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『ホテルの中庭で行われたあるパーティ。この席で舞台「告白」の主演女優が3人の候補のなかから選ばれることになっています。しかし、それを待たずしてパーティの最中に脚本家が謎の死を遂げます。容疑は3人の主演候補に。警察は脚本家の変死をめぐる一人芝居「告白」をそれぞれに演じさせようとしますが・・・・・。
という内容の戯曲「中庭の出来事」を執筆中の劇作家がいて・・・・。』
2005年に「夜のピクニック」で本屋大賞を受賞した恩田陸によるミステリ。「夜のピクニック」は読んでないけど青春ものというイメージが強く、自分には合わないかなと思って敬遠してきました。ただこの作家、「ユージニア」で日本推理作家協会賞を受賞と、ミステリも手がけるみたいということを知り、今回この本を手にとってみました。
脚本のなかの出来事と現実の出来事が目まぐるしく交錯するストーリーで、なかなか凝った小説です。一応脚本部分についてはその形式にのっとった書き方になっていますが、この虚と実が入れ替わる展開についていくのがやっとです。
こういった実験的な構成はともすれば企画倒れに終わってしまうことも多いですが、この作品は上手くまとめて完成度が高いです。ところどころにはさみ込まれるエピソードもエスプリが効いて面白いですが、ただ正統派ミステリ好きな私にはちょっとオシャレすぎて合わなかったようです。
aquarius
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本・マンガ
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女刑事、音道貴子シリーズで、上下巻にわたる長編です。墓碑銘と書いて「エピタフ」と読ませます。
『貸家だった民家の解体現場の地中から2体の白骨死体が発見されます。捜査員に加わる音道は家主である今川老人から借手の情報を聞きだそうとしますが、認知症で全く要領を得ません。
捜査に進展がないまま時間だけが過ぎていく。そんななか、今川老人が殺害されます。
唯一の鍵が消え、捜査は暗礁に乗り上げるかと思われたものの、そこから徐々に事件は動き出します』
今回音道刑事がコンビを組むのは直木賞受賞作でもあるシリーズ1作目「凍える牙」で組んで以来のペンギンオヤジ、滝沢保です。「凍える牙」で衝突しながらも最後はお互いを認め合った二人ですが、だからといって仲良しこよしというわけではない。今回も再び衝突シーンが。そのあたりは面白い。
しかしながら、ストーリーには大きな問題点が。
白骨死体の事情を知ると思われる今川が殺害されたということは、当然両事件にはなんらかの関係があると想像されます。
今川は老人ホームに通っており、そこで素行の悪さからたびたびトラブルを起こしていた。ということで音道組は老人ホームでの聞きこみを担当。そこで、今川がトラブルを起こすたびにそれを諫め、衝突していたというホーム職員に目をつけます。
ここまでの流れを考えれば、ホーム職員は全く関係なく、いつ捜査は別の展開を見せるのかと思いつつ読み進めたものの、次なる展開はなくこのままの流れで物語は進みます。
なんたる偶然!今川が通っていた老人ホームにたまたま白骨事件にも関係する人物がいたというのか!
どうにも腑に落ちないまま物語は終末。ちょっとご都合主義が目立つ小説でした。
aquarius
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江戸川乱歩賞受賞のミステリで、作者は1980年生まれだから弱冠30歳! |
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『日露戦争前、日本軍によって行われた行軍実験。それは厳寒の八甲田山を踏破するというもの。 |
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「白夜行」の姉妹編というか、続編というか微妙な作品。この作品の感想を書くにはどうしても状況的なネタバレが含まれてしまう。 |






