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大阪は梅田のはずれにある太融寺という由緒正しき寺がその店への道標。小便臭い裏通りに入り、巨乳専門やら熟女専門やらの楽しいのやら苦しいのやらよくわからんお店を横目に100Mばかし。お金のない大阪人なら誰でも知っている「ホテル関西」という名門ホテルと「やんちゃな子猫」という絶妙なネーミングの老舗ラブホを結ぶ暗い路地を左折れ。怪しげなタイ人がたむろするタイ料理屋を見つけたら、迷わずエレベーターに乗り4階を目指そう。今回ご紹介するバーPORE POREは、その今にも崩れそうな雑居ビルの4階でひっそりと営業している。 その場所柄からかそれとも風俗ビルを思わすそのビル柄なのか、PORE POREに一見で入ってくるゲストは極めて少ない。しかも現在このビルには路面店のタイ料理屋の他にタイのカラオケスナック、タイ式マッサージ店等タイ人占拠率が極めて高く、たまに出現する一見さんもその手のお店を想像してドアを開ける場合が多いのだ。しかもエレベーターの中は消毒液と化粧が入り混じった独特の香りに包まれ、若いOLさんやカップルとは最も縁遠い場所になっている。いうなれば坂本順二監督の最新作「闇の子供たち」に出てくるうらぶれた売春宿、あのイメージが近い。それら数々のバリアをくぐり抜け、見事PORE PORE のドアを開けた勇者たちをお出迎えしてくれるのが、 これら天狗さんや木彫り人形等、 民博もビックリのシャーマングッズなのだ。 これらグッズの力を借りているのか、店主である「ふくちゃん」が創る酒はすこぶる旨い。「ふくちゃん」はその名の所以である福助人形そっくりの京都人である。当然この店にも無数の福助人形があり、その中のどれか一体が毎夜丑三つ時あたりに動き出すらしい。
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