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TBSの「筑紫哲也NEWS23」は24日、「渡辺恒雄会長が斬るニッポンの変」と題し、渡辺恒雄読売新聞会長のインタビューを放送した。
渡辺氏は、「いま言わなきゃ、僕は今年で80歳ですからね、そういうときに自分が体験を言っておかないと、若い人たちは何も知らないで、総理大臣が非常に無定見な歴史観、歴史認識をもっているという状況で、このまま死んでいけないなと、最後に言うべきことは全部言っておこうという気になった」と述べ、「A級戦犯の全部が悪人であったかどうかは分からないですよ。それと、極東裁判ってのは国際法的にみて完全に正当性があるかどうか疑問に思っています。しかし、ヒトラーをどこかの神社に祀って、ヒトラー記念碑を作ってね、たとえばメルケル首相がそこに参拝に行ったとしたら、どうなりますか。東條ってのはヒトラーと同じなんですよ。圧倒的に東條の責任ってのは重い。戦争をやるための資源の比較を日米でやったって問題にならないにもかかわらず、あんな大げさな戦争を始めた責任は東條にある」と語った。 また、「世界中から日本が孤立するのは馬鹿げている」という渡辺氏に対し、筑紫哲也氏が「朝日新聞の主筆が言ってもおかしくない話ですね」と述べると、「他のことでいろいろ社論が衝突するのは当たり前、しかし危機の時には一緒にならなきゃいかんというのが僕の考え」と語った。 原体験ともいうべきものが、渡辺氏の視野を狭くしているのだろうか。
2夜にわたって放送された渡辺氏のインタビューでは、小泉政権の経済政策に対する批判など、耳を傾けるべきところもなかったわけではない。また、靖国問題に絡んで、小泉首相の歴史観、歴史認識を疑問視する発言は、ある意味で正しいと言わざるを得ない。しかし、その方向性がズレているのではないか、東條とヒトラーが同じであるというのはあまりにも乱暴な発言である。 また、結論が同じであるから一緒になってもよいという考えにも疑問がある。その結論を導いた過程が大切なのではないか。たしかに、今回のインタビューで渡辺氏が結論を導き出した過程と、筑紫氏らのその過程には共通点があることが判った。しかし、その「○か、×か」の単純化されたマスメディアの論調こそを、同じインタビューで危惧していたのではなかったか。 筑紫氏は「多事争論」で、渡辺氏と中曽根元首相、「2人と話をしてみると、そんなに大きな隔たりはない。しかも、2人とも今の世の中に対して、相当な危機感を持っている。これはやっぱり非常に変で、私自身が変になったのかなとさえ思える訳であります」として、「この国全体が非常に感情的なナショナリズムと言いましょうか、そういうものに引きずられているところもありますし、それを政治が主導しているところもあります」と述べているが、筑紫氏はもともと「変」、渡辺氏や中曽根氏は仮面が剥がれ落ちて「変」と、「変」と「変」が話をすれば「変」になるだけのことである。 |

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