宝庫でした。ポール・モーリアにレーモン・ルフェーブル。これらの先駆ともいえるのがマントヴァーニです。

「シャルメーヌ」という、エレガントで美しい代表曲を持ち、その弦のうねりと重なりが滝が流れ落ちる様を連想させることから「カスケーティング・ストリングス」などと呼ばれています。(こちらの話題はオーディオの書庫でのちほど)

イタリアにルーツを持つ彼が、いわゆるムードミュージックと一線を画して、故郷への郷愁を1枚のアルバムにまとめたのがこの「ITALIA MIA」(私のイタリア)です。

美しい弦のアレンジはいつものマントヴァーニですが、弦をいくつかのグループにして、少しずつズラシながら音を重ねていく「カスケーティング」の手法は控え目で、マンドリンなどを入れながら、シンプルに演奏しています。

「帰れソレントへ」「カタリ」など、おなじみのナポリ民謡に加え、オペラの名アリア「誰も寝てはならぬ」も収録されています。イタリア人にしか書けない名旋律で素晴らしいのですが、トリノ・オリンピック以来、荒川静香さんの“イナバウワー!”という、キメの映像がダブるようになってしまったのには困りました。(笑)

左側のジャケットの端がボロボロになったのが、1961年ステレオ最初期に発売されたLPです。そして、ずっとずっと探し続けて、先日ようやく手に入れたのが、右下のCD。10年以上探して、あきらめていたのですが、これは2003年に出ていたのでした。最近の発達した通販状況のおかげで、ようやくめぐり合えたわけです。

LPは、マントヴァーニの活動の本拠地アメリカ・デッカから版権を買って日本のレコード会社がプレスしたものですが、今回のCDは、ドイツプレスのメイドイン・オーストリア、発売はイギリスというEU連合の商品です。さすがはEU、デジタル・リマスターの技術担当者、製作スタジオ(ラボ)などが明記されていて、クラシック並。いかにも信頼できるという印象で、実際の音も荒れのない緻密なものでした。

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ローラ・ボベスコの弾くヴィオッティのVn協奏曲22番イ短調(PHILIPS 30CD-3029)を聴きました。解説で宇野功芳氏が「ボベスコの舞台を一度でも見た者なら、あの美貌、あの魅力的な金髪、そして少女のように楚々とした物腰を一生忘れることは出来ないだろう」と絶賛したあのCDです。
キョン・ファ・チョンやアルゲリッチなど、熱演型の奏者を好む宇野氏ですが、容姿だけでなく演奏も「気品を湛えた音色」「エレガントな繊細さと洗練された品格」、さらにはボベスコのベストレコードとまで讃えています。

なるほど、ジャケットのボベスコはかなりの高齢に見えるものの(録音時だとすれば、59歳)、若い頃はさぞ美しかったであろうと思わせるチャーミングな魅力を漂わせています。

それほど録音の良いCDではありませんが、長い序奏の後、ヴァイオリンのソロが典雅な主題を奏でると、録音のことなどどうでもよくなり、ジーンと涙腺が緩みます。第1楽章の終盤、イザイの手になるカデンツァが始まると、ボベスコの音が非常な美音に聴こえてくるから不思議です。

この涙腺が緩むのは、名演奏というだけでなく、五味康祐氏の『西方の音』を連想するからかもしれません。この本の「協奏曲」というタイトルの文章の中で、このヴィオッティのイ短調が語られます。

同じ文章の後半で、友人の切ない恋の物語が紹介されたあと、その印象を『ダフニスとクローエ』に結び付け、五味氏ならではの哀切の文章が綴られます。
(『西方の音〜2.協奏曲』より引用)
“彼は平凡なサラリーマンになっているが、私とどれだけ違いがあるものか。日本という国に育ち、戦争にやられ、復員し、恋愛し、それぞれに妻をめとり、そんな四十代になろうというこの国の何百万人が、いま一緒に曙の唄を合唱している―――そんな『ダフニスとクローエ』がきこえてくる・・・・。”

私たちより少しだけ早く生まれた世代の不条理が、読む者の胸に迫ります。

文中ではヴィオッティの協奏曲と上の文章が直接関連付けられているわけではないのですが、この曲を聴くと『西方の音』を連想せずにはいられません。

松山千春「生きがい」

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アルバムタイトルは『空を飛ぶ鳥のように野を駆ける風のように』。近年は、北海道出身の国会議員の応援などで存在感を示している松山千春ですが、かつては瑞々しい青年の気持ちを歌うシンガーソングライターでした。

私が仕事の赴任先である北海道に住んでいた20代後半の頃、NHK紅白歌合戦で彼がこの曲を歌いました。メイン会場のNHKホールではなく、富良野だったか、地元の足寄だったか、ともかく北海道の雪の中で、ギターを弾きながら歌ったシーンを記憶しています。・・・と、ここまで書いてきて、歌合戦の後の「ゆく年来る年」という恒例の番組だったかなぁと、自信がなくなりました。もう30年以上前のことです。

どこまでも青い、空は高く♪
・・・
はなやぐものは何もないけれど
・・・
小さな夢を、あたためながら
ぼくはこの町で生きていく

当時はまだ珍しかったハイトーンで伸び伸びと歌われるこの曲を、北海道の風土の中で聴くと、ごみごみした内地(本州のことを、北海道ではこう呼んでいました)には帰りたくないと思ったものです。

一見便利な都市の生活にどっぷりとつかっている自分に、いつでも「それでいいのか」と呼びかけてくる、私にとってはそんな歌のひとつになっています。

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