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自民党の加藤紘一元幹事長は20日、フジテレビの「報道2001」に出演し、日韓首脳会談で盧武鉉大統領の訪日に触れないまま終わったことについて、「まずかったと思いますね。こうならざるを得ないような、ここ数年の日本外交だったと思います」と述べ、小泉首相の外交姿勢を批判した。
また、政治評論家の三宅久之氏が「小泉さんが靖国参拝をやめたら、あなたは、日中間のことはあらかた片付くようなことを言われてますけど、本当にそう思っていますか」と質問したのに対し、加藤氏は「思ってます。7割は歴史問題だと思います」と述べ、「日本人は戦争を総括していないんですね。そうだったら、極東軍事裁判とか、それを受け入れたサンフランシスコ条約、政府はそれに従わなければならないと思います」との考えを示した。 さらに、三宅氏が「あなたはね、総理大臣と官房長官と外務大臣が靖国神社に行っちゃいかんと言うでしょう。中国が言っていることですよね、そうでしょ。日本の誰と誰が、日本の国内のどこに行っちゃいかんなんての、外国に指示する権限があると思っているんですか。あなたが仮に総理大臣になったときに、中国はおまえはここに行っちゃいかんと言ったときに、はあーと言って、言うことを聞くんですか」と述べると、加藤氏は「向こう側が国を代表する人間と言ってるし、以前は国会議員も各大臣もということを言って、向こうは妥協に妥協を重ねていると思いますよ」と反論した。 えーと、加藤氏についてはおいといて、番組前半の平沼赳夫衆議院議員と笠原英彦慶應義塾大学教授の討論、これについて書こうかと思う。
日本会議国会議員懇談会の会長として、「男系によって継承されてきた皇位の継承方法の変更を短期審議で決定することは、拙速と言わざるを得ない」とする決議文を安倍官房長官に手渡し、「これを重く受けとめてもらいたい」と慎重な検討を行うよう申し入れた平沼氏であるが、今朝の番組を見て、正直、がっかりした。 平沼氏の出演時間は30分。その前半は、先の郵政解散に関連してのことであった。つまり、出演時間の残り半分で、女系問題を話し合うということになる。 女系容認に賛成する笠原教授もいる。いかにこの問題をわかりやすく、限られた時間で、視聴者に訴えかけることができるのか。まったくできていない、むしろマイナスではなかったか。 平沼氏は討論の冒頭、「万世一系というのは神武天皇から始まってですね、男系を守ってきたというですね、長い長い日本の歴史があるわけですね」として、「いま遺伝子工学が発達をしましたから、そこで解明しますとですね、男性も女性もXXという因子を持っていて、男性の場合はXYで、女性はXXなんですね。そうすると、世界中を探してもですね、このY因子で125代継承してきたということはですね、私は大切に守るべき日本の伝統であり、世界中を探してもそういう家系はないわけですね」と語った。 これは八木秀次氏にも言えることであるが、その説明の仕方を前面に持ってくるべきではない。多くの国民に問題点を理解してもらううえで、かえって混乱するのではなかろうか。少なくとも、最初に語るべきものではない。なにも我々は、顕微鏡を覗いて見えるか見えないかと、そのようなものを守ろうと主張しているのではない。何代にもわたって民族が紡いできた伝統、言い換えれば「民族の物語」を守ろうとしているのだ。 笠原氏は「私はですね、基本的に染色体で、この問題を論じるというところの次元で話を進めていくのは、少し問題があるのではないかと」と反論した。テレビ画面に映し出される平沼氏の表情も含めて、視聴者にはどう映ったのだろうか。 番組の司会者が、「女性」と「女系」の違いについて話を向かわせるよう平沼氏に話を振っても、ピントの外れたことしか言わない。 笠原氏が「私もですね、男系で続けられれば、それに越したことはないと思っておりますけど、ただ現状の皇室のおかれた状況というのを見ますと・・・・・・」と発言したのだから、「ではなぜ、昭和22年に皇籍離脱された旧皇族の復帰を検討するという考えを否定するのか。皇族の復帰が歴史的にも異例で伝統に反する、国民の理解を得るのが難しいとする意見もあるが、女系こそ、異例どころか前例がなく、伝統に反するのではないか」と言ってやるべきではないか。 また、笠原氏は「人権の問題というのは避けて通れない問題だろうと思いますし、皇室典範に謳われている『皇統に属する男系男子』という『皇統』の中には『女系』も実は含まれているのです。ですから、女系ということは、いままで125代続いてきた天皇の系譜の中にもですね、女系が役割を果たしたという部分はかなり大きいんです。古代においては双系制だったわけですから」と述べ、これになんら反論のないまま、平沼氏の出演時間は終わってしまった。 女系が容認されるされないと、笠原氏の言う人権の問題にどう影響するのか、笠原氏は著書『女帝誕生』の中で「われわれはいま、女性天皇を認めることによって、これまでになかった女系継承という新たな道へ一歩踏み出そうとしている。女性天皇を容認するか否かを議論する前提としてまずかかる重大な認識が不可欠である。そしてそれは皇統断絶と引き換えにわれわれが選択する荊の道の始まりかもしれない」と述べているが、その矛盾をどう説明するのかと、なぜ詰め寄らなかったのか。 あまりにも不甲斐ない平沼氏に、気分が悪くなった。 |

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