イメージを揺さぶり脳をマッサージする音楽

変わったジャンルの音楽のメッセージで脳をマッサージ。

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        「進むべき道はない、だが進まねばならない……アンドレイ・タルコフスキー」。  

Luigi Nono - Non Consumiamo Marx

             
 
ルイジ・ノーノLuigi Nono
イメージ 21968年は、団塊シルバーにとっては何らかのかたちで特段の意味を持つエポックであった。もちろん、そのようなことどもは無縁であったと、のたまう人々のいることは承知ではあるが。以前拙ブログを開設して半年ほど経ってのこと、ネット散歩中、あるブログで、当時高校卒業して、はや仕事のため上京し就労していた人間にとって、全共闘運動など政治の動きのもつ意味は違うはずであり、ひと括りにするのは間違っている。したがって同じ団塊シルバーといっても多様だとの指摘があった。
団塊イコール反戦学生運動(全共闘)イコール、プロテスト(変革への傾向性)などのイメージには抵抗があるとの由。もっともなことではある。
否定はしない。また≪遠隔力概念の発展史についての研究をまとめた・・・「磁力と重力の発見」≫で≪第1回パピルス賞、第57回毎日出版文化賞、第30回大佛次郎賞を受賞して読書界の話題となった。≫(WIKIPEDIA)
東大全共闘議長(代表)の院生?であった山本義隆(1941‐)にたいし、その大佛次郎賞選考委員の一人であった、同じ東大で助手の職にあった養老 孟司(1937−)が≪研究室の助手をしていた頃、当時盛んだった全共闘運動の被害を被った。研究室がゲバ棒を持ち覆面を被った学生達に押し入られ、「こんな一大事に研究なんかしている場合か」と非難されながら研究室を追い出された経験をして以来、「学問とは何か」「研究とは何か」「大学とは何か」といった問いに対して考え続けており、本人曰く「私のなかで紛争は終わってない」。山本義隆『重力と磁力の発見』が大佛次郎賞を受賞した際には、同賞の選考委員でありながら、著作への授賞に異存はないとしつつも、自らが全共闘運動から受けた影響などを理由に「選評を拒否する」という強い調子の文章を発表して話題となった。≫(WIKIPEDIA)
これをまさしく、新聞紙上で 知ったとき、かくまで真率な養老 孟司に却って行動、思想のありようを見せ付けられた思いであった。一つの歴史の事態がこのように深く刻み込まれているのだ。
ひと括りにできない多様複雑系であるからこその人の歴史であり、誰も先の読めないのが政治経済であり歴史ということなのだろう。先が読めるのなら投機市場なぞ成立する筈もなく、政治もいらない。
畢竟、政治とは多数の計測不能の力学働く決断だからである。他者とは無であり分からなさである。だからこその言語であり、果てしのない超越である。
個人に限界があるからこその集団である。しかしその集合が計測不能だ。すべて分からなさを背後に抱えて歩むしかないのだろう。最善を求めてのシシュポスの徒労ともいえる働きかけ、その積み重ねにしか、すべきことの本来性はないのだろう。
しかし1968年は歴史の画期、結節であったこともまた否定できない。ネットでもここ最近、この年恰好のシルバーが、それらを顧みつつ声を紡ぎつつあるようだ。
なにあろう、拙ブログもその一つなのだけれど。しかし今の若者たちの社会現象としての諸問題が、団塊シルバーの<いいとこ取=盗り>の裏返しの結果であることもまた指摘されるとおりと思われる。
右肩上がりの成長経済の果実をチャッカリ懐に入れて老後の保障を主張するのも、いい気なものだとの思いが、私にはある。このゆり戻し、しっぺ返しは必ず、遠からずにやってくることだろう。
と、ま、いつものことながら脱線してしまった。
今日取り上げるアルバムは、社会主義革命を信じ、イタリア共産党員でもあった作曲家ルイジ・ノーノLuigi Nono(1924−90)の作品である。
しかもB面の『NON CONSUMIAMO MARX』(1968)は、いわゆる、パリ五月革命といわれた1968年の政治動乱を扱った作品であり、しかも、大統領の退陣にまで至るストライキ等、猖獗する大衆運動の激動を象徴するスローガン、落書き等を素材にマグネティックテープ編集の音楽作品として仕上げたものである。確かにあの煽動するアジテーション、その大衆政治運動の独特の喧騒と熱狂が伝わってくる作品となっている。
沸々と湧き上がりこみあがるものがある。印象深いのは幾度となく聴こえる≪MAO TSE TUNG WAN WAN SUYN≫という毛沢東讃の言葉である。このスローガンを今どう聴けばいいのだろう。しかし、あの喧騒と熱狂は、どのような形でか分からないけれど、必ずやまたやってくることだろう。
理性とともに、失うことなく避けがたくあるのがヒトの狂気であるからだ。その狂気ゆえに変革もある。人間とは謎でしかない。

≪かつて人びとは、叛乱の圏内で、無際限な言葉の励起に身をまかせていた。そんな事実はなかったとはいわせない。「政治の季節」の後になって、人はただ忘れたふりをしているだけなのだ。またいつか、なんの方法上のケジメもなしに、言葉が散乱するに違いない。≫(長崎浩「政治の現象学あるいはアジテーターの遍歴史」)


イメージ 3明日あると 信じて来たる 屋上に 旗となるまで 立ちつくすべし

火炎瓶も 石も尽きしか 静まりし 塔に鋭き 夜気迫りゆく

炎あげ 地に舞い落ちる 赤旗に わが青春の 落日を見る

釈放されて 帰りしわれの 頬を打つ 父よあなたこそ 立たねばならぬ

熱きもの 抱きて帰れば 時かけて 肩にあふるる 髪を梳きぬ

迫りくる 楯怯えつつ 怯えつつ 確かめている 私の実在

         (道浦母都子「無援の抒情」より)


以下はネットで検索ヒットした、1968年のパリ五月革命でのそうしたスローガン、落書きの抜粋である。

「敷石をはがすと そこは砂丘だった」
「想像力が権力を奪う!」
「禁止することを禁止する。自由はひとつの禁止から始まる。他者の自由を犯すことの禁止である」
「ブルジョワはすべての人間を堕落させる快楽にひたっている」
「愛すれば愛するほど革命をしたくなり、革命をすればするほど愛したくなる」
「政治こそは街頭で行われる!」
「自由は与えられるものではない。それは奪取されるのだ」

≪なんか言いたいことがあるのだけど、それが何なのか分からない。
自由とは沈黙する権利のことだ。
大声で叫べ。
創りだせ。
自分の目の前を見ろ。
革命は独創力だ。
演説は反革命的だ。
同志よ、称賛をやめよう。スペクタクルはどこにでもある。
抵抗のスペクタクルに巻き込まれるな。スペクタクルに逆らえ。
自由とはすべての犯罪を抑制する犯罪だ。それは私たちの最後の武器でもある。
自由の敵のための自由はないよ。
収容所、刑務所などの門を開け放て。
心の窓を開放しよう。
一旦目を開いてしまったら、もはや静かに眠ることなんてできないぜ。
未来は、私たちが今その中に入れるものをただ受け入れるであろう。
幸福は職場のボスを吊るすことにあり。
経済はボロボロだ。私はそれが完全に崩壊することを望む。
カネを愛するなんて、なんて悲しいことだろう。
君には盗みもできるはず。
疎外を廃絶せよ。
最初の不服従、それは壁に書くこと。
壁に書くのはあまり好きじゃないなぁ。
あらゆる場所に書け。
書く前に考えることを学べ。
美しいものや言い表わすことの出来ないようなことについて書きたいけど、書き方が分からない。
私には書いている時間なんてない!!!
愛について語る者は愛を破壊する。
消費社会打倒。
商品は人々のアヘンだ。
商品を燃やせ!
幸福はお金で買うことは出来ない。盗め!
1968年において自由とは革命に参加することだ。
黄金時代とは金が普及しななかった時代のこと。
すべての戦争、暴動および不正の原因は財産の存在だ。(聖オーガスティン)
同志よ、人々は野原だけでなく社会科学の教室でもセックスをするようになったぞ。
革命的な女性はさらに美しい。
ゼルダ、愛してるよ! 働いてなんかいられない!
若者はセックスをする。年寄りは猥褻な身ぶりをする。
戦争ではなくセックスをしよう。
お互いを愛せ。
(1968年の5月革命の時にパリの街角や大学内の壁にかかれた落書きの一部、より)≫
(上記、ネットページ『あやしいふるほんやさん』よりの引用です。)

                   




山本 義隆(やまもと よしたか、1941年 - )
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E7%BE%A9%E9%9A%86

シチュアシオニスト・オンライン文庫(1968年問題)
http://homepage.mac.com/araiken/antel22.html
イマニュエル・ウォーラーステイン (Immanuel Wallerstein), 1930-
http://cruel.org/econthought/profiles/wallerstein.html
「第三世界とは何もの」であったか。イマニュエル・ウォーラーステイン(Immanuel Wallerstein)
http://www.diplo.jp/articles00/0008-3.html
松岡正剛の千夜千冊『日本文明と近代西洋』川勝平太http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0225.html


Paris Uprising May 1968


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