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 先日、著作権保護期間の延長の関係で、TPP発効時期はいつになりそうか? という推測記事を書きました。
  

 3 TPP大筋合意と著作権についてのコメントー(3)発効時期=保護期間延長時期はいつからか?.


 これに関して、2点ほど補足したいと思います。

1 カナダの総選挙で野党が勝って、署名しない場合どうなるのか?

 上記の推測記事を要約すると、

 TPPの大筋合意では、発効時期は、

 ・全てに原署名国が批准して、寄託した日+60日後 が原則だが、
 ・署名(早くて来年1月)から2年経っても批准がすべて揃わない場合には、日米を含む6カ国が批准して、寄託した日+60日後

 となっているが、米国の様子が怪しくなっていることと、カナダの野党がTPPに反対しており、10月19日の選挙で勝つ可能性も高いとされているため、2年経っても批准・寄託がなされない可能性がある。
 米国が反対なら宙に浮くが、米国は批准しても、カナダの新政権が反対だと、2年経っても批准が揃わない可能性がある。
 そうすると、早くても2018年3月まで発効しないのでは?

 という趣旨でした。
  しかし、先ほど、ふと、カナダの総選挙で野党が勝ち、新政権がTPP反対なら、署名もしないので、すべての参加国の署名が揃わないから、カウントダウンが始まらないのではないのか? と思いましたが、政府の発表文をよく読むと、もう一つの発効パターンが書いてありました。下記の③です。

第30章.最終規定
TPP協定の改正、加入、効力発生、脱退等の手続、協定の正文等について規定している。
発効については、TPP協定上、
全ての原署名国が国内法上の手続を完了した旨を書面により寄託者に通知した後60日後、
①に従って2年以内に全ての原署名国が国内法上の手続を完了しない場合、原署名国のGDPの合計の少なくとも85パーセントを占める少なくとも6か国が寄託者に通知した場合には、本協定は上記2年の期間の経過後60日後、
①又は②に従って協定が発効しない場合には、原署名国のGDPの合計の少なくとも85パーセントを占める少なくとも6か国が寄託者に通知した日の後60日後に発効することとなっている。 

 ①と②とが、12カ国のすべての参加国の署名が揃ってからカウントダウンが始まるのに対して、
 ③では、①でも②でも発効しない場合には、日米を含む6カ国以上(そのGDP合計が85%)が寄託した日+60日後
 となっています。

 どうも読み方が難しいですが、「①又は②に従って協定が発効しない場合というのは、全参加国の署名が揃わず、カウントダウンが始まらないけれども、日米含む6カ国以上が、署名、批准して、GDP合計で85%に達したら、その60日後に発効する、ということなのでしょう。

 そうすると、米国さえ批准してしまえば、カナダがどうなろうと、あと豪州、メキシコあたりが揃えば、発効要件は満たすということになるようです。 ということは、米国次第ということになりますね。
 
(注)発効時期の規定の読み方は、おそらく、次のような整理なのでしょう。
  ①のパターン→12カ国すべてが署名し、批准を速やかに行う場合
  ②のパターン→12カ国すべてが署名するが、2年以内に批准が揃わない場合
  ③のパターン→12カ国のすべての署名が揃わない場合

 毎日新聞に発効時期についての解説が載っていますが、一見わかりやすそうに書いてありますが、よく読むと、どうも曖昧です。

●そうやって考えると、米国が混迷する以外のパターンで、発効時期が遅れるためには、

 ・すべての参加国が、署名する。
 ・署名するにしても、その時期がずれ込む。
 ・その上で、国内審議に時間がかかり、批准・寄託が大きくずれ込む。

 というパターンになるかと思います。発効時期が遅れるのが、国益全体から見ていいか悪いかは、ここでは措いて、時期が遅れる場合のパターンを、可能性と探っているものです。


2 ベトナムは、国内審議に1年半〜2年かかる模様

 そういう目で見ると、今日の新聞に、どこの国も内政問題で苦労していて、発効までは長い道のりになるだろう、ということが書いてありました(フジサンケイビジネスアイ)。
 意外と時間がかかりそうなのが、ベトナムのようで、

「ベトナムは、共産党中央委員会がTPPの審査を行う。その後国会で確認し、採決を行う。現地メディアは商工副大臣の話として、承認まで1年半か〜2年かかると見込まれていると伝えた。」

 とあります。仮に、カナダの与党が勝って、全参加国が署名したとしても、ベトナムが批准まで相当かかるのであれば、発効もずれ込む可能性はあるということになります。

 (パターン1)2016年1月全参加国が署名→1年半→2017年夏〜秋+2カ月で発効
 (パターン2)     同           →2年 →2017年末+2カ月で発効
 (パターン3)2016年4〜5月全参加国が署名→1年半→2017年末+2カ月で発効
 (パターン4)2016年4〜5月全参加国が署名→2年→2018年春+2カ月で発効


 いずれにしても、まずは、明後日のカナダの選挙結果が要注目で、その後は、米国の議会、大統領選の動向ということかと思います。
 署名時期がどうなるのか、ずれ込むのかどうかによっても、だいぶ違ってくるようです。

 著作権の保護期間の関係では、2017年末までに発効するか、2018年にずれ込むかで、大物作家がパブリックドメインとなるかどうかが左右されますので、おのずと関心も湧いてきます。

 1966年死去の作家は、発効時期が2017年以降であれば、50年の著作権切れとなります。亀井勝一郎、小宮豊隆、山中峯太郎、鈴木大拙、安倍能成など、作家だけでなく学者でも著名なメンバーがやはりいます。
 1967年死去の作家は、発効時期が2018年以降になると著作権切れとなります。山本周五郎、窪田空穂、壺井栄、笠信太郎、柳原白蓮、富田常雄などがいます。 

【参考】 上記記述は、TPP発効時期=改正著作権法施行日 という前提で書いています。いろいろな条約履行のための法令の事例をみても、そうなっているようです。
 次の例は、オゾン層の保護のための条約を履行するための法律の施行日です。
これらに従って、そういう前提で書いているものです。

(施行期日)
第一条
 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する
一 第三章及び附則第三条の規定 条約が日本国について効力を生ずる日
二 第三条、第二章第一節、第二十七条から第三十条まで、第三十二条、第三十三条、第三十四条(第二号を除く。)、第三十五条(第二号、第四号及び第六号を除く。)、第三十六条並びに第三十七条(第二号を除く。)の規定 議定書が日本国について効力を生ずる日
三 第二章第二節、第三十一条、第三十四条第二号、第三十五条第二号、第四号及び第六号並びに第三十七条第二号の規定 議定書が日本国について効力を生ずる日から起算して二年六月を経過した日
 

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カナダの総選挙で野党の自由党が圧勝し、過半数を制した由。

党首の「トルドー氏は大きな争点だったTPPについて「密室交渉に基づく合意だ」と批判する一方で、「自由貿易には賛成だ」とも公言。現時点で態度を保留している。」(日経夕刊)
「トルドー党首はTPP大筋合意の際の声明で、「TPPは中間層の機会を拡大する」と指摘。半面、乳製品などの供給管理制度の確保などを重視し、政権を取った場合は議会で議論するとしており、批准手続きが難航する可能性もある。」(産経)
とありますので、まずは精査するということでしょうから、批准以前に、署名が遅れる可能性があるかもしれませんね。最大野党の新民主党は反対だそうですので、署名が遅れ、批准も遅れて、最終的な発効時期は、2018年にずれ込むかもしれない・・・というのは希望的観測過ぎるしょうか・・。

2015/10/20(火) 午後 9:27 [ teabreak ]

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表示名が上手く出ないで申し訳ありません。nnsです。

そもそもTPP自体、所謂自由貿易協定なのか、アメリカを中心とした域内経済のブロック化なのか、良く分からない所がありますからね。

2015/10/21(水) 午後 6:41 [ nnshn_gnhye ]

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今日のオバマ大統領とトルドー氏の電話会談で、TPP支持が確認されたようなので、署名、批准に至るのは間違いないようですね。もともと、米国、カナダは北米のFTAでやっていたわけですし、カナダが抜けたら、米国にとっても全体の得失のバランスが大きく崩れてしまいますから、カナダを留めるでしょう。焦点は、まずは、署名の時期になってきました。

2015/10/21(水) 午後 10:03 [ teabreak ]


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