しみじみと朗読に聴き入りたい

素晴らしい朗読が聴けるサイトやCDを発掘してご紹介します。著作権関係の意見も発信しています。.

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近々引っ越します


 残暑お見舞い申し上げます。

 ヤフーブログが12月15日で廃止となり、今日で新規投稿などができなくなります。

 廃止前には、いずれかのブログに引っ越しするつもりでいます。

 最近は投稿することもあまりなくなってしまいましたが、
 2007年以来続けてきたこのブログには愛着もあり、何とか残すようにしたいと思っています。





  【注】 末尾に、続報を載せていますので、ご覧ください。 

 昨日(6月28日) に、TPP11の関連法案が参院の委員会で可決され、今日にも本会議で可決・成立する見込みとのことです。


「TPP11関連法案 参院内閣委で可決
日経新聞 2018/6/28 17:30
 参院内閣委員会は28日、環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国の新協定「TPP11」の関連法案を与党などの賛成多数で可決した。与党は29日にも参院本会議で可決・成立させる構えだ。すでにTPP11の協定は可決・承認しており、関連法案が成立すれば日本の国会手続きが完了する。政府は各国にも手続きを促し、早期の発効を目指す。」


●それで、問題は、この法案に中に、TPP11合意では米国復帰まで凍結したはずの、著作権保護期間の死後70年への延長が、米国復帰を待たずに、TPP11の発効とともに施行されるようになっていることです。
 確認してみると、たしかに、法案ではそのようになっていました。内閣官房が提出した法案内容が以下に掲載されています。

 著作権だけでなく特許権等の関係規定も、米国復帰までの凍結合意に関わらず、日本独自の判断として、TPP11発効のタイミングで施行するということのようです。

 5月時点での新聞報道では、次のように書かれていました。

「関連法案の一つとして政府が提案した著作権法の改正は、新協定の発効と同時に、音楽や書籍などの著作権の保護期間を作者の死後五十年から七十年へと二十年延長する内容だ。新協定が発効すれば、古い作品を自由に楽しむことができる時期が二十年先に延びる。
 
 著作権の保護延長は、米国も加わっていた以前のTPPの交渉でメディア産業が強い米国の主張が通り、盛り込まれた。米国を除く十一カ国での新協定では、離脱した米国が戻るまでは実施しない「凍結」扱いとなっているが、政府は「著作権は欧米の七十年に合わせることがグローバルスタンダードだ」(交渉関係者)とし、旧協定の取り決め通り延長する。
 
 TPPの新協定は、六カ国以上が国内手続きを終えると発効する。日本は関連法案が参院で可決されれば、メキシコに次いで手続きが終わる。残る参加国での承認が滞らなければ、早ければ年内にも発効する見通しだ。」
 2018525 東京新聞朝刊 )

●どのみち、日欧EPAが来年には発効するのですから、あえてTPP11で独自に施行させる必要などなかったはずです。
 これで、もしかすると、日欧EPAだけであれば、来年1月1日にパブリックドメインになる可能性が高かった作品群が、そうはならず20年先まで延びてしまう可能性が出てきました。
 この辺のどさくさ紛れの決定可能性については、早稲田大学の中山一郎氏が詳述している内容が興味深いです。 
 
 ◎コラム:保護期間延長問題と著作権法改正プロセス(中山一郎)
   RCLIP2018227


●それはさておき、それでは、TPP11の発効時期がいつになりそうか? ということが今後の焦点になってきます。
 すでに、メキシコが国内手続きを完了させていますので、日本は2番目ということだそうです。そうすると、あと4カ国が必要ですが、どうなるでしょうか?

 TPP11の参加国は、次の11カ国です。

シンガポール・チリ・ニュージーランド・ブルネイ・オーストラリア・ベトナム・ペルー・マレーシア・カナダ・メキシコ・日本

 これらの国々の国内手続き状況がどうなのか、Googleで検索しても、なかなか情報が見つかりません。
 5月時点で、ニュージーランドが審議に入っていると報じられています。

 他の国々も、米国からの2国間交渉の圧力がありますので、このTPP11で防波堤にしたいという思惑があると思われますので、早期に批准国が揃う可能性もあるかもしれません。他方で、農産品等の国内問題はどこも政治問題化しやすいですから、そうトントン拍子にいくとも思えません(半分期待を込めてですが・・・)
 継続してフォローしたいと思います。

●以前の日欧EPAに関連した記事で書いたように、来年1月1日からパブリックドメインになるはずだった作家群がいますが、それがどうなるのか、不透明になってきました。

●現在、所有者不明の土地の扱いが社会問題になっていて、その利用促進のために登録義務付けとか所有権放棄制度とかの検討が行われるようなことが報じられています。
 それと同様の発想で、著作権があるとしても利用されていないものについては、利用促進が図れるような仕組み作りの検討をしてもらいたいものです。
 銀行預金だって、10年預けっぱなしで「放置」しておくと、権利がなくなるという法律の仕組みになっているのですから(銀行や郵便局は運用で払い戻しに応じているというものです)、著作権も智恵を出してほしいところです。


【続報】
 6月30日付の各紙では、他国の国内手続き状況が紹介されていました。
 それで、「早ければ年内にも発効へ」と書く新聞(日経、読売)と、「来年年明け早々にも発効する見通し」(東京)とに分かれます。
 ただ、6カ国揃っても、発効日はその60日後ですので、10月末までの4か月間に、あと4カ国の批准が揃うかどうかが、年内発効か年明け発効かの分かれ道になります。

 それは、昭和43年(1968)死去の、村岡花子、子母沢寛、広津和郎、奥野信太郎、若山喜志子、木山捷平、丸岡明、沢瀉久孝、大原總一郎らの各氏の著作権が切れるかどうかの分かれ道でもあります。

「TPP116カ国以上が国内手続きを終えれば、60日後に発効する。日本はメキシコに続き2カ国目の批准を目指す。カナダとニュージーランド、オーストラリアも批准の国内手続きを進め、シンガポールやチリも年内批准を目指している。」「日本は他国に国内手続きを急ぐよう働きかけ、年内の発効を目指す。」(日経新聞)
 
「他国の作業が順調に進めば、来年の年明け早々にも発効する見通しだ。
TPP11の発効には六カ国以上の国内手続きを終えることが必要。既にメキシコが完了しオーストラリアとニュージーランドでも手続きが進む。ベトナム、シンガポールも意欲的で来年初頭にも発効の見込みだ。」(東京新聞)


 トップページをリニューアル整理しました。

 ココログ廃止を受けてHPを移転して以降、リンク切れ部分の修復をしておらず、また、TPP合意により、著作権保護期間の延長や非親告罪化の問題が先送りとなったこともあり、トップページにはしばらく手を入れておりませんでした。
 しかし、日欧EPA対応の法案も通ることとなって、保護期間が死後70年に延長されることとなったなどの動きも出てきましたので、リンク切れを修復するとともに、構成を見直しました。見直した点は、次のような点が中心です。

著作権保護期間延長の件を集約したこと。
朗読を聴くという点で、Audibleの普及その他の動きがあったので、追加したこと。
古書のデータベースである国会図書館の「デジタルコレクション」や、青空文庫未収録の多数の作品がある響林社文庫などが出てきたので、紹介したこと。
個人の朗読発信を支えた音声ブログのケロログが廃止となったこと等から、記載を見直したこと。
今に至るもアクセスが多い金子みすゞ関係の記事を集約し、トップページに項目立てしたこと。
著作権制度の危機だった原版権、総合出版権等の動きは、電子出版権の法制化により沈静化したので、後ろに移動したこと。

 この数年で、もっとも残念だったことは、何と言っても音声ブログのケロログの廃止でした。これによって、多くの朗読愛好家の皆さんの朗読作品が失われてしまいました。
 ただちょっと不思議なのは、以前に下記の記事に書いたように、

 日本名作文学朗読選』 で、ケロログにあった音声ファイルのURLに直接リンクを張ってあるものが、今でも聴けてしまう場合があることです。全部ではないのかもしれませんが、クリックするか、URLをコピーして貼り付けると、懐かしい朗読が聞けてしまうというのは、不思議な現象です。

 そういう意味で、上記の「〜朗読選」は、失われたと思われた貴重な音源の保存庫となっているのかもしれません(なお、「〜朗読選」の製作の便宜上、いったん別サーバーに移させて頂いてその音源URLにリンクを張ってあるものもかなりあります)。

 今後は、著作権保護期間が70年延長となる中で、少しでも作品が使えるようにするための方策等について、引き続き考えてみたいと思っています。
 文化庁の裁定制度がかなり使い勝手がよくなってきていますので、そのご紹介もしたいと思っています。




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