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またまた間が空いてしまいましたが、前回の続きです。

謎多きGPレーサー「LINTO」のアレコレ。
イメージ 1
LINTO 500cc(ワークスの個体か市販の個体かは不明)
ちょこっと記載しましたが、アエルマッキ アラドーロのエンジンを並列に2つ並べた心臓を持つレーサー。

この車両が誕生した背景としては、当時GPレースシーンで資金力に乏しいプライベーター達が用意出来る予算でそれなりの"戦い"が出来る市販ロードレーサーが枯渇していた事情が御座います。
500ccクラスで多くのプライベーターに愛されたノートンManxやマチレスG50は、優れた操舵性能を差し引いてもすでに絶対的な性能が不足し、日進月歩の日本&イタリアンワークス勢との差は開く一方となっていました。
その現状を憂いたLino Tonti氏(グッチ等々で活躍したレースエンジニア)が、アエルマッキのサポートを受けて開発したのがこの"LINTO"というレーサーです。

イメージ 2
腰上はアラドーロのパーツをそのまま搭載しています。
1967年のイタリアGPでLINTOは試作車のテストを行なっています。
このテスト時には360度クランクを採用していましたが、凄まじい振動で乗れる状態では無かったみたいでコレ以降、180度クランクが標準採用となった様です。
30mmのデロルト製レーシングキャブを介して58bhp/9800rpmを発生、トップスピードは約150mph(=240kph)。
度重なるテストを重ね、1968年モンツァGP、アゴスティーニ(MVワークス)に続きAlberto Paganiが4位でフィニッシュ。信頼性に多大な不安を抱えていましたがそのポテンシャルを証明し、LINTOはこのレース後に12台の"市販レーサー"受注を請けて各プライベーター達の元へ届けられました。

翌1969年、LINTOのワークスレーサーとして契約(1967年〜)を延長したAlberto Paganiは全24回の騎乗で完走は僅かに2回と、度重なるマシントラブルに悩まされますが、イモラGPでPaganiはLINTOに唯一の勝利をもたらしました。
ワークス、市販車共に度重なるマシントラブルを抱え(1969年シーズンオフ時、オーバーホールを受けた全ての"LINTO"の実に80%がプライマリギアを破損した状態だった模様)、根本的な解決に至る前にLINTOは短期間(2年強)の活動をもってグランプリシーンから姿を消します。

*注*
1969年冬に15台の市販車追加受注を発表していますが、この"15台"が製作されたかどうかは何処にも記載が有りませんでした。とある書籍に1969年内には「一台も製作していない」との記載を見つけましたが、翌1970年に製作されたのかどうかは発見出来ませんでした。

イメージ 3
純正で採用されていたフォンタナ製のレーシングブレーキ。
デカいドラムはやっぱり良いですな〜。ゾクゾクします!

少ない資料から随分とかいつまんで記事にしていますので、説明不足な部分はご容赦下さい。記載に間違いが有った場合にはご指摘頂けると有り難いです。

補足ですが、2005年5月ネコパブリッシング発行の雑誌「Classic Motorcycling Vol.02」に若干の記事が有りますので、お手元に有る方は見返してみては如何でしょ?

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