しみじみと朗読に聴き入りたい

素晴らしい朗読が聴けるサイトやCDを発掘してご紹介します。著作権関係の意見も発信しています。.

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 久々の記事になります。
 近々、いくつか最近の気づきの点を書いてみたいと思っています。

 第一は「非営利無償無報酬」の朗読会における使用料についてです。
 著作権法では、使用許諾が不要の場合を列挙していますが、その中で非営利目的+無償+無報酬の場合の実演が挙げられています。多くの朗読団体や朗読者の方々は、この条項に基づき、著作権のある作品でも、自由に朗読会等で朗読しておられると思います。
 これは、著作権法の権利例外規定の基本的条項のひとつですが、最近、著作権者や委託団体側が、その場合でも使用料を請求するような動きもみられるらしい・・・という話を耳にしました。

 これまでの裁判所の判例では、例えば、営利企業がその宣伝のために無償無報酬でコンサートで使用する場合には、「営利目的」と判断されて、この権利例外条項の適用はできないとされています。
 この考え方を拡張?して、非営利団体や個人の無償無報酬の朗読会についても、使用料が請求されることが本当にあるとすれば、それはこの権利例外規定の存在を実質的に否定するものであり、決して許されることではありません。
 もしそうやって使用料を徴収しているのだとすれが、訴訟で争われれば、著作権者側は確実に負けることでしょう。民法上の「不当利得」になって、法定金利以上で融資をする悪徳サラ金業者と同様、数%の利子を付けて返還しなければならなくなります。文化を担うはずの作家、著作権者が、文化の普及、継承を阻害することになってしまいます。

 最近は、非営利法人にもいくつかのバリエーションがあるようになってきていますので、話が単純ではないのですが、しかし、非営利法人や朗読者の宣伝になるから、という理由で使用料を安易に請求するような実態があるのだとすれば、極めて由々しきことです。
 その辺の実例等、経験されたことがある方をおられれば、コメント欄にお寄せいただけれれば幸いです。
 本ブログ記事で、まとまった解説記事を書いてみたいと思います。

 第二はTPPの発効が、米国トランプ次期政権の方針により、困難となったことです。
それが国益にとってどうなのかはいろいろな見方があると思いますが、少なくとも、著作権保護期間の死後70年への延長は、当面はなくなりました。
 来年、再来年と、従来通りの50年の保護期間満了で、利用できる作家、作品の選択肢が大きく増えるものと思われます。来年、再来年とも、著名作家、評論家が揃う「当たり年」ですので、いろいろな作品が再認識、評価がなされることでしょう

 第三は文化庁の裁定利用制度の使い勝手が格段に向上しているようであることです。
 著作権者が不明な「孤児作品」について、いちいち出版社等に著作権者の所在等の照会をして、捜索努力をしなくても、文化庁に照会して裁定実績のあるデータベースに掲載されているかどうかを確認したり、外郭団体で財団のHPに探している旨の広告を載せるなどの手続きを経れば、文化庁が裁定で使用許諾を出すようになってきているようです。
 外郭団体の財団のHPに掲載する費用が13000円かかるので、依然として高いのでは?としばらく前までは思っていたのですが、これは、一度に広告を載せる料金だそうで、その中に、何十人、何百人の著作権者の捜索広告を載せてもいい仕組みになっています。
 しかも、結構、便利な?使われ方をしているなあ・・・と思ったのが、入試問題集などで出る著者をこの制度により「捜索」して、裁定許諾につなげているらしいことです。それであれば、1回の広告で大量に「捜索」が出来てしまいますから、13000円払っても安いものでしょう。

 他人に使わせる場合でもOK、利用作品の価格設定も自由、ということであれば、たとえば朗読団体がまとめて裁定許諾をとって、その構成メンバーの人たちが朗読する、ということもできるのではないかと思います。
 青空文庫的に、価格無償で提供する場合の扱いはどうなるのか、文化庁に照会したのですが、返事がありませんでしたが・・・。
 しかし、ソフトのシェアウェアのような低廉な料金で朗読し、それをサイトに公開することとし、その使用料を広告料でまかなうなどのやり方も可能になってくることでしょう。アイデア次第で、さまざまな利用の仕方が広がるような気がします。



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