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【補足】 TPP発効時期については、大筋合意後に書いた次の記事のほうが、最新の状況を反映したものになっていますので、ご参照ください。  

3 TPP大筋合意と著作権についてのコメントー(3)発効時期=保護期間延長時期はいつからか?.


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※ 以下の記事は、7月31日現在のもので、大筋合意前のものです。大筋合意がずれ込んだことと、米国、カナダの状況が不透明なことから、今の時点では当てはまらない点もあります。

4 TPPの発効時期−どの作家がセーフ?アウト?
 
 TPP合意によって、実際にそれがいつ発効し、どの作家が保護期間70年になってしまうのだろうか? という点が、多くの人々の関心事項だろうと思います。
 新聞記事で、次のようなものがありました。
 
「TPPは大筋合意から発効まで1、2年かかるとみられ、著作権が来年に切れる江戸川乱歩や、再来年の亀井勝一郎は公開が期待できるものの、3年後の山本周五郎は難しくなりそうだ。すでに公開された作品は影響を受けない見通しだ。」(「毎日新聞 20150727日 2035分)
 
 作家の死亡年は、次の「死せる作家の会」というサイトで一覧になっています。
 
 更新されていないので情報が古いですが、現時点では、昭和39年(1964年)までに死去した作家の著作権が切れています。
 来年は、死後50年の保護期間であれば、1965年死去の作家の著作権が切れますが、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、高見順、梅崎春生、米川正夫(翻訳者)など錚々たるメンバーです。
 1966年死去の作家では、亀井勝一郎、小宮豊隆、山中峯太郎、鈴木大拙、安倍能成など、作家だけでなく学者でも著名なメンバーがやはりいます。
 更に1967年死去となると、山本周五郎、窪田空穂、壺井栄、笠信太郎、柳原白蓮、富田常雄などがいます。
 
 何とか、この辺りまでは、著作権が切れてほしいと願う人は多いでしょうし、青空文庫にとっても、山本周五郎や壺井栄らが入るかどうかはその充実にとっては切実な関心事でしょう。
 
さて、今回は,合意されるとすると、「大筋合意」というものですが、発効にいたるまでには、どういう段取りになるのでしょうか?
 
大筋合意
署名
議会承認・寄託(批准)
批准国が一定数に達した時点で発効
 
 批准国がいつの時点で、一定数に達するかによって変わってきますので、日本や米国だけでは決めることができないのではないかと思います。二国間でバーター交渉した事項も多数ありますから、少ない国数だけで発効させるわけにもいかないでしょう。
 ただ、米国は、大統領選や議会選挙との関係で、そのドタバタに入る前に批准を済ませたいという意向のようであり、読売新聞には次のように書かれています。
 
「今回の閣僚会合で大筋合意できた場合、米国は8月中にオバマ大統領が米議会にTPPに署名する通知を行い、年末までに承認手続きを終えることを目指す。日本も秋の臨時国会でTPPの議会承認を終えたい考えだ。」(読売新聞 2015729日付け朝刊)
 
 この記事の前段はいいのですが、後段の日本での段取り部分は大いに疑問です。
 米国の場合は、既に議員に対して厳重な守秘義務を課した上で、交渉内容を開示していますから、議員は内容を承知しています。しかし、日本を含めて、米国以外の交渉国は、内容を知らされていません。しかも、全体が一括のパッケージですから、相当な激論が巻き起こることは必定です。
 そういう中で、現在行われている安全保障法制で厳しい議論が行われ、9月末までに成立するとして、すぐに続いて秋の臨時国会で、安保法制以上に侃々諤々の議論が予想される案件について、国会承認まで持って行けるとは、政治的にも物理的にも到底思えません。他方で、来年夏の参院選もありますから、かなり政治日程的には微妙なところでしょう。
 
 条約・協定によって、時間的スケジュールは変わってくるのでしょうが、海賊版拡散防止条約の場合は、大筋合意(201010月)〜署名(201110月)〜国会承認・批准(20129月)というように、大筋合意から2年がかりでした。
 
 それは別に前例にはなりませんが、普通に考えると、8月時点で大筋合意して、年内に署名まで持って行くとしても、来年の通常国会に協定本体とその実施のための関連法案を提出,審議するのがぎりぎりなのではないでしょうか。
 それでも米国が年内に批准まで持っていくのであれば、日本も急がざるを得ず、来年半ばから後半までには、国会承認、関連法案成立まで行く可能性はあるでしょう。施行は、あくまでTPP協定発効の日ということになりますから、主要な協定参加国がいつまでに批准するかが鍵となります。
 国益がかかっていますから、来年中に主だった国がすべてすんなり批准に至るとは思えませんので、再来年(2017年)の1月1日は、まだ発効していないような気がします。しかし、更に1年後の201811日時点では、発効している可能性大ですから、そうすると、毎日新聞の記事の通り、1967年死去の山本周五郎らは、保護期間70年に延びてしまっている可能性があります。
 
 何とか、保護期間を延長するにしても、前回の記事で書いたような、その悪影響回避のための措置を同時にとってほしいところです。

【補足】
 毎日新聞に、米国の手続き的日程が載っていました。次回で合意されないと、先送りの可能性も出てくるようです。
「TPP発効には、交渉合意後に各国で議会承認・批准など国内手続きが必要。米国では、大統領がTPP協定に調印するには議会に通告してから90日経る必要があり、議会にTPP承認法案を提出できるのはさらに30日後だ。今回の会合で合意にこぎ着けたとしても、年内成立はギリギリのタイミングだった。
 共和、民主両党がそれぞれ大統領選の予備選を開始する2月1日までに法案が成立しないと、状況はかなり厳しくなる。民主党の予備選では、支持基盤で政治資金の供給源でもある労働組合が「TPP反対」を掲げており、TPPへの賛否が争点になるのは確実だ。大統領選と同時に、上院議員の3分の1と下院全議員の改選も行われるため、自らの選挙も控えた民主党議員がTPP法案への賛成票を投じるのは一段と難しくなる。TPP賛成の共和党も茶会系など党内に反対派を抱えるため、民主党からの賛成者が少なくなるに従い、法案成立は遠のく。そうなれば、TPPを「政権の遺産」にしたいオバマ大統領の退任(2017年1月)まで間に合わず、次の大統領にゆだねられる可能性さえ現実味を帯びてくる。」(毎日新聞2015年08月02日 東京朝刊

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