ヒッチさんの映画鑑賞日誌

邦画のベスト1は「二十四の瞳」

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きっと、うまくいく

みなさん、たいへんご無沙汰しております。不義理をお許し下さい。
色々と事情がありまして長期間お休みしていましたが、ブログを「不定期」再開することにしました。といっても、次回の投稿がいつのことにになるやら分かりません(^_^;)

さて、最近では、映画を見るペースはだいぶん落ちてますが、元来の映画好きの性格は一向に変わりません。どうしても感想を記しておきたい作品に巡りあったので、今回久々のブログを書く事にしたという訳です。
 
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インド映画「きっと、うまくいく」・・・前評判がとっても良くて劇場鑑賞を予定していながら、でも、なんだかんだスケジュールの関係で見逃してしまった映画でした。それが、梅田ガーデンシネマでアンコール上映されることになり、3連休の最終日に出かけてきました。ここ梅田ガーデンシネマは、全席自由でネット予約はありません。整理券順の入場です。近所に暮らす特権で、朝一番でこの日の整理番号「1番」をゲット!上映開始時間ギリギリの購入だと、人気作品は立ち見席になることもあるのです。
 
やはり、この日は想定通り超満員の大盛況でした。見終わった感想。いやあ、ホントに面白かった。3時間弱の長尺がまったく気になりません。というより、いつまでも映画が終わって欲しくない。そんな作品でした。
 

ここ何年かでいちばん愉快痛快な映画でした。満員のお客さんの笑顔が弾け、涙があふれ、幸福感が劇場全体を満たし、畳み掛けるように友達同士の感想が飛び交う。どうしても嬉しくて仕方ない。この映画のことを語りたい。そんなパワーに圧倒された鑑賞直後の劇場の雰囲気を、一体どんな言葉で表現したら適当なのでしょうか?

 
「きっと、うまくいく」・・・それは主人公ランチョーの口癖であり、危機迫ったときに唱える魔法の言葉。
 
インド映画にありがちな、変てこなミュージカル調の歌や踊りのシーンは出てきます。予定調和なシークエンスもいたるところに散らばってます。少々下品なギャグも満載です。それでも、格差や学歴偏重主義のインド現代社会の裏側を辛辣にえぐりながら、ランチョーと2人の親友を中心に据えて、青春と友情と恋愛とをミステリアスに描いていきます。

どんでん返しの繰り返し。学生時代と10年後の彼らとの時間軸を交差させながら、物語はテンポよく進行していきます。張り巡らされた伏線の回収にも抜かりはありません。敵役の優等生や学長も見事ですねえ。キャラはステレオタイプなんですが。なぜだか憎めないんですよ。
 
今年の流行語大賞には、「倍返し」でも「おもてなし」でもなく、「きっと、うまくいく」に1票を入れたいです。おもいっきりの人生讃歌。青春の素晴らしさと生きることの大切さとをこの映画で教えてもらえました。こんな作品出会えるから、いつまでたっても映画はやめられないのです。


2009年 監督:ラジクマール・ヒラニ
採点☆5.0 H25.9.16(月) 梅田ガーデンシネマにて


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連休明け、この1カ月は、個人的にはとても忙しかったのです。平日はほぼ毎日資格試験の勉強をしておりました。そちらの方はおかげ様でなんとか合格することができてホッとしています。また、休日は相変わらず山歩きを優先していました。ということで、映画鑑賞の方は以下の7本のみ

1カ月で7本というのは、おそらくこのブログ開設以来の最低本数ではないでしょうか。しかし、肝心なのは「量」よりも「質」ですからね。今回も珠玉の名画に出会うことができました。

そして、もうひとつ嬉しいニュースがあります。こんどシネ・ヌーヴォのソ連映画特集で「誓いの休暇」が上映されることになりました。こちらは山歩きをちょっとお休みしてでも見に行きたいと思っています。



もず
 ☆4.0 1961
 監督:渋谷実
 出演:淡島千景、有馬稲子、永井智雄、山田五十鈴、深見泰三、乙羽信子、高橋とよ
淡島千景さんの追悼特集より。原作・脚本は水木洋子。もともとは同名テレビドラマの映画化だそうです。こういう母として女として、生活感と人情味とずるさと弱さを併せ持つような役柄は女優・淡島千景の真骨頂です。まさしくハマり役でした。加えて有馬稲子の娘役。山田五十鈴や高橋とよの相変わらずの芸達者ぶりもうかがえます。

女ばかりの夜
 ☆3.0 1961
 監督:田中絹代
 出演:原知佐子、北あけみ、浪花千栄子、田原久子、千石規子、春川ますみ、淡島千景、香川京子
こちらも淡島千景さんの追悼特集より。昭和33年の売春防止法施行を背景に、娼婦の更生施設である「白菊婦人寮」を舞台に女性たちの境遇と哀しさを描いた作品。溝口の「赤線地帯」を思い起こすような映画ですが、映画監督・田中絹代の視点は、案外「女性」という切り口よりも社会常識的なラインを踏み出していないという印象でした。淡島千景はきりりとした寮母先生役です。

サラの鍵
 ☆5.0 2010
 監督:ジル・パケ=ブランネール
 出演:クリスティン・スコット・トーマス、メリュジーヌ・マヤンス、 ニエル・アレストリュプ、エイダン・クイン
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新作映画に満点をつけるのは随分久しぶり。古今ユダヤ迫害をテーマにした映画は星の数ほどあります。また、過去と現代を紡ぎ合わせながら展開していく演出にも目新しさはありません。そして何より、この映画のラストに、どんでん返しや意外性はないのですが、それでもしっかりと大きな感動を届けます。人と人との関わりの大切さ。人間の優しさをあらためて教えてくれる素晴しい映画でした。今年の新作ベスト1はもう決まりですね。本作を超える作品はちょっと出てこないでしょう。

舞台恐怖症
 ☆4.0 1997
 監督:アルフレッド・ヒッチコック
 出演:マレーネ・ディートリッヒ、ジェーン・ワイマン、リチャード・トッド、アラステア・シム、ケイ・ウォルシュ
ヒッチ先生はこの映画のことを「サボタージュ」とならんで失敗作だと自ら卑下しますが、私はそうは思いません。ディートリッヒの妖しい存在感。リチャード・トッドの告白シーンの目の怖さ。それだけでも見る価値ありです。

ミッドナイト・イン・パリ
 ☆3.5 2010
 監督:ウディ・アレン
 出演:オーウェン・ウィルソン、キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ、カーラ・ブルーニ
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これはポスターを見て、どうしても鑑賞したくなった作品です。どうでしょうか、印象派絵画風のこの写真。パリの風景に溶け込んだ主人公。筋立ての方は、1920年代のパリにタイムスリップした主人公が、ヘミングウエイやピカソやダリやコール・ポーターなど様々な芸術家と出会って繰り広げるウディ・アレンらしい軽いコメディ。こういう映画はあまり考え過ぎずに楽しむのに限ります。

国際秘密警察 絶体絶命
 ☆3.5 1967
 監督:谷口千吉
 出演:三橋達也、水野久美、佐藤允、ニック・アダムス、平田昭彦、土屋嘉男、天本英世
谷口千吉特集より。フィルムのプリント状態が今一つで赤っぽく退色していた点は残念でしたが、物語の方は和製ジェームズ・ボンドよろしく主人公の三橋達也が大活躍するスパイ映画です。シリーズ化され全部で5作も作られたらしいですね。本格スパイ映画ではなく、コメディでずっこけな味付けが魅力でしょう。

奇巌城の冒険
 ☆4.0 1966
 監督:谷口千吉
 出演:三船敏郎、中丸忠雄、三橋達也、白川由美、佐藤允、平田昭彦、田崎潤、浜美枝、天本英世
谷口千吉特集よりもう1本。こちらも赤っぽく退色している古い作品です。しかし、主人公のキャラクターといい、悪役のステレオタイプぶりといい、まるでかつての少年マンガをそのまま映画にしたような痛快冒険活劇でした。太宰の「走れメロス」の翻案だそうです。ああ面白かった。




さて、先日のニュースで残念なことに新藤兼人監督の訃報が届けられました。100歳の大往生ですので悲壮感はありませんが、また邦画のひとつの時代が終わったんだなあと寂しい気持ちになりました。謹んでご冥福をお祈りしたいと思います。


★新藤兼人 監督作品・私的ベスト10
 1位 原爆の子
 2位 ある映画監督の生涯 溝口健二の記録
 3位 裸の島
 4位 鬼婆
 5位 三文役者
 6位 第五福竜丸
 7位 午後の遺言状
 8位 北斎漫画
 9位 どぶ
 10位 花嫁さんは世界一
  次点 さくら隊散る
  次点 墨東綺譚

★新藤兼人 脚本作品・私的ベスト10
  1位  しとやかな獣 (川島雄三監督)
  2位  大いなる旅路 (関川秀雄監督)
  3位  清作の妻 (増村保造監督・吉田絃二郎原作)
  4位  女ひとり大地を行く (亀井文夫監督)  
  5位  偽れる盛装 (吉村公三郎監督)
  6位  ハチ公物語 (神山征二郎監督)
  7位  卍 (増村保造監督・谷崎潤一郎原作)
  8位  お嬢さん乾杯! (木下惠介監督)
  9位  華岡青洲の妻 (増村保造監督・有吉佐和子原作)
  10位  斬る (三隅研次監督・柴田錬三郎原作)
   次点  足摺岬 (吉村公三郎監督・田宮虎彦原作)
   次点  けんかえれじい (鈴木清順監督・鈴木隆原作)


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楽しかった連休もあっという間に終わってしまいました。以前はGWといえば、溜め録りしていた映画を何本もまとめて見るのが恒例でした。でも、今年の連休に見た映画は、キートンとチャップリンのサイレント特集、それから新作の「宇宙兄弟」くらいなもので、あとはずっと山歩き三昧のGWでした。ちょっと計算してみると、踏破した山は全部で9山、歩いた距離計140.8Km、20万7,170歩と、心地よい疲労感に浸っています。

さて、忘れないように映画の方の鑑賞記録も残しておきましょう。

港の日本娘
 ☆3.5 1933
 監督:清水宏
 出演:及川道子、井上雪子、江川宇礼雄、沢蘭子、逢初夢子、斎藤達雄

風の中の子供
 ☆4.0 1937
 監督:清水宏
 出演:河村黎吉、吉川満子、葉山正雄、爆弾小僧、坂本武、岡村文子

信子
 ☆3.5 1940
 監督:清水宏
 出演:高峰三枝子、三浦光子、岡村文子、森川まさみ、高松栄子、大塚君代、松原操、忍節子、出雲八重子

ガタカ
 ☆4.0 1997
 監督:アンドリュー・ニコル
 出演:イーサン・ホーク、ユマ・サーマン、アラン・アーキン、ジュード・ロウ、ローレン・ディーン

王将
 ☆3.5 1948
 監督:伊藤大輔
 出演:阪東妻三郎、水戸光子、三條美紀、奈加テルコ、小杉勇、斎藤達雄、大友柳太郎、滝沢修、三島雅夫

子供の四季 春夏の巻
 ☆4.0 1939
 監督:清水宏
 出演:河村黎吉、吉川満子、葉山正雄、爆弾小僧、坂本武、岡村文子、西村青児

子供の四季 秋冬の巻
 ☆3.5 1939
 監督:清水宏
 出演:河村黎吉、吉川満子、葉山正雄、爆弾小僧、坂本武、岡村文子、西村青児

暖流
 ☆3.5 1957
 監督:増村保造
 出演:根上淳、左幸子、野添ひとみ、小川虎之助、村田知栄子、船越英二、清水谷薫

アーティスト
 ☆4.0 2011年
 監督:ミシェル・アザナヴィシウス
 出演:ジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ、ジョン・グッドマン、ジェームズ・クロムウェル

君の名は 第一部
 ☆4.0 1953
 監督:大庭秀雄
 出演:岸惠子、佐田啓二、月丘夢路、淡島千景、小林トシ子、笠智衆

渇いた太陽
 ☆3.5 1962
 監督:リチャード・ブルックス
 出演:ポール・ニューマン、ジェラルディン・ペイジ、シャーリー・ナイト、エド・ベグリー

愛染かつら 総集編
 ☆3.5 1938
 監督:野村浩将
 出演:田中絹代、上原謙、佐分利信、高杉早苗、河村黎吉、吉川満子

小早川家の秋
 ☆4.0 1961
 監督:小津安二郎
 出演:中村鴈治郎、原節子、小林桂樹、新珠三千代、司葉子、浪花千栄子、団令子、杉村春子、森繁久彌

男性と女性
 ☆3.5 1919
 監督:セシル・B・デミル
 出演:グロリア・スワンソン、トーマス・ミーアン、ライラ・リー

カーリー・スー
 ☆3.0 1991
 監督:ジョン・ヒューズ
 出演:ジェームズ・ベルーシ、ケリー・リンチ、アリサン・ポーター、ジョン・ゲッツ

祇園の姉妹
 ☆4.5 1936
 監督:溝口健二
 出演:山田五十鈴、梅村蓉子、志賀廼家弁慶、新藤英太郎、深見泰三

キートンの大列車追跡
 ☆4.0 1926
 監督:クライド・ブルックマン、バスター・キートン
 出演:バスター・キートン 、マリオン・マック

ファッティとミニー
 ☆3.0 1914
 監督:ロスコー・アーバックル
 出演:ロスコー”ファッティ“アーバックル、ミニー・デヴロー、ミンタ・ダフィ

チャップリンの活動狂
 ☆2.5 1914
 監督:ジョージ・ニコラス
 出演:チャールズ・チャップリン、ロスコー・アーバックル、メーベル・ノーマンド、フォード・スターリング

タンゴのもつれ
 ☆3.0 1914
 監督:マック・セネット
 出演:チャールズ・チャップリン、ロスコー・アーバックル、フォード・スターリング、チェスター・コンクリン

両夫婦
 ☆3.0 1914
 監督:チャールズ・チャップリン
 出演:チャールズ・チャップリン、ロスコー・アーバックル、ミンタ・ダフィ、アル・セント・ジョン

メーベルとチャップリンの夫婦交換騒動
 ☆3.0 1914
 監督:チャールズ・チャップリン
 出演:チャールズ・チャップリン、マック・スウェイン、メーベル・ノーマンド、フィリス・アレン

宇宙兄弟
 ☆4.0 2012年
 監督:森 義隆
 出演:小栗旬、岡田将生、麻生久美子、堤真一、井上芳雄、井浩文、濱田岳

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これらのうち、最も面白かったのは、なんといっても「君の名は 第一部」でしたね。まるで少し前に流行った韓流ドラマのような展開です。ちょうどいいところで終わるんですよ。真知子(岸恵子)と春樹(佐田啓二)の運命はいかに・・・。第二部〜第三部をなんとか見たいと思ってたら、今度、京都文化博物館の淡島千景追悼企画にて上映予定をみつけました。予定調整して、京都方面の山歩きの帰りにでも寄ってみたいと思います。今から楽しみです。

それと、「アーティスト」。アカデミー賞独占の話題作です。この作品を昔のサイレントと比べて、どうだこうだという見方をしたらつまんないと思います。時代の流れとともに古きスターが新鋭に凌駕されていく悲哀。テーマ自体は使い古されていますが、これはまさしく現代映画の芸術の粋を集めた最先端の映像表現です。フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースばりのステップの見事なこと。実に楽しい映画でした。

そして、愛すべき清水宏作品たち。こどもの無邪気さをいきいきと映し出していますね。自分はかつては「みかへりの塔」(1941年)という映画くらいしか見たことはなかったのですが、「有りがたうさん」(1936年)、「按摩と女」(1938年)、「簪」(1941年)と続けて清水映画に触れるうち、その素晴しさを発見。今、この監督さんの映画をいちばん注目して追っかけています。


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いつもご訪問ありがとうございます。

昔から、1月はいぬる。2月はにげる。3月はさる。と申しますが、あっという間に年度末です。春ももうすぐそこまで来ています。山歩きファンにとっては待ち遠しい新緑の季節が到来。そして、NHKのBSでは「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本の喜劇編がいよいよ始まります。こちらもまた楽しみ。ということで、今回も鑑賞記録ひとことメモを残しておきたいと思います。

真実一路
 ☆4.0 1954
 監督:川島雄三
 出演:山村聡、淡島千景、桂木洋子、水村国臣、須賀不二男、佐田啓二
淡島千景さんを悼んで。残念ながらまた昭和の名優がひとり逝ってしまいました。きわめて複雑な事情を有する家族のかたちを描いています。男に寄りかかってしか生きていけない女。妻として母として、そんな家族の中にある“真実”とは・・・。意味深長な物語でした。

ベリッシマ
 ☆3.5 1951
 監督:ルキノ・ヴィスコンティ
 出演:アンナ・マニャーニ、ワルター・キアーリ、ティーナ・アピチッラ、アレッサンドロ・ブラゼッティ
わが子をオーディションに合格させて子役スターに仕立て上げようとする母親の奮闘記。イタリア映画ならではの喧騒とテンポの良さが底辺にあって、終始楽しく見ることができました。家族愛で収束するラストも気に入りました。

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
 ☆4.0 2011年
 監督:スティーブン・ダルドリー
 出演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、トーマス・ホーン、マックス・フォン・シドー
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邦題がもうひとつピンとこなくて敬遠していたのですが、知人に勧められて鑑賞することにしました。同時多発テロに関わる物語。うなるくらい見事な脚本ですね。人と人とのつながりをしっかりと描出しています。

劔岳 点の記
 ☆3.5 2009年
 監督:木村大作
 出演:浅野忠信、香川照之、松田龍平、モロ師岡、仲村トオル、宮崎あおい
これは、劇場鑑賞を逃してしまって残念だった作品のひとつです。最近山歩きに熱中しているので、この映画のことを思い出してレンタルで借りてきて見ることにしました。欲を言えば大きなスクリーンで楽しみたかったです。

ヒューゴの不思議な発明
 ☆4.0 2011年
 監督:マーティン・スコセッシ
 出演:エイサ・バターフィールド、クロエ・モレッツ、サシャ・バロン・コーエン、ベン・キングズレー、ジュード・ロウ
「グッドモーニング・バビロン」と「ニューシネマ・パラダイス」を足して2で割って、少々ファンタジックな味付けを加えれば、こんな映画ができあがりそうです。映画黎明期メリエスのフィルムが最新のCGと3Gでよみがえりました。全体のまとまりには少し雑な部分のありますが、映画好きには嬉しくなるような1本でした。

姉妹
 ☆4.0 1955年
 監督:家城巳代治
 出演:野添ひとみ、中原ひとみ、信欣三、内藤武敏、川崎弘子、加藤嘉、殿山泰司
姉の野添ひとみと妹の中原ひとみ。静と動。陰と陽。保守と革新。当時の世情や巷の人情もうつしながら、そんなふたりの対比が実に鮮やかです。嫁入りする姉の乗ったバスを追いかける妹。ラストシーンに目頭が熱くなりました。

日本の熱い日々 謀殺・下山事件
 ☆3.5 1981年
 監督:熊井啓
 出演:仲代達矢、山本圭、浅茅陽子、中谷一郎、橋本功、平幹二朗、稲葉義男、神山繁、菅井きん
社会派の熊井啓らしいアプローチで、国鉄三大ミステリー事件の端緒となった迷宮入り事件の真相に迫った映画です。主人公の新聞記者を演じた仲代達矢をはじめとして、タイトル通り熱い演技が繰り広げられます。見応え十分でした。

がんばっぺ フラガール!〜フクシマに生きる。彼女たちのいま〜
 ☆4.5 2011年
 監督:小林正樹
 出演:スパリゾートハワイアンズ・ダンシングチーム 他、ナレーション:蒼井優イメージ 1

せっかく近所で上映されていたので、東日本大震災からちょうど1年の節目にこの映画を見ることにしました。フラガール達のダンスと笑顔に、見ているこちらが返って励まされているようでした。夢、希望、挫折、現実、家族、仕事、友情、涙、愛、そして復興への確かな足取りが記録された素晴しいドキュメンタリー作品です。

おかえり、はやぶさ
 ☆3.5 2011年
 監督:本木克英
 出演:藤原竜也、杏、三浦友和、前田旺志郎、森口瑤子、田中直樹、大杉漣、中村梅雀
過去2作と比べても遜色のない出来栄えだと思います。さまざまな困難を乗り越え、目的を達成するために知恵を出し合い、チームとして協力する姿。そんな普遍的なものをテーマにしているから、切り口や表現手法が異なっても、ちゃんと感動できるんですね。

兄とその妹
 ☆3.5 1939年
 監督:島津保次郎
 出演:佐分利信、桑野通子、三宅邦子、水島亮太郎、河村黎吉、上原謙、笠智衆
会社と家族(この映画の場合は妹の幸せ)のどちらをとるかという選択で、迷わず家族をとる主人公の潔さ。それがこのホームドラマのニクいところです。妹役の桑野通子のなんともお洒落なこと。

有りがたうさん
 ☆4.5 1936年
 監督:清水宏
 出演:上原謙、桑野通子、築地まゆみ、二葉かほる、石山隆嗣、河村黎吉
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これはホント素晴しい映画でした。自分の好みというか感性にぴたりと当てはまるユーモアと人情とペーソスにあふれた傑作です。当時の世相もよく映し出しています。棒読み調の台詞回しもなかなか味のある演出でした。

按摩と女
 ☆5.0 1938年
 監督:清水宏
 出演:高峰三枝子、徳大寺伸、日守新一、爆弾小僧、佐分利信、坂本武
これまた大傑作。ユーモアのセンスは言わずもがな、作品全体に流れる空気と叙情性は絶品です。高峰三枝子の艶っぽさ。日本映画は黒澤や溝口や小津ばかりではない。邦画古典ファンを自称しながら、こんな名画を見逃していた自分を恥じ入りたい気持ちになりました。おそるべし清水宏。

シベールの日曜日
 ☆4.0 1962年
 監督:セルジュ・ブールギニョン
 出演:ハーディ・クリューガー、パトリシア・ゴッジ、ニコール・クールセル、ダニエル・イヴェルネル
池に波紋が広がるシーンの美しさ。大人びた少女と戦争の後遺症で少年にもどった主人公との、淡く切ない危うい関係を映します。昔から気になりながら見る機会の無かったこの名画を「午前十時の映画祭」第三弾のおかげでようやく鑑賞することができました。

 ☆4.0 1941年
 監督:清水宏
 出演:田中絹代、川崎弘子、斎藤達雄、笠智衆、日守新一、横山準、大塚正義、坂本武
「按摩と女」と同様に山あいの温泉宿が舞台で、一種の“グランドホテル形式”の作品です。斎藤達雄の威張った学者先生のキャラクターが秀逸。どこか人間味があって憎めないのです。田中絹代と笠智衆の淡い恋物語は果たして成就したのでしょうか。

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いつもご訪問ありがとうございます。

ここのところブログ更新のペースがどんどん落ちてます。「午前十時の映画祭」が終わってしまったことも一因なんですけどね。すっかり山歩きにハマってしまって、最近では趣味の優先順位が映画にとってかわりました。

次の土日は天気予報を確認しながら、どこの山に登ろうかなあと思案に暮れることも楽しくてしょうがありません。山はいいですよ。寒さも関係ないですね。自然のすばらしさや厳しさを知ると、人生にも深みが増します。

心身ともに健康を実感しています。停滞期から脱しきれなかったダイエットも、たった4ヶ月でいつの間にか目標を達成してました。(体重64.4㎏→58.2㎏、体脂肪率24.4%→19.8%)

さて、映画ブログが山歩きブログに変わってしまわないように、鑑賞記録は少しずつでも残しておきたいと思います。


ハスラー
 ☆4.0 1961
 監督:ロバート・ロッセン
 出演:ポール・ニューマン、ジャッキー・グリーソン、パイパー・ローリー、ジョージ・C・スコット
晩年のエディを描いた「ハスラー2」が封切られた頃、空前のビリヤードブームでした。よくプールバーに通ったのが懐かしく思い出されます。Pニューマンのハマリ役のひとつですね。これが2011年の最後に見た映画でした。
 
ローマの休日
 ☆4.0 1953
 監督:ウィリアム・ワイラー
 出演:グレゴリー・ペック、オードリー・ヘップバーン、エディ・アルバート
2012年の最初の映画は「ローマの休日」です。アイフォンのアプリ(85円)で、実家に帰省中に鑑賞しました。往年の名作がスマホで持ち歩ける便利な時代になりました。とはいえ、やっぱり小さな画面では少し物足りませんよね。
 
冒険者たち
  ☆5.0 1967
  監督:ロベール・アンリコ
  出演:アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス
友情と愛情の狭間。主人公男女の三角関係と、宝探しの冒険ドラマと、海に浮かぶ要塞。これは昔からもうホント大好きな作品なのです。これほどロマンを感じさせる映画は滅多にありません。
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エイリアン
 ☆3.0 1979
 監督:リドリー・スコット
 出演:トム・スケリット、シガーニー・ウィーヴァー、ジョン・ハート
公開当時、劇場鑑賞しました。そのころはこういった刺激の強いSFは大好きだったんですが、自分の嗜好もだんだん変化してきています。それにしても、このエイリアンの造形は見事ですね。当時大ヒットした理由が分かるような気がしました。

砂糖菓子が壊れるとき
 ☆3.5 1967
 監督:今井正
 出演:若尾文子、原知佐子、津川雅彦、藤巻潤、志村喬、船越英二、田村高廣
若尾文子が肉体派女優を演じています。見始めてすぐに分かりましたが、日本を舞台に置き換えて、マリリン・モンローの生涯をたどった映画ですね。睡眠薬依存するようなモンローの不安定な心情と男性遍歴が若尾文子の好演によってよく映し出されていました。

丹下左膳余話 百萬両の壺
 ☆5.0 1935
 監督:山中貞雄
 出演:大河内傳次郎、喜代三、宗春太郎、澤村国太郎
この日は少々しんどい事があったので、気分転換に陽気な喜劇でもと思って、山中の「丹下左膳」を見ることにしました。おかげ様ですっかり元気回復できました。邦画史上、最高・最強の軽喜劇ですね。
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母のいる場所
 ☆3.0 2003
 監督:槙坪夛鶴子
 出演:紺野美沙子、馬渕晴子、小林桂樹、野川由美子
高齢化社会を迎える我が日本。介護という問題に切り込んだ作品でした。この重いテーマには考えさせられる部分も多かったです。主役をはじめ、役者は全般にやや弱い感じですが、小林桂樹だけはひとつ抜きんでた印象です。

キャリー
 ☆3.0 1976
 監督:ブライアン・デ・パルマ
 出演:シシー・スペイセク、ジョン・トラヴォルタ 、パイパー・ローリー、ウィリアム・カット
「午前十時の映画祭」もついに終わってしまいました。有終を飾るに相応しい(?)青春ホラー映画です。あらすじを随分忘れていたので、ラストにあらためて心臓が止まりそうになりました。

真昼の暗黒
 ☆4.0 1956
 監督:今井正
 出演:草薙幸二郎、松山照夫、左幸子、矢野宣、山村聡、飯田蝶子
実際の冤罪事件をテーマにした今井らしい切り口の社会派ドラマでした。法廷シーンの緊迫感は流石ですね。ラストシーンの主人公の叫びが印象的に余韻を残します。脚本は橋本忍。
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小林多喜二
 ☆3.5 1974
 監督:今井正
 出演:山本圭、中野良子、森幹太、北林谷栄、南清貴、佐藤オリエ、横内正
小林多喜二が拷問死するショッキングなシーンから映画が始まります。多喜二といえばプロレタリア文学の小説家ということくらいしか知りませんでしたが、その思想と生き様を極めてユニークかつシニカルな視点で描いています。

婉という女
 ☆4.5 1971
 監督:今井正
 出演:岩下志麻、緒形拳、長山藍子、北林谷栄、山本學、北大路欣也
江戸時代の土佐藩。政治に翻弄された一家の数奇な命運を映し出しています。蟄居され40年ぶりに御赦免を受けた主人公の「婉」たち姉妹。映画を見て原作も読んでみたいと思うことはよくありますが、この作品では特に強くそう思いました。そこで、映画館からの帰り道、さっそく書店によって文庫本を購入(大原富枝著)。その晩一気に読破しました。映像と活字とで「婉」という女性の内面が見事に描出されていました。映画も小説もどちらも胸に迫る大傑作です。

紀ノ川
 ☆4.5 1966
 監督:中村登
 出演:司葉子、岩下志麻、有川由紀、東山千栄子、田村高廣、丹波哲郎
日本映画の格調の高さ、奥行きの深さ、文化の豊さ、そういった要素が凝縮された作品ですね。最近はこんな邦画が減ってきて少々寂しい気がします。本作の司葉子は大変素晴しい。おそらく彼女の役者としてのベストワークでしょう。

ひまわり
 ☆4.5 1970
 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
 出演:ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ、リュドミラ・サベーリエワ、アンナ・カレーナ
「午前十時の映画祭」で上映予定の変更があったのは、おそらくこのデジタルリマスター版の版権の関係が理由だったんではないしょうか。今回、念願のスクリーン鑑賞が叶いました。

ALWAYS 三丁目の夕日'64
 ☆4.0 2012年
 監督:山崎貴
 出演:吉岡秀隆、堤真一、小雪 、堀北真希、もたいまさこ、森山未來、薬師丸ひろ子
オリンピックと東海道新幹線の昭和39年。予定調和の極みなんですけど、このシリーズは相変わらす泣かせますねえ。胸の奥のノスタルジックな部分をくすぐってくれるのです。3Dでの鑑賞。東京タワーが画面から飛び出して見えました。

大菩薩峠 第二部
 ☆3.5 1958
 監督:内田吐夢
 出演:片岡千恵蔵、萬屋錦之介、月形龍之介、加賀邦男、山形勲、東千代之介、丘さとみ、木暮実千代

大菩薩峠 完結篇
 ☆3.5 1959
 監督:内田吐夢
 出演:片岡千恵蔵、萬屋錦之介、月形龍之介、加賀邦男、山形勲、東千代之介、丘さとみ
三部作これで完結。東映によくある勧善懲悪の分かりやすい時代劇でなくて、複雑な主人公の机龍之介。こういう役柄で主役を張って絵になるのは、やはり千恵蔵か雷蔵くらいですね。面白かった。

恋におちたシェイクスピア
 ☆4.5 1998
 監督:ジョン・マッデン
 出演:ジョセフ・ファインズ、グウィネス・パルトロウ、スティーヴン・ベアード、ジェフリー・ラッシュ
シェークスピアがこんな風に「ロミオとジュリエット」や「十二夜」を書きあげていたんだとしたら、と考えるとワクワクしてきます。劇中劇と夢と現実が緻密に紡ぎあわされた珠玉のラブストーリーでした。
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肉弾
 ☆4.5 1968
 監督:岡本喜八
 出演:寺田農、大谷直子、天本英世、笠智衆、北林谷栄、春川ますみ
前々から鑑賞したかった1本です。戦争の不条理さと青春の空しさとを岡本喜八流のブラックユーモアで包んだ傑作。一種の反戦映画ではあるんですが、このリズムを何て表現したらいいんでしょう。完全に喜八節にやられました。

はやぶさ 遥かなる帰還
 ☆4.0 2012年
 監督:瀧本智行
 出演:渡辺謙、江口洋介、夏川結衣、小澤征悦、中村ゆり、吉岡秀隆、石橋蓮司、藤竜也、山崎努
堤幸彦版に負けず劣らず、「はやぶさ」はまたしても大きな感動を届けてくれました。堤版より群像劇風に作られていた印象です。劇場で来月公開の「おかえり はやぶさ」の前売り券も購入してしまいました。

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