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米国がイラクのフセイン政権打倒のため侵攻してから5年目。未だに治安回復の目途が立たない内戦状態が続いている。この戦争につぎ込んだ米国出費は約6000億ドル(約70兆円)。
今後どうなるのか見通しも立たない状態なのに、何故米国はイラクにこのような莫大な資金をつぎ込んでいるのか、その主な理由は次の二つと考えられる。
その第一は、石油利権である。フセイン政権下では、フランスが石油利権を牛耳っていたし、ロシアも大きく関与し、中国も触手を伸ばしていたが、敵対していた米国は進出を阻まれていた。
第二の理由は、中東における不安要因である長期化したフセイン政権を崩壊させ、上記の問題を取り除くことにあったと考える。したがって、この三国はイラク戦争に猛反対した。現状のままで、イラクから米軍が撤退すれば、イラク国民の支持を受けていない米国は、石油の利権を失う結果となる。
イラクに米国式民主主義を根付かせようという一方的な考えは、イラク国民から反発されており、成功しないだろう。米国の傀儡的なイラク政権が宗教勢力の均衡を図ろうとしている傍ら、駐留米軍のテロリストの掃討作戦は、人権など全く無視した状態で行われている。民主主義と人権は表裏一体であらねばならないのに、民主主義を根付かせようという理想とは全く反対の行動をしていることになり、益々嫌米的な思想を助長する結果となっている。
今後の選択肢としては、米軍が完全撤退するか、このままズルズルと駐留するかで、イラクの将来は大きく変わる。米軍駐留という現状を維持すれば、イラク国民はテロの嵐から逃れることはできず、外国投資から疎遠で、現状の最貧国の状態が続くことになる。多分可能性がないと思うが、完全撤退すれば、やがては部族長の集合政権と宗教指導者が国権を代表する中東特有のイスラム国家になると予測されるので、外国投資を呼び込むことが困難で、いずれの道を選択しても、一般国民に豊な生活を保障する経済発展は望み薄であろう。


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