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 次に、本来であれば、保護期間の70年への延長の話になるのですが、ちょっとそれは後にして、いったい何時から、70年に延長になり、何年歿までの作家が現行法の下で著作権切れになるのか?ということについて、メモってみます。
 勘違いがあったら、申し訳ありません(でも、記事を読む限りは、こういうことになるかと思います)。
 
 この点についても、以前の記事で書きました。
 
「来年(2016年)は、死後50年の保護期間であれば、1965年死去の作家の著作権が切れますが、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、高見順、梅崎春生、米川正夫(翻訳者)など錚々たるメンバーです。
 1966年死去の作家では、亀井勝一郎、小宮豊隆、山中峯太郎、鈴木大拙、安倍能成など、作家だけでなく学者でも著名なメンバーがやはりいます。
 更に1967年死去となると、山本周五郎、窪田空穂、壺井栄、笠信太郎、柳原白蓮、富田常雄などがいます。」
 
 1965年死去の作家の著作権切れは確実です。その後は、批准、発効の時期次第です。
 改正著作権法は、発効の日から施行になるはずです。その施行時点で、著作権が切れているか存続しているかが、分かれ道です。
 
TPP協定の最後に、発効時期について書いてあります。
 
第30章.最終規定
TPP協定の改正、加入、効力発生、脱退等の手続、協定の正文等について規定している。
発効については、TPP協定上、①全ての原署名国が国内法上の手続を完了した旨を書面により寄託者に通知した後60日後、②①に従って2年以内に全ての原署名国が国内法上の手続を完了しない場合、原署名国のGDPの合計の少なくとも85パーセントを占める少なくとも6か国が寄託者に通知した場合には、本協定は上記2年の期間の経過後60日後、③①又は②に従って協定が発効しない場合には、原署名国のGDPの合計の少なくとも85パーセントを占める少なくとも6か国が寄託者に通知した日の後60日後に発効することとなっている。
 
 これに関して、今日の日経新聞の夕刊が次のように報じています。
 
◎TPP発効、日米含む6カ国承認が条件
閣僚合意、域内GDPの85%以上
「環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で大筋合意した参加12カ国は5日の閣僚会合で、関税撤廃などの効力が発生する条件として、国内総生産(GDP)を重視する規定を決めた。全参加国が2年以内に議会承認などの国内手続きを終えられない場合、GDPの合計が85%以上を占める6カ国以上が合意すれば発効できるようにした。
 今回のTPP交渉では協定の改正や加入、関税撤廃などの発効条件などを「最終規定」に盛り込んだ。一部の参加国が政治情勢などで国内手続きが滞っても協定を発効できるようにした。
 現在の参加国のGDPをみると、日米のどちらかが欠ければ発効できない仕組みで、日米主軸の通商協定の枠組みであることが鮮明だ。国際通貨基金(IMF)の統計によると、2013年時点で米国のGDPが域内の約60%、日本は約18%を占める。日米のどちらかでも国内手続きを終えられないと合計で85%以上に達しない。
 参加国のうち、米国では米通商代表部(USTR)のフロマン代表が5日、米議会の承認を得るために議会への説明を開始すると表明した。ただ上院財政委員会のハッチ委員長(共和)が声明で「今回の合意はひどく不十分でないかと心配している」と指摘するなど、仮に国内手続きの停滞が長引けば、協定は発効しないことになる。
 カナダでは1019日に総選挙が予定され、TPP推進派のハーパー首相が率いる与党の苦戦が伝えられている。野党幹部は「TPPは国内雇用を危機にさらす」と述べ、総選挙に勝てば今回の大筋合意に拘束されないと主張する。(以下略)」
 
 
 これらの内容を踏まえて、整理すると、
 
①全参加国の署名から2年以内に12カ国の全参加国が批准して、発効することを想定している。
②しかし、2年経過しても全参加国の批准が得られない場合には、日米を含む6カ国が寄託すれば発効する(22ヶ月後)
③現状での不安定要因は、米国とカナダ。
米国は、署名は、大筋合意から3か月間はできないことになっている。今からだと早くて1月初め。他の参加国の署名が揃っていれば、そこから期間の計算が始まる。その後は、大統領選に突入しており、民主党はもちろん、TPPを支持している共和党まで不満を持っている模様。となると、批准が大幅に遅れる可能性があるし、批准されない可能性もある。そうなると、米国の参加が必須であるTPPは宙に浮いてしまう。
⑤また、カナダ与党が10月の選挙で敗北すれば、新政権は、批准しない可能性がある(署名は選挙前に当然する?)。そうなると、他の署名国が全部批准していたとしても、22カ月経たないと発効しない。署名が揃う20161月から起算して、20183月にやっと発効することになる。
 
 米国議会が批准しないというのでは米国の威信は失墜ですので、そういうことにはならないとは思いますが(それでも、やりかねませんが・・・)、カナダの新政権が批准しない可能性は高いでしょう。そうすると、早くても20183月頃の発効ということになります。
 
そうなると、現行法の著作権保護期間50年で、201811日に権利消滅する作家は、1967年死去の作家ということになります。
上述のように、1967年死去の作家は、山本周五郎、窪田空穂、壺井栄、笠信太郎、柳原白蓮、富田常雄などです。ここまでは、青空文庫にも近々収録されそうだ、ということになります。
そうなりそうかどうかは、間もなくである1019日に実施されるカナダの総選挙の結果で予想がつくことでしょう。与党が勝てば、あとは米国次第ですが、野党が勝ってTPP批准せずとの方針を打ち出したならば、発効は少なくとも2年半先になるということになるでしょう。普通の時であれば、他国の選挙にそれほど関心を持つわけではないでしょうが、青空文庫ファン、文藝愛好家としては、再来週1019日に行われるカナダの総選挙に要注目です。

  米国、カナダとも、もし、来年中に批准・寄託するのであれば、他国は皆批准しているでしょうから、201612月末時点で著作権が存続している1966年死去の作家は、20年先まで保護期間が延長されるということになります(亀井勝一郎、小宮豊隆、山中峯太郎、鈴木大拙、安倍能成など)。
 
 
【参考】
 1968年以降に死去した主な作家は、次の通りです。う〜ん、惜しいです・・・。
 
1968年(昭和四十三年)死去
奥野信太郎(18991968.1.15
子母沢寛(1892.2.11968.7.19
若山喜志子(〜1968.8.19
木山捷平(1904.3.261968.8.23
広津和郎(1891.12.51968.9.21
村岡花子(〜1968.10.25
石田英一郎(19031968
沢瀉久孝(18901968
大原總一郎(19091968
 
1969年(昭和四十四年)死去
高野悦子 (1949.1.21969.6.24)
松岡譲(1891.9.281969.7.22
中山義秀(1900.10.51969.8.19
安藤鶴夫(1908.11.161969.9.9
長谷川如是閑(18751969.11.11
伊藤整(1905.1.161969.11.15
石田波郷(1913.3.181969.11.21
獅子文六(1893.7.11969.12.13

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