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小泉首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が女系による皇位継承を容認した報告書をまとめ、小泉首相に提出したことについて、「皇室典範問題研究会」は25日、「有識者会議の最終報告は、男系による継承という皇室の伝統を破壊するもので、皇位継承の安定化につながるどころか、むしろ逆に国体の根幹を揺るがす」とする声明を発表した。
「皇室典範問題研究会」の小堀桂一郎代表は、「女系天皇の誕生とは、皇位を継がれる家系が天皇家とは別に移ること。これは共和制革命の第一歩だ。今後は真正保守の心を持つ人に訴えかけていきたい」と語った。 また、全国約八万社の神社で組織する神社本庁は、「皇位は125代にわたって男系により継承されてきた事実があり、その歴史的な重みは、制度的安定を主たる理由として軽々斥けられてはならない」とする矢田部正巳総長の談話を発表した。 有識者会議の吉川座長は、「私たちは歴史観や国家観で案を作ったのではない。歴史観も議論すべきだが、それは国会で議論すべき問題だ」と述べ、また「われわれは、男系がいいか女系がいいかという哲学的議論はしていない」として、安定的な皇位継承について議論したのだと主張する。 ところが、女性天皇の配偶者をどう確保するかについては、「その問題はわれわれの使命の外」だと言ってのける。はたして、これが「安定的な皇位継承」について議論を重ね、「現実の制度として通用する制度を作ったつもりだ。ただちに実行して欲しい」とする報告書だと言えるのだろうか。 少なくとも、歴史観や国家観、価値観といった議論は行われていないことを吉川座長は認めた。であるならば、この報告書がただちに実行できるようなものであるという考え方は改め、有識者会議の意味合いというものも、仮に女系天皇が容認されることになった場合にはじめて日の目を見る、その程度のものと位置付けるべきではないか。 今回の有識者会議の上位に位置し、歴史観や国家観などについて話し合う新たな会議の必要性を、吉川座長自ら認めたかのように受け止められても仕方のない発言である。 日本人の文明の核である天皇制について、歴史や文化への考慮なく結論を出している。報告書からは、苦労して男系継承を維持してきた先人の思いを受け止め、次世代に引き継ごうという意欲が全く感じ取れない。愛子さまは男系なので継承は妥当だが、女系継承は天皇制の土台である血統の純粋性が失われ、伝統的な天皇制の終焉につながる。
(ジャーナリストの櫻井よしこ氏) 皇位の安定的継承のため、数値的合理性のみ追求しており、歴史と伝統にほとんど配慮していない。皇位継承の問題が現実化するのは何十年も先なのに、女性天皇の配偶者の位置付けについて議論を尽くさずに結論を出したのは無責任だ。女系継承に比べれば、旧皇族を復帰させる方が国民にはなじみやすい。皇室制度の根底が揺らぐことを危惧する。
(國學院大教授の大原康男氏) 少なくとも10年くらいかけて国家的な議論をすべきだ。男系ではない天皇は天皇ではないという意見の人が出てくると、国民の統合の象徴だった天皇が分裂の象徴になりかねない。国民は有識者会議がそこまでの権限を持っているとは思っていなかったのではないか。日本人は決まってしまったあとに問題視することがあるが、今回もそうなることが目に見えている。
(コラムニストの勝谷誠彦氏) 此程、内閣総理大臣の私的諮問機関である「皇室典範に関する有識者会議」は、約1年間にわたる議論の結果を取り纏めた報告書を小泉首相に提出した。神社本庁は本年3月、皇室の歴史と伝統を踏まへた基本的な姿勢を明らかにし、有識者会議等における議論の行方を注視してきたところである。
しかるに今般提出された報告書の内容を見る限り、そこに示された皇位継承制度のあり方やその論拠には、皇室の歴史と伝統を謳ひながらも、現在の少子化問題やいはゆる「ジェンダー・フリー」などで主張される特定の価値観が前提とされてをり、あたかもそれを国民に押しつけるかの如くである。しかも、私的諮問機関が皇位継承制度を含む皇室典範の早期改正にまで言及してゐることは、拙速かつ越権の誹りを免れず、極めて遺憾と言わざるを得ない。 そもそも皇位は、125代にわたつて男系により継承されてきた事実があり、その歴史的な重みは、制度的安定を主たる理由として軽々斥けられてはならない。皇位は報告書の目指す制度的安定のみで将来に継承されるものではなく、皇室と国民の紐帯によつて確固として受け継がれてゆくものである。 神社本庁は報告書に対して、改めて深い憂慮の念を表明するとともに、皇位継承制度のみならず憲法と皇室典範のあり方を含めて、政府、国会並びに国民の真摯な議論を望むものである。 (神社本庁総長の矢田部正巳氏) |

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トラックバックさせて頂きましたm(__)m
2005/11/26(土) 午後 7:29 [ 和と武 ]
女性天皇については別に構いません。しかし、女系となると女民間譲渡しても納得が行かないものがあります。皇室に対する言葉では言えない尊崇の念をはぎ取って、共和制に持っていこうとする策謀かもしれませんよ。
2005/11/26(土) 午後 7:38 [ 太郎ともも ]
wa_to_buさん、トラックバックありがとうございました。そちらにも書かせていただきましたが、国民がひとつの「物語」を共有するということ、人々が受け継いできた「物語」をわれわれも共有し、次の世代に伝えていくといった点からも、考えるべきことはたくさんあるかと思います。
2005/11/26(土) 午後 8:56 [ teikokubungaku ]
太郎とももさん、コメントありがとうございます。共産党までが賛成しているというのが、なんともアレですね。
2005/11/26(土) 午後 8:59 [ teikokubungaku ]
私も女性天皇は構わないと思います。しかし、その女性天皇の夫も「陛下」と呼ぶのですよね。「女系天皇」は婿養子になった男性の血が問題だと思います。野心のある人に入られたら大変だと思います。私は旧宮家復活の方が国民の理解を得られると思うのですが・・・
2005/11/27(日) 午前 6:33
teikokubungakuさん、コメントありがとうございました。ある程度の「物語」はどの民族、国家にとっても必要でしょうね。
2005/11/27(日) 午後 9:54 [ 和と武 ]
今日遺伝学の立場からトラックバック頂きました。いかがでしょうね?:http://blogs.yahoo.co.jp/nanakou_shibuya/18224954.html#18224954
2005/12/3(土) 午後 5:29 [ 和と武 ]
wa_to_buさん、こんばんは。うん、基本的にはあまりその話を前面に出すべきではないかと思うのですが、補足的なものとして、理解してくれる人が増えることは悪くはないと思うけど。
2005/12/3(土) 午後 7:19 [ teikokubungaku ]