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政府は31日の閣議で、新党大地の鈴木宗男衆院議員の質問主意書への答弁書を決定した。
答弁書では、上海総領事館員の自殺事件について、館員の遺書の写しが外務省に存在しているが、諜報活動、その対応措置、館員のプライバシーにかかわることや遺族の意向などを理由に内容は公表できないとする一方で、遺書の内容から、現地の中国公安当局関係者による接受国の義務に反する遺憾な行為があったとしている。 佐藤優氏は「SAPIO」の最新号で次のように述べているが、遺書を公表しないとする今回の対応の是非はともかく、外務省の一連の対応からは、「隙」ばかりが見えて、「戦術」がまったく見えてこないということだけは間違いないのではなかろうか。 外務省の対応は、隙だらけだ。
「中国側公安当局関係者によるこうした条約国の義務に反すると見られる遺憾な行為があったと考えています」という曖昧な表現ではなく、中国公安が国際法に違反したことを示す動かざる証拠を示すことだ。例えば、電信官の遺書の取り扱いが重要だ。報道によれば、遺書は複数ある由だ。 故人が家族に宛てた遺書の扱いについては、遺族の取り扱いに全面的に委ねられるべきだ。しかし、上海総領事や外務省の同僚に宛てられた遺書は、公務報告に準じる扱いをして、日本国家の判断で公表することを検討するべきだ。電信官の遺書を、「最後の報告書」として扱うことは故人の遺志に反しないと思う。事実をできるだけ公開することがこの種の事件の再発防止のために有益である。 情報戦の観点でも日本側の立場を強化する証拠を速やかに提示する必要がある。既に中国は「遺書が改竄されている」「捏造された内容が付け加えられている」などという情報操作を開始している。日本側が先に遺書の内容を公開しないと、中国側に追い込まれる。そして、「中国側からの回答を待ちたいと思います」(12月28日の鹿取克章外務報道官会見)などという寝言をやめて、日本側から一方的に48時間あるいは72時間の回答期限を設け、中国側を追い込んでいくことだ。こうして中国政府に国際法違反の事実があったことを認めさせ、公式に謝罪させるための戦術を組み立てることだ。 |
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