ヒッチさんの映画鑑賞日誌

邦画のベスト1は「二十四の瞳」

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昔から、1月はいぬる。2月はにげる。3月はさる。と申しますが、あっという間に年度末です。春ももうすぐそこまで来ています。山歩きファンにとっては待ち遠しい新緑の季節が到来。そして、NHKのBSでは「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本の喜劇編がいよいよ始まります。こちらもまた楽しみ。ということで、今回も鑑賞記録ひとことメモを残しておきたいと思います。

真実一路
 ☆4.0 1954
 監督:川島雄三
 出演:山村聡、淡島千景、桂木洋子、水村国臣、須賀不二男、佐田啓二
淡島千景さんを悼んで。残念ながらまた昭和の名優がひとり逝ってしまいました。きわめて複雑な事情を有する家族のかたちを描いています。男に寄りかかってしか生きていけない女。妻として母として、そんな家族の中にある“真実”とは・・・。意味深長な物語でした。

ベリッシマ
 ☆3.5 1951
 監督:ルキノ・ヴィスコンティ
 出演:アンナ・マニャーニ、ワルター・キアーリ、ティーナ・アピチッラ、アレッサンドロ・ブラゼッティ
わが子をオーディションに合格させて子役スターに仕立て上げようとする母親の奮闘記。イタリア映画ならではの喧騒とテンポの良さが底辺にあって、終始楽しく見ることができました。家族愛で収束するラストも気に入りました。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
 ☆4.0 2011年
 監督:スティーブン・ダルドリー
 出演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、トーマス・ホーン、マックス・フォン・シドー
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邦題がもうひとつピンとこなくて敬遠していたのですが、知人に勧められて鑑賞することにしました。同時多発テロに関わる物語。うなるくらい見事な脚本ですね。人と人とのつながりをしっかりと描出しています。

劔岳 点の記
 ☆3.5 2009年
 監督:木村大作
 出演:浅野忠信、香川照之、松田龍平、モロ師岡、仲村トオル、宮崎あおい
これは、劇場鑑賞を逃してしまって残念だった作品のひとつです。最近山歩きに熱中しているので、この映画のことを思い出してレンタルで借りてきて見ることにしました。欲を言えば大きなスクリーンで楽しみたかったです。

ヒューゴの不思議な発明
 ☆4.0 2011年
 監督:マーティン・スコセッシ
 出演:エイサ・バターフィールド、クロエ・モレッツ、サシャ・バロン・コーエン、ベン・キングズレー、ジュード・ロウ
「グッドモーニング・バビロン」と「ニューシネマ・パラダイス」を足して2で割って、少々ファンタジックな味付けを加えれば、こんな映画ができあがりそうです。映画黎明期メリエスのフィルムが最新のCGと3Gでよみがえりました。全体のまとまりには少し雑な部分のありますが、映画好きには嬉しくなるような1本でした。

姉妹
 ☆4.0 1955年
 監督:家城巳代治
 出演:野添ひとみ、中原ひとみ、信欣三、内藤武敏、川崎弘子、加藤嘉、殿山泰司
姉の野添ひとみと妹の中原ひとみ。静と動。陰と陽。保守と革新。当時の世情や巷の人情もうつしながら、そんなふたりの対比が実に鮮やかです。嫁入りする姉の乗ったバスを追いかける妹。ラストシーンに目頭が熱くなりました。

日本の熱い日々 謀殺・下山事件
 ☆3.5 1981年
 監督:熊井啓
 出演:仲代達矢、山本圭、浅茅陽子、中谷一郎、橋本功、平幹二朗、稲葉義男、神山繁、菅井きん
社会派の熊井啓らしいアプローチで、国鉄三大ミステリー事件の端緒となった迷宮入り事件の真相に迫った映画です。主人公の新聞記者を演じた仲代達矢をはじめとして、タイトル通り熱い演技が繰り広げられます。見応え十分でした。

がんばっぺ フラガール!〜フクシマに生きる。彼女たちのいま〜
 ☆4.5 2011年
 監督:小林正樹
 出演:スパリゾートハワイアンズ・ダンシングチーム 他、ナレーション:蒼井優イメージ 1

せっかく近所で上映されていたので、東日本大震災からちょうど1年の節目にこの映画を見ることにしました。フラガール達のダンスと笑顔に、見ているこちらが返って励まされているようでした。夢、希望、挫折、現実、家族、仕事、友情、涙、愛、そして復興への確かな足取りが記録された素晴しいドキュメンタリー作品です。

おかえり、はやぶさ
 ☆3.5 2011年
 監督:本木克英
 出演:藤原竜也、杏、三浦友和、前田旺志郎、森口瑤子、田中直樹、大杉漣、中村梅雀
過去2作と比べても遜色のない出来栄えだと思います。さまざまな困難を乗り越え、目的を達成するために知恵を出し合い、チームとして協力する姿。そんな普遍的なものをテーマにしているから、切り口や表現手法が異なっても、ちゃんと感動できるんですね。

兄とその妹
 ☆3.5 1939年
 監督:島津保次郎
 出演:佐分利信、桑野通子、三宅邦子、水島亮太郎、河村黎吉、上原謙、笠智衆
会社と家族(この映画の場合は妹の幸せ)のどちらをとるかという選択で、迷わず家族をとる主人公の潔さ。それがこのホームドラマのニクいところです。妹役の桑野通子のなんともお洒落なこと。

有りがたうさん
 ☆4.5 1936年
 監督:清水宏
 出演:上原謙、桑野通子、築地まゆみ、二葉かほる、石山隆嗣、河村黎吉
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これはホント素晴しい映画でした。自分の好みというか感性にぴたりと当てはまるユーモアと人情とペーソスにあふれた傑作です。当時の世相もよく映し出しています。棒読み調の台詞回しもなかなか味のある演出でした。

按摩と女
 ☆5.0 1938年
 監督:清水宏
 出演:高峰三枝子、徳大寺伸、日守新一、爆弾小僧、佐分利信、坂本武
これまた大傑作。ユーモアのセンスは言わずもがな、作品全体に流れる空気と叙情性は絶品です。高峰三枝子の艶っぽさ。日本映画は黒澤や溝口や小津ばかりではない。邦画古典ファンを自称しながら、こんな名画を見逃していた自分を恥じ入りたい気持ちになりました。おそるべし清水宏。

シベールの日曜日
 ☆4.0 1962年
 監督:セルジュ・ブールギニョン
 出演:ハーディ・クリューガー、パトリシア・ゴッジ、ニコール・クールセル、ダニエル・イヴェルネル
池に波紋が広がるシーンの美しさ。大人びた少女と戦争の後遺症で少年にもどった主人公との、淡く切ない危うい関係を映します。昔から気になりながら見る機会の無かったこの名画を「午前十時の映画祭」第三弾のおかげでようやく鑑賞することができました。

 ☆4.0 1941年
 監督:清水宏
 出演:田中絹代、川崎弘子、斎藤達雄、笠智衆、日守新一、横山準、大塚正義、坂本武
「按摩と女」と同様に山あいの温泉宿が舞台で、一種の“グランドホテル形式”の作品です。斎藤達雄の威張った学者先生のキャラクターが秀逸。どこか人間味があって憎めないのです。田中絹代と笠智衆の淡い恋物語は果たして成就したのでしょうか。

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ヒッチさん
お早うございます


『 下山事件 』・・・・・・此の事件は解剖所見を巡って東大と慶大が異なった見解を示し火花を散らしました。
今尚、真相は闇に葬られて居りますが・・・・・・

作家の故松本清張が当時の米軍GHQに眼を向けていました。
GHQが事件に関与していたとの独自の見解を示したを出版して有りますが・・・・・・

『劔岳 点の記』・・・・・・何やら、山岳小説っぽいですねぇ。
古風なタイトルからして作家、新田次郎の作品の様にも思えますが、
実の処、原作は誰なのでしょうかネェ?
気に為る処では有ります。

2012/3/27(火) 午前 4:49 禁断の果実

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充実した一ヶ月の「映画日記」ですね。
私も同じ作品を数本劇場鑑賞しました。

ゆとりなく鑑賞してしまった「おかえり、はやぶさ」と「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」は、記事に残せるほどに、心を動かすものがありませんでした。
ヒッチさんのまとめを読むと、もったいない鑑賞の仕方をしてしまったな…と思えてきます。

「がんばっぺ フラガール!」は、ヒッチさんと全く同じ思いです。
目頭を熱くしながらの鑑賞でした。

☆5の「按摩と女」、とっても見たいと思っています。

2012/3/27(火) 午前 9:22 alf's mom

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禁断の果実さん、私は松本清張の下山事件は未読なのです。こちらの映画は朝日新聞の矢代記者の原作の映画化です。いずれも他殺説をとっており、GHQと当局の陰謀をにおわせる様な筋立てです。また、「剱岳」の方はご指摘の通り新田次郎の原作です。なので「八甲田山」や「孤高の人」などと共通の雰囲気がありました。

2012/3/28(水) 午後 11:37 ヒッチさん

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alfmomさん、「がんばっぺフラガール」は全国的にも限られた劇場でしか公開されていないようですし、わずか1カ月で同じ映画を鑑賞されているとは、やはり映画の好みは随分共通しているところがあるようですね。その中でも「ものすごくうるさくて〜」は完成度は高いと感じましたが、逆に作り込まれ過ぎている部分が返って欠点かもしれないです。また、清水宏作品は引き続き追いかけていこうと思ってます。大いに感化されました。古典邦画はやめられません。

2012/3/28(水) 午後 11:50 ヒッチさん

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おはようございます。

今回の映画紹介は邦画中心ですね。私はあまり邦画は観ないので、知っている作品は少なかったです。私もまだまだ映画の勉強が足りないと感じました。

今観てみたい邦画は西田敏行主演の「火天の城」です。

2012/4/13(金) 午前 10:14 [ 孔明 ]

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孔明さん、「火天の城」という映画は、予告編は面白そうでしたが、結局見逃しています。ご覧になったらぜひ感想をお聞かせください。古典ばかりでなく、最近の邦画には佳作も随分たくさんありますよね。なかなか全部見きれないので、信頼できる方のご意見をぜひ参考にしたいと思います。

2012/4/16(月) 午後 9:13 ヒッチさん

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お久しぶりです。
「按摩と女」、5.0に拍手です。同じ喜びを共感できて嬉しいです。この映画を観てからいまだに清水作品を追っかけています。
勝手ながら、自分とヒッチさんの好みの映画が合うよなと、嬉しく思っています。
「真実一路」「シベールの日曜日」「兄とその妹」も大好きな映画です。コメントもらっている映画もありますが、たくさんTBさせてくださいね。

2012/5/2(水) 午前 1:26 シーラカンス

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シーラカンスさん、たくさんのTBをどうもありがとうございます。シーラカンスさんのおすすめの清水作品をやっと鑑賞する機会を得ました。どうやら邦画の中では過小評価されすぎてていますね。うもれているのが実にもったいない。もっと見直されていい監督です。こういう作品に出会えるから、古い邦画はやめられないんです。

2012/5/6(日) 午後 10:59 ヒッチさん

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