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日本とは、日本人とは

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朝日新聞が報じたところによると、小泉首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」は、皇位継承順位を男女を問わない「長子優先」にすることについて、愛子さまの次の世代からを想定していることが22日、明らかになった。
記事によると、皇太子ご夫妻に男子が誕生した場合には、世論などをみて継承順位を判断、誕生しない場合は愛子さまが皇位を継承するとして、「男子が誕生した場合、皇位継承者については国民世論に配慮して検討する」という文言を最終報告に盛り込むという。

有識者会議が、その論点を整理し、国民に説明する必要性を話し合っていたのが7月末である。しかし、有識者会議でこれまでどのような話し合いが行われてきたのか、それがどこまで国民に伝わっていたのだろうか。
有識者会議のこれまでの議事要旨から、重要であると思われる点を、女系容認に反対する立場からではあるが、纏めてみることにした。

・皇室制度は日本にとってたいへん重要なものであり、皇位が将来にわたって安定的に継承されていくためにはどうするべきかを第1目標として最優先に議論していくことが必要。
・わが国にとって天皇は非常に重要な存在であり、皇位の継承を安定的に維持していける仕組みを国民の多くが納得できる形で議論していくべき。
・皇室制度は日本の歴史的な伝統に根ざしたものであり、歴史的伝統に立脚して議論していかなければならないが、その歴史的伝統というものが意味するものは何なのかということについて、出来るだけこの会議メンバーの間で共通認識を得た上で議論をすべき。
・皇位の継承を安定的に維持していくためには長期的な視点で考えなければならないが、その議論に当たっては時代の流れの中で変えていいものと変えてはいけないものを見極めるための勉強が必要。
・大日本帝国憲法下では憲法と皇室典範は同じ格であり二元構造を成していたが、日本国憲法では、憲法を頂点とする一元的な法体系になり、皇室典範は法律として位置づけられた。
・皇位継承の問題を考えるに当たって一番大事なのは、血のつながり、血統であると思う。
・女性天皇のうち、2方だけ重祚している。その事情もいろいろ異なり、そのことの意味づけも難しいと思うが、男性天皇で重祚の例はあるのか、との質問があり、事務局から、男性天皇の重祚の例はないとの説明があった。
・皇統による皇位継承が維持されており、男系による皇位継承には例外がない。
・直系による継承に当たっては、嫡系のみならず庶系が重要な役割を果たすほか、状況に応じて傍系継承など、柔軟に対応。
・過去、10代8方の女性天皇は、全て、父方が天皇又は皇族、すなわち男系で皇統に属する方々。
・即位の時点において、寡婦が4方、未婚が4方。いずれの方も、即位時及びその後は、結婚していない。
・皇室典範の制定は、安定継承のために規則を定めたという側面があり、安定継承には、継承者を増やすということだけではなく、誰が皇位に即くかという点における不確定性をなくし、皇位継承を巡っての混乱や争いをなくすという意味があったのではないか。
・ヨーロッパの王室の場合、かつては王族間の政略結婚により大帝国を築くなどの歴史があるなど、我が国の皇室とは異なる歴史を持ち、その違いを十分に踏まえておくことが重要である。
・ヨーロッパでは男女平等等の理由から長子優先に改正している国が多いが、我が国の皇室の場合、男系で続いてきたということは歴史的事実であり、現代の男女平等という概念を根拠として制度を変えるべきではない。
・憲法の男女平等を天皇の制度にあてはめるという議論は無理であり、すべきでない。例えば、英国の場合は古くから女王が存在するが、これは男女平等とは関係なく王位に即かれたもの。ただし、男女平等の考え方と全く無関係ということではなく、国民の支持が重要であるという意味で関係も出てくる。
・国民の方々には、男女平等ということではなく、我が国の歴史などを十分理解した上でこの問題を考えていただきたい。
・国民の方々に理解を深めていただいて支持をしていただくことが重要であり、そのためには、この懇談会においても、ただ結論を出すのではなく、懇談会はなぜそのように考えたのかをきちんと示すことが大事である。
・憲法第1条に、天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であるとされているが、この象徴とは何を象徴しているのかを考えることで、何を継承するのかということにもつながるのではないか。
・これまで過去125代男系継承が続いてきたことは、大きな伝統である。これを維持するために、さまざまな工夫や努力が重ねられてきているのではないか。
・伝統という場合には、その時代で創意工夫しながら、大事な本質を維持しようとして格闘してきた結果が伝統なのではないかと考えられる。現行憲法の制定により主権が変動したが、憲法は、一つの血がつながっているという天皇という存在を象徴として取り入れて、大事にしていこうということなのではないかと考えられる。
・社会的な変化があるのは事実としても、もしも皇位継承者がいなくなるかもしれないという問題が生じなければ、今日のように、男系、女系というような議論は起こっていないのではないか。
・現在の状況は、皇統の維持のために何らかのことを行わざるを得ない状況であり、国の伝統や皇室の伝統は極力理解した上で、世襲という憲法の範囲内で対応できることは何かということを考えるべき。
・女性・女系天皇を可能とした場合の継承順序については、まだ定見は固まっていないが、配偶者の問題を考えると、今日の状況では、兄弟姉妹間男子優先の方がいいかなと内心思う時がある。ただ、何十年も先にはどうなっているのかなとも思う。
・男系男子を維持する方法としては、皇族の復活、養子、現在の皇族女性との婚姻という3つの方法しかない。現在の皇族女性との婚姻は、制度として構築するのは無理。皇族の復活・養子は、国民の意識との関係で難しいのではないか。
・次の世代における国民の皇室への支持という観点から、将来の世代との価値観の共有の問題を考える必要がある。
・例えば今日の日本の水田農業の荒廃を考えたとき、将来その転機が訪れるとするならば、農耕儀礼としての大嘗祭はそのときの大切な価値を標榜するものと考えることができる。未来の大切な価値が、皇室の伝統の一番奥にあると考えることもできるのではないか。
・歴史・伝統には、事実として見えている現象的なものやその背後にあるメカニズムなどレベルの異なるものがある。旧宮家の復活にせよ、女系へと広げるにせよ、どちらも何らかの意味で歴史を踏み出すことになるものであり、ただ、その踏み出し方が異なるのではないか。どういう踏み出し方が良いのか、という議論がこれからの課題ではないか。
・若い人でも、意外にこの問題に関心があるように思う。自分の周囲を見ていると、皇室をとても自由な発想で見ているが、それは、おそらく、少なくとも現在の天皇陛下のご努力のゆえんではないか。
・国民の理解と支持という基本的な視点に照らして考えれば、論点が正確に国民に伝わることは極めて重要である。
・この有識者会議では、皇位継承制度という国の制度を扱っているのであり、私的な分野における伝承のようなものまで議論するのはふさわしくないのではないか。
・皇室典範を変えたからといって、そのために、一般の社会における伝承のようなものを変える必要が生じるというわけではないし、実際にも、あまり関係ないのではないか。
・この有識者会議で重要なのは、性差別の解消や男女共同参画という観点から議論を進めるのではないということである。私的な分野における男女別扱いとは別に、あくまでも安定的な皇位継承制度をどう作るかということから考えるべき。
・民法や憲法が男女平等をうたう中で、皇室典範における男性優先は、公の制度としては例外的なもの。日本には長い間男性優先の習俗があり、それが公的な制度としてはほとんど唯一典範に残っていると解釈するならば、これに価値を見出して極力残しておきたいと思う人もいるかもしれない。
・女性・女系に拡大した場合には、皇位継承によって皇位継承順位が変動するかどうか、親子の逆転についてどう考えるかという点がポイントなのではないか。
・私的な世界では、いろいろな考え方や家族の在り方があるのは当然。しかし、この有識者会議は、あくまで公的な制度である皇位継承制度について検討しているもの。
・この会議に臨むに当たり、世論調査で何割だからどう、という発想をとるべきでないという考え方を一貫して持ってきた。他方、象徴天皇の制度は、国民の一般的な共感と支持がなければ存続できないわけであり、それを無視したようなことはできないことも厳然たる事実。その中で、現状がどうなのか、このままだと憲法の象徴天皇制度がどうなるのか、ということを考え、この会議として筋を通した結論を出すことで国民にも理解をいただけるようにするということではないか。

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