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読売新聞は29日、小泉首相の靖国神社参拝問題に関連し、小泉首相が所謂「A級戦犯」を戦争犯罪人と認識した上で、靖国神社に参拝するのはおかしいとして、「靖国参拝問題 国立追悼施設の建立へ踏み出せ」と題する社説を掲載した。
社説では、「極東国際軍事裁判が国際法的に妥当なものだったかどうかは、当時から内外に様々な議論がある」とし、小泉首相が先の通常国会で「A級戦犯」を「戦争犯罪人であると認識している」と答弁したことに触れ、「『戦争犯罪人』と明言したのは、歴代首相で、小泉首相が初めてだ。『戦争犯罪人』と認識した上で、A級戦犯が合祀されている靖国神社に参拝するのは、どう見ても、おかしい。A級戦犯の分祀が出来ないなら、無宗教の国立追悼施設を建立するしかない」としている。

6月4日付読売新聞社説「靖国参拝問題 国立追悼施設の建立を急げ」と、ほぼ同じ内容の社説である。
6月4日付の社説では、「連合国軍総司令部が定めた『裁判所条例』に基づく東京裁判が、国際法上妥当なものであるかどうかについては、当時から内外に疑問の声があった。インド代表のパル判事による『全員無罪』の判決書はその典型である。フランス代表のベルナール判事や、オランダ代表のレーリンク判事も、裁判所条例の合法性や、国際法上の適用に疑問を表明した。また、サンフランシスコ講和条約発効後、いわゆるA級戦犯の刑死は国内法上は『公務死』の扱いにされた。『A級戦犯』として禁固7年とされた重光葵氏は、戦後、鳩山内閣の副総理・外相となった。終身刑『A級戦犯』だった賀屋興宣氏は、池田内閣の法相を務めている。言うなれば“犯罪人”が法の番人になったわけである。しかし、『A級戦犯』が閣僚として、“名誉回復”されたことについて、諸外国からとりたてて異議はなかった。そうした歴史的経緯から、いわゆるA級戦犯は、『戦争責任者』ではあっても“犯罪人”ではない、とする議論も根強くある」とし、小泉首相が「“犯罪人”として認識しているのであれば、『A級戦犯』が合祀されている靖国神社に、参拝すべきではない」と述べ、「新しい追悼施設の建立に着手すべきだろう」と主張している。
途中までは、まあ、それで良い。しかし、そこから導き出される結論がおかしい。
「いわゆるA級戦犯の刑死は国内法上は『公務死』の扱いにされた。そうした歴史的経緯から、いわゆるA級戦犯は、『戦争責任者』ではあっても“犯罪人”ではない、とする議論も根強くある」と、そこまで言うのなら、「新しい追悼施設の建立に着手すべきだろう」ではなく、「小泉首相が所謂『A級戦犯』を『戦争犯罪人であると認識している』と答弁したことは、あまりにも軽率ではなかったか。論点を整理するためにも、過去の国会決議等、小泉首相にはしっかりと勉強していただきたい」とするのが自然なように思われる。
二日連続で妙な社説を読まされて、読売から産経に切り替えようかと真剣に考えている読者も多いのではなかろうか。

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