ここから本文です
音の味わい、人の味わい
オーディオに癒しの音を求めて・・・ギターもちょっぴり

書庫私の図書室(本と映画)

タイトル

個人ベースのブログでは必然的に行き着く話題領域です。図書館の蔵書案内を模して、お気に入りの本と映画(DVD視聴含む)を、ネタバレにならぬよう注意しつつのご紹介です。
記事検索
検索

全3ページ

[1] [2] [3]

[ 次のページ ]

イメージ 3
 
クリスチーヌ、あるいはクリスチーネ。欧米には、少なくない名前で、個人的にはなんとなく深窓の令嬢的なイメージが重なりますねぇ。中学時代に読んだゲーテとかシュトルムなどドイツの青春小説に登場していたせいかもしれません。
 
今日は、そんな名前にまつわる女優さんのお話です。
 
その映画を見たのは私が10歳くらいのころ。叔母に連れられて、市内にある洋画専門の映画館に行きました。映画に登場したヒロインがあまりに可愛いので、いや、10歳の坊主の目ですから、“きれい”とか“素敵”という表現の方が適当なのかもしれませんが、ともかく、クラスメートにこんな娘はいないと(あたりまえダ!!)強い印象を受けました。名前を覚えたくて帰り際にウィンドウに飾られているスチール写真を見直して、「クリスチーネ・○○○」であることを頭に入れました。
 
映画のタイトルは『恋愛候補生』で、主役はパット・ブーン。映画の挿入歌「アイル・リメンバー・トゥナイト」は、彼のアルバムにも納められそこそこ知られるようになりました。しかし、女優さんに関してはわからないまま。今とちがってWeb検索などありませんから、こういうことを調べるのも簡単ではなかったのです。
その後、書店などで外国女優名鑑のたぐいを目にするたびに「クリスチーネ」で調べてみるのですが、それらしい人は見当たりません。
 
時は流れて、高校生になると「クリスチーネ・カウフマンは、可愛いよな〜」などと、映画通を気取るクラスメイトがちらほら登場します。なに?クリスチーネ!!
そいつの持ってきた雑誌の切抜きを見ると、なるほど清純可憐な少女が。「ポンペイ最後の日」で注目された美しい女優さんです。
 
イメージ 1
 
一時期は、そうかもしれないと思ったものの、イメージが完全には重なりません。カウフマン嬢が名鑑などに載り、出演作品が紹介されるようになると、すぐに別人であることが明らかになりました。
 
結局、その女優さんが誰なのかが謎のまま、数十年が経過しました。ビデオの時代を通して、さらにはDVDが発売されるようになってからも『恋愛候補生』が発売されることはありませんでした。オークションで映像作品を時々検索してみるものの、ヒットなし。発売がないのですから出品などされるはずもありませんが、もしや海外ものが、という期待も捨てきれなかったのです。
 
ところが、先月のこと、ヤフオクを散策中、オーディオ機器の検索にも飽きたので、いつものように惰性で『恋愛候補生』を打ち込むと・・・・なんと、映画のパンフレットがヒットしたのです。それが、冒頭の写真にある、色あせた印刷物です。もちろん、速攻で手に入れました。こんなレアなものにライバルがいるはずもなく、あっさり落札。届いてみると、紙はすっかり黄ばみ、まさにタイムトンネルをくぐってきたアイテムそのもので、そこには「総天然色」という時代を感じさせる文字が(笑)。
 
表紙に若い女性が映っています。これが、幻のクリスチーネ嬢というわけです。うーむ、印象ではもっときれいなはずだったんですが、10歳では審美眼も育っていなかったのか。少なくとも、私の好みからは少しはずれるタイプです。しかし、ずっと霧の中にかすんでいた名前が「クリスチーネ・カレル」であることが、ようやくわかりました。50年ぶりに胸のつかえが降りた思いです。
 
少し冷静になってからネット上で彼女の画像をチェックすると、無名の女優さんというわけではなく、よく知られた映画への出演もある方でした。きっと、スクリーンの中で動く姿は魅力にあふれ、少年だった私の心をとらえたに違いありません。その証拠に、下の写真の彼女は十分美しいです。
 
イメージ 2
こうして、小さな、しかし私にとっては大きな疑問が半世紀ぶりに解けたことになります。クリスチーネとは誰だったのかということにこだわり続け、「もういいや」と、疑問を放棄しなかったからこその検索ヒット。あきらめない、ということは何らかの結果につながるという真理を確認したように思える結末でした。
 

時代小説にはまる

イメージ 1

↑目下入札中。あ、高値更新されてしまいました。(>_<)
 
ワタシ、活字中毒です。(笑)

新幹線での移動中、病院の待合室などでは、片手に本がないと時間が長くて長くて・・・。ヘッドホンで音楽、携帯でウェブ散策、などというより、やっぱり活字です。本がなければ、最悪の場合、広告のちらしでもOK,あるいは診療規則などという面白くもない貼り紙でも良い、ともかく文字になった文章に触れていることが最低必要なんです。
 
テレビは極小、パソコンは少々、本は大いに・・・これは、自分の内面と向き合う力の大きさです。ますます目立つようになってきた無差別殺傷事件、幼児虐待事件。これらは、加害者の、自分の内面を見つめ、他の人を思いやるという経験の少なさに起因するものだというのが私の推測です。
 
本日は、そんな本の話題を。
 
時折り書いていますが、私はSFやファンタジー好き(つまりは現実逃避型のタイプ)で、昔はジュール・ヴェルヌやアイザック・アシモフなどを愛読しておりました(もちろん、スタンダードな人間ドラマも読みはしますが)。ですので、超常現象、UFO、ミステリーサークル、オーパーツ、などにはおおいになじみがあります。
 
その後、読みやすさから日本の伝奇小説(不可思議な要素を盛り込んだ小説)に基盤を置き、さすがに夢野久作は古すぎるので半村良、高橋克彦などを遍歴。
 
時代物、というか江戸時代の社会背景を舞台にした小説にはまったく興味がありませんでした。子供のころの東映映画ではさんざんチャンバラ(笑)を見たのに、おかしなものです。ところが、前述の高橋克彦が描く、絵師を軸にした各小説、宮部みゆきの同心を描いた『ぼんくら&日暮し』(これは小説より傑作ラジオドラマから入りました)などを経て、江戸の風情に居心地の良さを感じるようになりました。読んでいると、のんびりと暖かな風に吹かれているような気がするのです。
 
さらに、藍川慶次郎の『そぞろ宗兵衛江戸暦』シリーズを経て、今、遅まきながら池波正太郎の『剣客商売』にたどりつきました。多くの時代小説の手本になっていると言われる名作です。映画、舞台、テレビドラマの題材としてもおなじみですね。

現在、図書館で借り出しつつ読み進んでおりますが、冒頭の通りひと揃え(全集)として手元に置き、繰り返し読む本にしたいと思っています。元阪神の江夏投手も、座右の書にしているとか。失礼ながら意外でした。(●█▀█▄)
 
ご存知の方も多いでしょうが、この小説は、秋山小兵衛という老剣客が主人公です。みかけは小柄な老人ですがその剣の腕前はスーパー級。営んでいた剣術道場を閉め、今は隠居状態ながら、暇をもてあまして社会の悪をこらしめる。一流の剣士である立派な息子がいて、孫のような若い嫁(息子のではありません、小兵衛自身のです!)とのんびりした田舎(江戸の農村部)に暮らし、うまいものを食す。作者自身の理想の余生かと思わせる生活ぶりです。
 
老人と書きましたが、61歳で、これは今の私の年齢なんです。そんなところも、この小説に共感している一因かもしれません。
「先生、お疲れになりませんか」
などと主人公が気を使われているのを読むと、自分のポジションを自覚します。(笑)
電車の優先席に座るのはいまだにためらわれますが、髪に白いものが目立ってきたし、そう遠慮しなくてもいいのかなぁと思ったりもします。
 
小説のなかで交わされる会話、たとえば・・・
「千造、こんなに心地よい日和は、一年のうち数えるほどだ」
「ほんとうに、さようでござんす」
「人の暮しとおなじことよ。よいときは少ない」
 
これは、作者である池波氏自身の人生観の反映でしょうが、こんなひとことに共感しつつ、立ち止まっては味わいつつ、読み進んでおります。夏の午後の読書は、どこか懐かしく、やさしい気持ちになりますね。

『理想の女(ひと)』

イメージ 1

久しぶりに良い映画を(といってもDVDです)見たなぁという感じです。普段は気分転換のSFやアドベンチャーものが多いのですが、こういうハートウォーミングな人間ドラマもいいですね。日本映画にないスマートさ、良い意味での軽さが心地よい後味を残してくれます。

邦題はタイトルの通りですが、原題は「Good Woman」。こちらの方が本質を表すタイトルのように思えます。2004年制作、スペイン、イギリス、イタリア、ルクセンブルグ、そしてアメリカの合作映画とのことです。

「善い女、悪い女、善と悪とはそれほど明快に分れるものか?」というあたりが、映画の主題です。
このストーリーの原型はオスカー・ワイルドの戯曲「ウィンダミア卿夫人の扇」というもので、彼らしい皮肉とユーモアに満ちたセリフに何度もニヤリとさせられました。

舞台は、南イタリアの避暑地で、バカンスの時期、世界各国からセレブたちが集まって臨時の社交界が形成される・・・そんな中でのお話です。(こういう舞台設定の映画は実に多いですね、欧米人の憧れなんでしょうか)

そこには、ハッピー・リタイアメントの金持ちおじさんたちがたくさんいて、そのおじさんたちの会話が楽しいこと。
たとえば、「悪女は厄介、淑女は退屈」、そして、「この世には2つの悲劇しかない。夢が叶わぬことと、夢が叶うことだ。あとの方が悪いぞ。夢が叶うと悲惨だ」
こういうことを、世間的には成功者であるおじさんたちが言い合うのです。

「夢が叶うと悲惨だ」というのは、趣味であるオーディオに重ね合わせて、心から納得しました。(笑)

肝心の女優さんは、若手の有望株スカーレット・ヨハンソンにベテランのヘレン・ハント。
イメージ 2

ヘレン・ハントは、好きな女優さんの一人です。アカデミー主演女優賞をもらった「恋愛小説家」の彼女は実にチャーミングでした。
イメージ 3

ただ、カメラワークのせいか、2人の女優さんがあまり美しく撮られていないのが残念。南欧の景色や落ち着いた色調の室内などは、とても良いんですけどね〜。この点は、ヒッチコック映画を見習って欲しいです。

そして、何と言ってもおじさんたちの一人で、英国から来ている富豪役のトム・ウィルキンソンが素晴らしい。見た目は若くもスマートでもありませんが、人生の喜怒哀楽を刻み込んだ物腰で、「私の魅力は資産だけさ」などとサラッと言うのです。

ストーリーには触れませんが、2人の女性の交錯を通じて人生の哀歓を描き、このトム・ウィルキンソンが居ればこそのエンディングを迎えることになります。

物語前半は、ブルジョワ階級の退廃的物語かと思いきや、中盤以降はミステリアスな謎の要素も加わって、熟年層にはことさら“しみる”映画です。

イメージ 1

2006年に出版された同名の単行本が、ペーパーバック仕様でコンビニに並んでいたので2週間ほど前に購入しました。

ナチスおよびヒトラーは、昔から私を強く引き付けてきたテーマです。ホロコーストを扱った映画もほとんど見ています。彼らの行為も結果もグロテスクですが、ヒトラーおよびナチスの高官たちは、1人ひとりをみれば、ごく普通の弱い人間だという点に限りない恐怖を感じます。

また、日本の軍部が行った行為がほとんど同質のものであり、ナチスがドイツ固有のものではないという点は、あの状況下にあれば抗しきれず、自分も同様の行為に加担したであろうという絶望感を抱かせます。

さて、この本は、そうしたナチスの非人道性という面を横に置き、科学的進歩の側面からナチスの役割を整理したものです。とはいえ、ナチスを賞賛しているわけではなく、客観的事実として紹介したうえで、好むと好まざるとに関わらず、現代社会がナチスの科学技術の影響下にあるとしています。

高速道路の原型になっているアウトバーン、初期のミサイルであるV2号、飛行船、などは良く知られていますが、今話題の石油代替品エタノール、ナノテクノロジー、テープレコーダーなどもナチスが実用化していたとは知りませんでした。

また、冷戦時代の米ソの国力を象徴した、宇宙開発、原水爆の基礎はいずれも2分されたナチスの科学者グループによってもたらされたもので、米ソのオリジナリティはないという内実が克明に述べられているのが印象的でした。アウトラインは知っていたものの、生々しい事実は、ドキュメンタリーとしての迫力に富んでいます。

その他、ジェット機、リニアモーターカー、ガン対策などなど、今日の最先端科学に近い研究が行われていたという事実には、驚かされ、考えさせられました。

イメージ 1

私のようなものが話題にするのもおこがましい、わが国大衆文学の巨大な山脈が松本清張氏の作品群です。

代表作とされる「点と線」「ゼロの焦点」はもちろん素晴らしいのですが、私は歴史ミステリーの趣のある小品群に惹かれます。

邪馬台国を題材にした「陸行水行」をはじめ「西郷札」「装飾評伝」「Dの複合」「万葉翡翠」などは、丹念にして膨大な調査データを頭の中に入れておられた清張氏ならではの味わいで、読んでいるあいだ中、異次元にトリップしたような感覚に見舞われます。

全3ページ

[1] [2] [3]

[ 次のページ ]

たっちん
たっちん
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

最新のコメント最新のコメント

すべて表示

検索 検索
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン

その他のキャンペーン

みんなの更新記事