帝大生ゆめじの大道芸日記

帝大生の学資を稼ぐアルバイト、 バイオリン演歌 大正演歌 書生節 昭和歌謡 Violin Fiddle / 昭和ロマンを楽しむ会

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明治時代は今ほど知的財産、著作権等に対して厳しくなかったようである。外国の面白い小説があるとそのアイデアを借用して小説を書いていたらしい。バイオリン演歌も似たようなもので、ある曲がはやるとすぐそのメロディーを借用して新しい歌詞でどんどん歌が作られた。最初にできた金色夜叉の唄や男三郎の唄(ああ世は夢か幻か)も美しき天然のメロディーを借用している。現在歌われている金色夜叉の唄(大正6年)は宮島郁芳/後藤紫雲の作詞作曲のものである。

明治の文豪、尾崎紅葉が貫一・お宮の愛憎を描いた小説「金色夜叉」(1897から読売新聞連載)が、当時イギリス、アメリカで人気のあった女性向け通俗小説シリーズの1冊「Weaker Than a Woman(女より弱き者)」を種本にして書かれたことが堀啓子(北里大講師)の調べで分かった。著者のバーサ・M・クレーは当時の人気作家で、英米の男女数人の共同筆名という。1880年代から発行された。値段は10セント(1ダイム)で「ダイムノベル」と言われた大衆向けの本である。

尾崎紅葉はこのストーリを日本に置き換えて全国の女性の心をとらえた。
”女より弱き者”でお宮に相当するヒロインはバイオレット、貫一は弁護士フィリックス、大金持の銀行家、富山は大富豪の准男爵オーウェンとなっている。美しい両ヒロインとも恋人の愛情を捨てて財産家との結婚を選ぶ。お別れの場面は、熱海の海岸とライラックの樹のそばという違いこそあるが、ともに月光の降りそそぐなかで,恋人に別れを告げている。
恋に破れた貫一は何もかも捨てて金の夜叉(高利貸し)となり、フィリックスは仕事の鬼になるという展開である。

「金色夜叉」の冒頭で富山がダイヤの指輪をきらめかせて登場する場面で娘たちが色めき立ち、男たちがねたんでいる場面と同様に、バイオレットは「素晴らしいダイヤモンド!」と感嘆し、フィリックスは「なんていやなやつだ」と思う姿が描かれている。

あと、朝鮮にも朝鮮版「金色夜叉」があった。パクリのパクリ?

小説「長恨夢」は趙重植が1913年に毎日申報に連載したもので、演劇、映画などにもなり当時の朝鮮で人気があった。現在の韓国でもよく知られている。

「長恨夢」の舞台は平壌であり、「熱海の海岸」は「大同江河畔」に置き換えられているが、あらすじはほとんど「金色夜叉」と同じである。

<小説「長恨夢」と小説「金色夜叉」 翻案小説 パクリのパクリ?>
http://blogs.yahoo.co.jp/teds3d/62899298.html

朝鮮の小説「長恨夢」は趙重植が1913年に「毎日申報」に連載したものである。


女より弱き者
著者: バーサ・M.クレー /堀啓子
出版社:南雲堂フェニックス
発行年月: 2002年 12月
本体価格:2,800円
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31061992

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TBありがとう。なるほど、創作ではなかったのですね。日本では金色夜叉が大ヒットしたけど、種本はどうだったんでしょうね。美しき天然の作曲家・田中穂積先生はわが町に出身ですよ。

2007/1/26(金) 午後 5:47 ショクby太朗 返信する

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太朗さん、美しき天然は毎回のようにバイオリンで演奏します。作曲されてからもう100年以上になりますが名曲ですね。でも女学生が歌っていた歌が今ではサーカスの唄とかちんどん屋の唄とか言われているのはちょっと残念です。

2007/1/26(金) 午後 8:07 teidaisei 返信する

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