しみじみと朗読に聴き入りたい

素晴らしい朗読が聴けるサイトやCDを発掘してご紹介します。著作権関係の意見も発信しています。.

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 一つ朗読サイトのご紹介です。
 これは、Hさんという方からお知らせいただいたのですが、
 自然な高性能合成音声を使った、江戸川乱歩の朗読サイトが、この1月からスタートしています。

  『Robot Voice Books  〜乱歩朗読〜』

 という有償配信のサイトです。
  エーアイ社製の合成音声ソフトを使ったもので、お好きな江戸川乱歩の全作品の読み上げを目指しておられるそうです。

  読み上げに際して作成されたテキストも、併せて電子書籍として発刊されています。
 パブリックドメインになったとはいえ、青空文庫での収録はどうしても時間がかかる中、こうやって一人の熱心な乱歩ファンの方による作業により、廉価に電子書籍と朗読とが提供されることは、ファンにとっては有難いことだと思います。

 合成音声は、ボーカロイドの「初音ミク」と同様、朗読分野でも、自然度がより高くなっていくことにより、認知度もまた高くなっていくと思います。


●合成音声といえば、年末にちょっと驚いたことがあります。
 年末に旅行にいって、お土産の店をみていたら、子供向けのぬいぐるみがありました。それが、こちらの声の物真似をしてオウム返しにするおもちゃなんですね。
 これは、仕組みとしては、まずこちらの声を音声認識し、それに即して今度は音声合成して発声するというものですから、認識と合成を組み合わせているわけです。
 本当によくできているなと感じ入り、帰ってから、Amazonで購入しました。

 「ものまめ+ぬいぐるみ」で検索するといろいろ出てきます。
その中のワンちゃんを買ったのですが、悔しいことに、家内の声はそれはみごとにオウム返しにし、少しくらい離れていても、明確に物真似をします。音の高低もしっかりと使い分けます。
 それに対して、私が話しても、意味不明の発声しかしてくれません。意識して明確に発音したつもりでも駄目です。いかに自分の滑舌が悪いかを思い知らされた思いです(苦笑)。

 でも、Amazonのコメント欄をみると、老若問わず歓迎されているみたいで、寝たきりのおばあさんとかがこれで大笑いで喜び、癒されているんだそうです。
 技術進歩とともに、いろいろなアイデア商品が出てくるものですね。

 遅ればせながら、

  明けましておめでとうございます。

 

 断続的な記事のアップで申し訳ありませんが、今年も引き続き書いていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 最近の動きについてのご紹介とコメントです。

 

1 著作権制度のTPP対応の件−著作権法改正関係


 ついこの間TPPが合意したと思ったところ、既に法案の概要が決まっているようです。

  http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=35899

  http://www.sankei.com/politics/news/151220/plt1512200005-n1.html 

 

 農業関係以外は、ほとんど知的財産権関係で、保護期間の延長が主な内容です。

 著作権では、保護期間の70年への延長と、非親告罪化を中心にしたものですが、審議会で示された主な内容は、他にもいくつかあるようです。

 

具体的な法文内容が分からないので何とも言えませんが、懸念された非親告罪化のほうは、問題がないように落ち着いたのではないかと思います。

文化審議会著作権分科会の委員会で10月と11月に2回やって終わりのようです。

著作権分科会 著作物等の適切な保護と利用・流通に関する小委員会

 

 関連する孤児作品問題等は、今後継続検討ということのようですので、それに期待したいと思います。

 
2.TPP協定締結に関連して検討すべき措置

上記1.①の著作物等の保護期間の延長にあたっては,戦時加算の問題について,関係する国際協定,国内法及び政府間交渉の状況を踏まえて適切な措置を講じること。

上記1.①の著作物等の保護期間の延長に伴い,権利者不明の著作物等の増加が予想されるため,その利用円滑化策を講じることが求められる。文化審議会著作権分科会での審議を踏まえ,著作権者不明等の場合の裁定制度の改善,権利情報の集約等を通じたライセンシングの環境整備等の方策を検討し,順次措置を講じること。

資料1

3.TPP協定締結を契機として検討すべき措置

TPP協定の理念を踏まえれば,我が国において質の高いコンテンツが継続的に生み出され,国内外に積極的に展開されるよう,コンテンツの創造・流通・利用のサイクルを適切に確保していく必要がある。このため,協定締結を一つの契機として,我が国の著作権に関する制度の見直しを一層加速していくことが適当である。

具体的には,デジタル化・ネットワーク化の進展など新たな社会のニーズに的確に対応して,新産業創出環境の形成,アーカイブの促進,教育の情報化への対応,障害者の情報アクセス確保も含め,権利制限規定やライセンシング体制などの制度整備の在り方について引き続き検討を行い,結論の得られたものから順次所要の措置を講じること。



2 著作権保護期間延長の適用時期


これは、日本でいくら早く、著作権法改正案を成立させたとしても、施行時期は当然のことながら、TPP発効の期日のはずですから、そんなにすぐに保護期間延長にはならないと思います。

昨年秋に記事を書きましたが、

 http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt/70770672.html

署名式から2年以内に全署名国が批准して発効させるが原則ですが、2年以内に全部が揃うはずもありませんし、米国自体も、大統領選もあって、その前に議会で批准するとは思えません。2年経った場合でも、日米だけではだめで、合計6カ国か、またはGDP合計が85%分の国の批准が必要です。

これらを総合して考えると、今年は全く無理だと思いますし、来年も難しいのではないかと予測しています。

ということは、1966年死去の作家は間違いなく著作権切れになりますし、おそらく、1967年死去の作家も、201811日で著作権切れになるのではないかと、私個人としては考えています。

 

「死せる作家の会」 http://www.jca.apc.org/~earthian/aozora/dead.html

 

 でみると、

昭和四十一年(1966
山中峯太郎(1885.12.151966.4.28
「敵中横断三百里」「亜細亜の曙」
小宮豊隆(1884.3.71966.5.3
「夏目漱石」「芭蕉の俳句」「中村吉右衛門」
鈴木大拙(1870.10.181966.7.12
「禅思想史研究」「浄土系思想論」
亀井勝一郎(1907.2.61966.11.14
「大和古寺風物誌」「我が精神の遍歴」

他にも、小泉信三、川田順、中島哀郎、柴田宵曲などもいます。


これらの作家は、死後50年が経過する来年11日での著作権切れは、確実でしょう。

 

 201811日で著作権切れになると思われる1967年死去の作家としては、山本周五郎をはじめ、よく知られた作家、評論家が多数います。

 

昭和四十二年(1967

武島羽衣(1872.11.21967.2.3

「国歌評釈」共著「美文韻文花紅葉」

山本周五郎(1903.6.221967.2.14

「日本婦道記」「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「青べか物語」「さぶ」

柳原白蓮(1885.10.151967.2.22

「踏絵」「幻の華」「紫の梅」「荊棘の実」

窪田空穂(1877.6.81967.4.12

「まひる野」「老槻の下」

壺井栄(1900.8.51967.6.23

「暦」「柿の木のある家」「二十四の瞳」

新村出(18761967.8.17

「東方言語史考」「南蛮更紗」

富田常雄(1904.1.21967.10.16

「姿三四郎」「武蔵坊弁慶」

時枝誠記(19001967.10.27

「国語学史」「国語学原論」「日本文法」

河竹繁俊(18891967.11.15

「歌舞伎史の研究」「日本演劇全史」

笠信太郎(19001967.12.4

「ものの見方について」

森於菟(18901967

 「父親としての森鴎外」「屍室断想」

 今年の11日は、谷崎潤一郎、高見順、江戸川乱歩など錚々たる作家達の著作権が切れ、「当たり年」でしたが、来年、再来年も、多くの著名作家、評論家がパブリックドメインになりそうです。

 保護期間が70年に延長になったとしても、然るべき利用促進策が講じられれば、今後20年間、作品が死蔵されたり、忘却されたりすることはないと思います。すべての関係者にとってメリットとなる利用促進策は、必ずありますし、以前からご提案している音楽に準じた方法によれば、70年に延長になっても問題はないと思います。

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