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専用ルームのその後

一応の完成はみたものの、満足な音出しまではまだまだ道遥かです。

工事の中でいちばんの難物は専用線の増設でした。集合住宅なので天井裏に入って電線増設工事というわけにもいかず、天井に点検口を設けることで何とか対処。

これが増設に伴って新しくなった分電盤。
5番の専用コンセントというのが、増設線のブレーカーです。


壁コン以降も「アイソレーション電源トランス」などの本格的(?)電源装置の導入が検討されますが、経済性とインテリアの両面で消極的。
かといって、集合住宅の良好とはいえない電源環境に混入したノイズを除去する必要はあろうかと、電源タップはこんな選択をしました。


特筆すべきは、強力なノイズフィルターとサージプロテクト、
加えてアナログ機器の電源とデジタル機器の電源を独立遮断させることで、
双方の干渉ノイズを制御しています。
正弦波追跡保護機能、アイソレイショーションフィルターバンク機能
搭載の非メッキ化改良ヴァージョン。

上記のキャプションは製品の“売り文句”の引用で鵜呑みにはできませんが、まぁお守りと言うかおまじないというか。(笑)

さて、スピーカーの設置位置を部屋のどこにするかというのがセッティングの肝になりますが、壁面に対して斜めに角度を付けるというのは、反射の悪影響は最小になるものの、何とも落ち着かないので除外。
となると長辺か短辺かという2択になります。識者と敬う皆様の間では「長辺が良い」の意見多し。それはスピーカーの間隔を広めにとって何もない空間に演奏者が浮かび上がるという聴き方を好む私にとっても好都合なのですが、安定感と生活動線の利便性は短辺置きなんですよね。
たまには、地方マンションの5階(高層の建物が視界にない)という利点を生かし、バックの夜景を眺めながらマントバーニの「シャルメーヌ」を聴きたいという要望にはベランダ側を向いた短辺がマッチします。

ただし、全面ガラスのアルミサッシはそのままでは音的には最悪なので、ちょっと奮発したのがウッドブラインドです。カーテンだけでは高音を吸収するばかりで艶のない音になりがち。カーテンの室内側に天然木のブラインドを配してできるだけ自然な反射音を得たい、場合によっては開閉角度の調整で音の拡散もねらいたいという虫のいい期待を持っての設置ですが、いまのところ効果は微妙。(^^;


リスニング時のカーテンはレースのみを広げ、
厚手のものは左右にまとめて低音の吸収を図りますが、
まだ低音が溜まるので、工務店さんから壁内吸音ウールの残りを
分けてもらい、意匠を工夫して配置する予定です。

吸音で影響が大きいのはソファです。音の反射を考慮すると革張りはNG。布製仕上げのものを選択すべし、などとセッティングの原則を説いた本には書かれていますが、どうしても避けられないソファのへたり感というやつが嫌いなので、今回はこんなものを選択。
ニーチェアのロッキングタイプでオットマンを加えるとかなりの金額になり、家人の分と2組を揃えたのでキツかったです。本体はともかく、いかに高品質材とはいえ百均にも売っているようなアウトドア用の簡易なオットマンだけで約2万円は高い!・・・と、愚痴るくらいなら買わなければ良いわけで、定評を確立したニーチェアの勝利ですね。



ようやく最後の大物、CD収納を兼ねた書棚が到着。
天井突っ張り式の薄型のもので、
これを設置するだけで響きが変わります。
場合によっては吸音ウールの部分収納が効果的かも。

ロッキングチェアは多くのレビュー通りまどろんでしまう心地良さですが、通常のヒヤリングには少々低すぎるので、シビアに聴くときは別の椅子を持ち出すという馬鹿なことをしております。(>_<)

といったように、まだ家具とスピーカーの配置が流動的ですが、音はいろいろとトライアル中。しかーし、理想とする音のレベルの半分にも達しておりません。
反響音の制御はもちろんですがこれまでのリビング(実質10畳+3方向のドア開放で空間拡大可能)に比べてエアボリュームが小さくなっているため、6畳の限界を痛感しています。ともかく、音の伸びやかさを確保するのが難しそう。
しかしそれを言ってもはじまりません。「4畳半でも良い音を聴いている人はいる」という事実を支えに少しずつ出音の向上と取り組んでいかなければなりません。
救いは音のタチが悪くないこと。まだフラッターエコーもブーミングも未制御ですが響き自体はきれいで、細かな音も聴き取りやすいという鳴り方をしてくれています。


これは、音工房Zさんの乱反射ブロック。拡散ボードの自作を計画中。

本格的にオーディオと取り組んでおられる方々の間では、近年音響パネルの導入がごく当たり前になっていますが、大型ツールの活用は最後の一手。
細かなことですが、たとえば壁紙の接着剤の乾燥はまだ進行中で反射音に影響しなくなるまでにはさらに数週間を要するだろうなというのが実感です。したがって、あわてず焦らず、部屋の各要素の変化を見極めつつ、セッティングやルームアコースティックの基盤をしっかり固めることがまずは肝要という方針でしばらくは格闘しなければならないようです。
イメージ 1
      なつかしや! 長岡さんのダイナミックテスト。

みなさま、こんばんは。
当方、記事アップはすっかりご無沙汰ですが機器の変動はけっこうあります。

スピーカーはもちろん減らす方向で・・・先週、以下の3組をヤフオクで処分しました。
① Aero2(ケンブリッジオーディオ)
② Revolution DC6(タンノイ)
③ 11L(クォード)

それぞれに良いところがあって決断はつらかったのですが、延びのびになっている専用ルーム工事のためにはやはりスペース確保が必須ということで、さらに4組ほど続けて放出を予定しています。

アンプも減らす方向のはずなのですが、なぜか増えてしまうのはスピーカーほどカサ張らないという油断のせいかもしれません。といっても、新しいものはとりあえず昨年のL-505uX(ラックス)で打ち止め。以降はもっぱら温故知新路線で、大げさに言えば「聴かずに死ねるか」が入手動機です。いや、冗談ではなく残りの年数を数えるのに両手で足りてしまうかもという心境なのであります。

さて、音をじっと耳を澄まして聴くというのは比較試聴のときだけで、好きな音楽を流すときは、時代ものの気楽な小説を読むか古いオーディオ雑誌をパラパラめくるという“ながら聴き”が最近のリスニングスタイルです。それでも、まれに美音が響くとオッ!!という具合に本能が反応して視線もスピーカーに向かいます。

前述の古いオーディオ雑誌というのがクセ者で、当時欲しかったけれどフトコロ具合であきらめたというのがゴロゴロあり、つい気になるとネットで中古を漁るという行動を誘発します。「見るだけなら」のはずが、「これは程度良好じゃないか」となると「聴かずに死ねるか」と短絡します。

そんな1台が今回採り上げるサンスイのAU-α607 MOS Premiumです。サンスイの光沢ブラックは見た目がしっとりと美しく、見ているだけでも楽しいアンプです。私も数年前にAU-α607というMOS Premiumの原型モデルのユーズド品を使ってみました。音が厚く耳当たりは良いのですが、我が家のスピーカーとの組み合わせではキレや艶がもうひとつでした。パーツの劣化もあると思い、サンスイOBの工房でメンテしてもらった音を確認したうえで手放しました。

と、ここでサンスイアンプとの縁は切れたはずなのですが、行きつけの定食屋の50代と思しきマスターが何とオーディオ好きで、店にダイヤトーンの中型スピーカーがデンと置かれています。ちゃんとインシュレーターを噛ませているので、そこそこモノのわかるオヤジかとオーディオの話題を振ると、喰いつく喰いつく・・・(笑)。オーディオ好きがめったに出あわない同類に会ったときのあの反応で、こちらの使用機を根ほり葉ほりされました。音を出すのは閉店後で、アナログプレーヤーがつながれているのがサンスイのAU-α707ブラック。上級機らしくサイドウッドを備えておりサンスイブラックの優美さに惚れ直しを強いられました。

まずいことは重なるもので、たまたま手にとった長岡鉄男氏のダイナミックテスト総集編(冒頭の記事写真:FMファン誌の抜粋)にAU-α607 MOS Premiumが掲載されており、「MOSのよさをフルに発揮するアンプが出現」「マニア向けのハイクォリティサウンド〜一度聴けば納得する」というコメントが脳髄を刺激します。18.8kgの重量も高齢者ハンドリングの許容範囲。

さっそく、ネット情報を総ざらいして良品を手に入れました。フロントパネルはシルバーの方が多いようですが、当方はもちろん光沢ブラックで。

イメージ 2

鳴らし始めてほぼ1ヵ月になりますが、L-503s(ラックス)はすっかり出番がなくなり、最新のL-505uXに比べれば確かに古い音のカタチ(帯域バランスと音の切れ込み)ですが、音楽を聴くと太めに描かれた演奏のコクやタメが聴き取れてグッド。加えて、原型モデルにはなかった艶っぽさも存分に聴かせてくれます。

手持ちのアンプのなかでは、Musical Fidelity のA1.20Special Limitedの鳴らす音とイメージが重なりますが、サンスイの方が小粋にまとまっているというか、ともかく聴いていて楽しい音楽を奏でてくれます。
また、スピーカーに対する対応度も広く、SX-V1A(ビクター)、HLコンパクト(ハーベス)、SP3/1P(スペンドール)、IKON2mk2(DALI)など、たいていのスピーカーが過去の履歴のベストに近い音で鳴ります。
うーむ、当時(1980〜90年代)はサンスイ=JBL用でジャズ向きと決めつけて自分用には使いませんでしたが、素晴らしいアンプを作っていたのですねぇ。

ただし、こうした音の魅力は、通常の接続(本機ではINTEGRATE)だと3割減くらいになるので、CDなどからの入力信号を背面のPOWER AMP DIRECT端子につなぎ、フロントのセレクトつまみをNORMALに合わせ、前面メインボリューム上の赤いインジケーターが点灯した状態にしてはじめて聴けるので注意が必要です。
この接続だと、メインボリューム以外の回路をパスするので、純度の高い音が聴けます。当然トーンコントロールは効きませんが、トンコンを多用する支持派の私が不要と思えるくらい、小音量でも明瞭さと必要な量感を失いません。

ラックスのアンプにも同種のLINE STRAIGHTというポジションがありますが、これほど大きな変化はありません。それだけ、各種回路の影響を排除できているということかもしれませんが、サンスイアンプの場合、回路の悪影響をあげつらうより、ダイレクトポジションがアンプ本来の能力を示す魔法のポジションに思えて、次々に音楽を聴きたくなるのです。
直前の記事の最後に未練がましくも書いた“箱を鳴らさない静電型の音”が、記憶の片隅で今日も鳴り続けています。

メインのタンノイ(スターリング)は、スピーカーから放射された音が実像のイメージを結んで聴かせるものの、空間に広がっていくような余韻感を繊細に表現するタイプではありません。この実体感こそ重要だと思えど、フワーっという広がり感も欲しい。(^^;
女性ヴォーカルで顕著に示されるこの心地良さは、捨てがたい魅力です。

イメージ 1

で、独立したハイルドライバーのスーパーツィーターを新しいタンノイにつないでみると、拡散する高域のキメ細かな粒子感は付加されるものの、広いフィルム体が中〜高域全体を鳴らしたマーティンローガンの、目の前の空気と音が融合したような自然で透明な(にごりのない)表現力とはやはり違うのですよねぇ。あたりまえですが。(>_<)

“あの音に近づけたい”との思いで、久々に小型のスピーカーをとっかえひっかえ聴きました。断捨離がはからずもオデオ熱を一瞬ながら復活させたとは皮肉なものです。
さて、SX−V1A(ビクター)は、ビロードの感触で柔らかく、しかしずっしりと質量をもって音をまとめ、空気との融け合いは少なめ。LS3/5a(ロジャース製)は堅固な造形力を示して、空気を鳴らすよりソフトに切り裂いてくる印象。コンチェルティーノ(ソナスファベール)は、音そのものをメーカーのテイストに合わせて織り上げてくるので、これも空気との融合という音ではありません。
あえていえば、HLコンパクト(ハーベス)の、音をふくらませることなくシャープかつ柔らかに鳴らす感じ、あるいは11L(クォード)のソフトドームながらクールで繊細な高域が静電型に通じる音を持っていると聴きました。あ、それから、タンノイと同じく同軸ユニットながらKEFのQ300は音の広がり方が伸びのびときれいです。

アンプでは、ミュージカル・フィデリティーやラックスより、温度感の低い(柔らかさとクールな感触が同居した)メリディアンのプリメインが再現しようとする音に近づける鳴らし方をすることを再確認。また、トライオードの300Bシングル(パワー管交換処置)が11Lと組んできれいな余韻を聴かせ、球アンプの音が柔らかいだけではないことも示してくれました。

と、こんなことをやっていると、改めてオーディオって面白いなぁと思います。パレット上で絵具を混ぜ合わせて、自分の気に入った色をつくり出す作業に似ているかもしれません。これだ!という「青」ができても、そのうちにこれだ!という「赤」も欲しくなって、たぶんゴールはないのでしょうね。

正直なところ鼻にぬけるボッサは苦手ですが、このヴォーカルは確かな芯があって、「おやっ」と耳を奪われました。
一聴ボサノバ風ですが、アフリカの音楽をベースにポルトガルのファドのテイストを加えたものだとか。ヨーロッパでかなりのセールスを記録した事実がうなづける佳曲で、邦題は「心のカーボ・ヴェルデ」。カーボ・ヴェルデはアフリカにある共和国の名前です。

イメージ 1

機器に対して反応が敏感な音源で、複数のアンプやCDプレーヤーの比較試聴に好適。使用機器によって歌声のニュアンスが変わり、リズムの軽快な明るい曲に聴こえたり、人生の深さを哀愁を込めて唄っているように聴こえたり・・・。システムの細かな調整にも重宝しそうです。

早々と前言訂正。

昨日採り上げた『オーディオアクセサリー』、買ってみました。

で、早速ですが、付録目当てなら購入はオススメしないという結論に達しました。

本誌の方は、価格的にもリーズナブルで最新の発売機器に関する情報、音盤(CD,アナログレコード)に関する情報にふれるには好適だと思います。
一例をあげると、音にこだわる人の間で注目を集めている藤田恵美さんのcamomile Best Audio 2(SACD) (3/2発売予定)の、「2chで音が上方に定位するリマスタリングの秘密」などの詳細情報もあって、イチオシDiscの扱いでした。このシリーズの前作は、オーディオチェックの定番CDになっているので、この2も充実した内容であることが期待されます。


また、個人的には、オーディオマニアではない音楽好きの若い女性が、ハイレゾ音源や真空管アンプの音など、初めて触れる音に感激したり、お気に入り音は、「音楽」が鳴るという視点から価格が最も高い組み合わせでないものを選んだという特集記事が面白かったです。先入観なしで聴けば、機器の価格差って何?という疑問は、私のなかにもずっとあるものなので。

ところで、付録はいけません。オーディオチェックの内容のないこと。単に左右別々に音を出すトラックと正相、逆相を数秒出すだけで、海外のチェック盤のような工夫も遊びもありません。最悪。(>_<)

そのうえ、MAYA嬢のナレーションがこれまたお粗末というか“声”の出し方がわからない人のしゃべりなんです。声をのみ込んだような不明瞭さと、不安定にふるえる音声・・・。もっと可憐で透き通った声を期待したのですが。
そういうしゃべりの後で聴いたせいか、収録の4曲も歌以前に声が未整備であることに気づいてしまいました。
これまで、この人の歌をちゃんと聴いたことがなかったものの、かなりの枚数のCDが出ており、それなりにファンもいて、きっちり歌える人だと思っておりましたが、少し前に話題になった杭が地盤に届いていないマンションを連想してしまいました。外装だけは、ラテンぽく、あるいはジャズっぽく仕上げてあるのですが、芯がしっかり通っていないと、極めて主観的な感想ですが、私にはそう聴こえてしまいました。

付録目当てにこの雑誌を買った人がいたら、ごめんなさい。m(_ _)m

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