イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

変わったジャンルの音楽のメッセージで脳をマッサージ。

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なにを思ってこのアルバムを購入したかまったく記憶がない。たぶん近藤等則の名前が見えたからだろうか。いやそれとも、ギタリストのヘンリー・カイザーHenry Kaiser、パーカッションのアンドレア・センタッツオAndrea Centazzoの組み合わせゆえだったかもしれない。
近藤等則(1948)はフリー系で活動しており一応聴いてはいたものの、たぶん聴き流す、あるいはお付き合いという程度であったのかもしれない。何せJ・フリーの悪しき中途半端性にはいささか興ざめていたので一括りにして済ませていたのだろう。
毎度の言葉で我ながら、謂うのもいい加減憚られるけれども、<遊び=スサビ>の徹底性、いやそこまでいかなくても遊びがなさすぎた。どこかに芸術、アート<道>という高尚の思いが邪魔していたのではとも思いたくなる。破天荒に遊んで(すさんで)みせる、あるいはそのようなコラボレイトができる対者の存在がJ・フリー系に出てこなかったということなのかもしれない。
ともかく怒涛のイギリス、ドイツほかヨーロッパの凄まじいばかりのうねりに比べると総体的にはこじんまりとかつ燃焼度の低いものであった。つい最近はじめて、実に20数年ぶりにレコード屋なる店に足を踏み入れた。これもこのブログを始めたせいでもあるけれど。名に聞く梅田・タワーレコードであった。
当方ジャズのコーナーはてっきりポップスのそばにあるものと思いきや、クラシックコーナーの方ではないか。もうこれでジャズの行く末決まりだなと思ったものであった。要するに殿堂入りということだろうか。シルバー・オールドファンとごく一部の若い世代のファンでチマチマとその命脈保つのだなとの印象をした。もっとも60年代もそうだったのかもしれない。私自身も内側に居ただけにそうしたことが了解できなかっただけかもしれない。
こんにちジャズよりロックのほうが刺激的、実験的であるのは確かなことである。車中流れてくるラジオ放送で、驚き、新鮮さをもたらしてくれるのは間違いなくロックである。ジャズはこの先古典音楽として、たぶん演歌と同じような衰退という命脈をもつのだろう。
そんなことはともかく、このアルバムは、いま気がついたけれど、黒サングラス黒づくめの装束を身にまとい、アナーキーで意味不明瞭な評論をもって、しかしバイタリティ溢れる活動で名を馳せていた間章(Aquirax Aida、1946-78)のSpirit and Memoryに捧げるとの小さな文字が記されているのに気付いた。隠然とした影響力があったのだなとおもった。
ここでは、A面、近藤等則のトランペットとヘンリー・カイザーのエレクトリックギターとのフリーインプロヴィゼーション・デュオと、B面、アンドレア・センタッツオの電気変調されたパーカッションとヘンリー・カイザーのエレクトリックギターとのおなじくフリーインプロヴィゼーション・デュオである。
ここでの近藤等則は素晴らしい。ヘンリー・カイザーのエレクトリックギターに誘い出されるようにして極限まで内側へ音をねじ込んでゆく精神の緊張が耳そばだたせる。
ドラムのミルフォード・グレイヴスとのインタープレイのときにも思ったけれど対者次第という印象がはなはだ強い。多くを聴いていないので断じるのは不謹慎かもしれないけれど、国産プレーヤーとのコラボには感心するようなものに出会ったことのないのも確かなことである。
さてところでB面のアンドレア・センタッツオとヘンリー・カイザーとのフリーインプロヴィゼーション・デュオのほうがはるかにおもしろいという結論は、なにを意味するのだろう。時間もなくなってきた。またの機会としよう。『プロトコル・Protocol』1978年録音されたものだそうである。

「フリージャズ<欧・米>」書庫の記事一覧

閉じる コメント(6)

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tdhdf661さんのブログを読んでいるとどうしても聴きたくなります。 私は今ランブリン・オーケストラ聴いていますが、フリージャズもいいですね。ジャズもロック(特にプログレ)もクラシックの歴史に乗っかってるような気分にさせてくれるものが一杯で興味あります。

2006/7/5(水) 午後 10:37 [ ひるでがると ]

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私の記事は偏っていますので眉に唾して参考にしてください。それにしても、ヒルデガルトという名を使われているイメージからすると、お持ちの感性が中世の静謐という感じがします。ランブリン・オーケストラとは、はじめて聞きました。中央アジア系の民俗性を感じさせるものなんでしょうかね。彼の地のこぶし回し、声の転がし方には魂をゆすぶられるものがおおいですが。

2006/7/6(木) 午前 0:28 緑の森

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ずいぶん乱暴な言い方で、誰かに蹴られそうですが、ニーナ・シモンやバド・パウエルといったアメリカの黒人JAZZミュージシャンが、事情はともかくヨーロッパに行くと<芸術家>として迎えてくれることからか、音にテーマがなくなって上手さとか雰囲気だとかそんなものしか残らなくなるような気がします。日本の場合も同じかと思うたりしてます。その中途半端さでも、留まってやっていたほうが・・・と感じております。

2006/7/6(木) 午前 9:15 低人

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tdhdf661さんの記事を読んでいて、自分の感じ始めている音楽という芸術に、何かヒントを戴いたような感動だったのです。ただ漠然と感じていたものが <ゆらぎ>論とか宇宙論とか読ませていただいて、クラシックにも通じる何かをつかめたように思います。

2006/7/6(木) 午前 10:38 [ ひるでがると ]

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ブログ用のために富樫を聴きなおしていて、その対者のたとえば渡辺貞夫、菊池などの力量の凄さを思い知らされるにつけ複雑です。

2006/7/6(木) 午後 11:31 緑の森

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<ゆらぎ>概念は<自然>を考える時、その自然をきわめて共生的に、また感性的にハートフルに考えるコンセプトのように思えます。がんじがらめの強固な数式ではなく、淡い揺らめきにその初源を措くイメージは、木の葉揺らめかす風のオトズレになにごとかを余情する人間感性の腑に落ちる考えのようにも思えます。

2006/7/6(木) 午後 11:58 緑の森


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